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異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します  作者: りゅうや
第17章 リリーの真偽
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疑問、そしてお抱え騎士

 

 しかしその流れを一通り聞いた所で、納得のいかない部分を問う。


「......確かにその方が良いだろう。しかし如何(いか)に早馬といえど、港から私の屋敷まで数刻は要する。その間に多数を殺していたと言うのなら、目撃者も多数現れる。それらも殺したとしてでっち上げるのは、流石に私とて厳しい。逆に、目撃者を数人なら用意は出来る」


 何人かもう用済みの部下を公判に目撃者として入れるだけで良い。

 終わり次第証拠にならぬ様に消すからな。


「そこは屋敷までと言わずに、“サヘル様の元へ”と仰れば問題ないかと。それと数十名の騎士を置いておく事を愚案します」


 騎士、お抱え騎士とも呼ばれる者達の事。

 国にもよるが、この国では貴族だけでなく大商人や貴族十人から認められれば、民衆──上民だけでなく下民でも──持つ事が叶う。

 ただしどちらも『騎士を持つに相応しい、貴族以外の者』という最終条件がある。

 これは騎士達に十分な衣食住、そして給金や他の物資等を補給する財力以上を定期的に確保する事が可能であるか。

 とはいえ、大商人の連中は普通に達成しているので基本的に問題ない。

 しかし今の所民衆で叶った人物は、たったの二人だけ。

 その内の一人は、私も認めた女だった。確か冒険者で、上民エリア(こちら)の方に家も構えていたな。


「(そういえば近頃、アヤツの情報が入って来んな。騎士を与えられる前までは、色々と騒ぎを起こしていたのだが......)」


 後で調べさせるか。

 そしてその騎士は、国から部隊の一つを渡される事もあれば、私が募り加えさせる事も出来る。

 そんな彼らの指揮権は、基本的に所有者である私が有している。

 人数とて、流石に国が有している騎士団には劣るが、それでも並の貴族とは比にならん程はおる。

 反旗を企てる者が大量の騎士を持っていては困るため、本来はそこまで人数を所持する事は出来ない。

 しかし裏でその貴族自体やそいつらが所有している騎士の身内を監禁などして人質にしてしまえば、実質私の物となる。

 そのため数を気にする事なく、置いておく事は出来る。


「......その訳は、小僧が暴れると踏んでか?だが、いかに銀の冒険者と言えど、所詮は知能のない魔獣を狩っている、それも若造だ。ましてや銀になるまでが早過ぎる。恐らく他者の功績を買ってか奪っているのだろう。そんな者が暴れた所で、訓練され連隊の取れている騎士を相手にまともに勝てるとは考えられん」


 この女の寄越した情報とこちらで調べた情報から、彼の昇級の速さが異常なのだ。

 本来、銀ランクになるのには戦闘術とそれを際立たせる才能と武具があって漸く至る領域だ。

 それ故に人数が圧倒的に少ない。

 それをあんな小僧如きがなれるはずがない。



遅くなりましたが、新年あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。

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