表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します  作者: りゅうや
第17章 リリーの真偽
252/516

質問、そして頸鉄鎖

 

「まずは色々と確認させてもらいたい。こっちは今聞かされた罪状の内容しか知らない」

「.....問題ありませんが、意図的に判決までを引き延ばしているとこちらが判断した場合は、即刻中止とします」

「分かった」


 ま、ダメだよな。サヘルがボロを出すまで質問攻めをしようと考えていたけど、仕方ない。

 もちろんそのスタンスは保つつもりだが、悟られずに短くやるしかない。

 それとまだ分からないが、裁判長及び法官が貴族の味方をする可能性もある。

 地位や金のある相手だからこそ、そういう手で来ることは容易に想像出来る。しかし必ずしもその手を取るとは限らないので、あくまで可能性だ。

 それも探れそうならやるが、分かっても警戒くらいしか対処のしようがない。


「ではまず、そこにいるのが今回被害を受けた使者のヘーネルというので間違いないか?」


 貴族が座る椅子の横に肩身を縮こませて座っている男性。体格や身長は恐らく俺と同じくらいだろう。

 ただ、どうもサヘルの隣にいるせいか細く見える。


「左様。この者には、港で私の仕事をしてもらっておったのだ」


 意外にも質問に答えたのはサヘルだった。


「次に、その頸鉄鎖(ペンダント)についてだ。その仕事の途中で盗まれたそうだが、その頸鉄鎖の絵なんかはないのか?」

「こちらが盗まれた頸鉄鎖です」


 今度は法官が答えてくれた。

 法官がこちらに見えるようにして見せてくれたのは、三日月形の白い石。それの真ん中に小さな宝石が付いている。

 その三日月の両先端に細い鎖が取り付けられている。

 確かに高そうではある。

 それを『魔眼』で見てみるが、やはり時間が経っているためかリリーの霧の跡は見えない。

 まあ、今回の場合は見えないに越したことはないのだが。

 問題なのは、その頸鉄鎖にはへーネルの霧も見えないという所だろう。

 サヘルや法官、他にもいくつか見えるがへーネルの霧だけ見えない。

 これがリリーと同じ時間経過によってもう見えなくてなっているのか、それとも....

 しかしこれを実証説明することは叶わないので、放置するしかない。


「それをリリーが盗んだ、と言うならその時のことを本人から詳細に訊きたい」


 これが一番気になっている。

 リリーから事前に聞いている話との相違が今回の鍵となる。

 すでに二つほど可笑しな点はあるが、それは後々はっきりさせれば良い。


「分かりました。お話しさせていただきます」


 へーネルが席から移動し、裁判官とリリーの前辺りに来る。

 そこで彼はあの時何をされたのかを説明し始めた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ