情報収集、そして狐の姉妹
「最近この近くで魔獣が暴れたかって?」
「そう。ありませんでした?」
「じゃあ、何か野菜を買ってくれたら教えてやるよ? こっちだって商売やってんだからよ」
「あー...じゃあこの、ハリハツコンを2本」
「まいどーっ! 銀貨3枚と小銀貨5枚になりやす」
「はい、ちょうどで」
「へい、まいどっ!」
結構色々なところへ行くことが多くなったから字を練習して、この世界のことをだいたいは勉強した。例えば今買ったハリハツコンの値段で1番下の単位が銅貨、銅貨10枚で小銀貨、小銀貨10枚で銀貨、銀貨10枚で小金貨、小金貨10枚で金貨、金貨10枚で白金貨となるそうで、銅貨1枚を1円と考えることにしている。つまりハリハツコンは2本で350円だったようだ。
「ええっと魔獣についてやったな?」
「はい」
やっと本題に入れた。
「魔獣かは分からないんだがこの頃この国で食材、特に野菜が上手く育たなくなっちまってな。それに比べたら少ないがそれでも家畜が何匹か謎の死を迎えているんだ」
「謎の死?」
「ああ、医者じゃ原因が分からないそうでな、でも家畜にしか感染していないようだから多分大丈夫だとは思うんだがそれでも街じゃ気にする奴だらけで、外出が減って商売が上がったりだよ」
「他には?」
「そうだなー......あ! 2週間くらい前からある噂が流れ始めてな」
「噂って?」
「ここから北東へ行ったところに“ヴェルグ森”ってのがあってな、そこから人や魔獣の叫び声が聞こえたってやつが何人か出てな。最終的には国の騎士団数人が調査しに行ったが何もいなかったって噂だ」
「なるほど」
「そういや野菜や家畜の謎の死も2週間くらい前からだったかな?」
「そ、それは本当⁈」
「多分な。あんま詳しくなくて悪いな」
「いや、十分役に立つと思います。ありがとうございます」
「おお、また寄ってくんな!」
おっさんに礼を言って恐らく八百屋と思われる彼の店を後にした。
ていうか、王様から聞いていたけどここまで獣人が多いとは。
王様からアルタイルは獣人の王が納める主に獣人の国だそうだ。世界的には獣人はあまり好かれていないらしく、どこかの国では獣人を奴隷にしている国もあるそうだ。ちなみにベガではこの国と友好関係もあるから獣人は受け入れているそうだ。しかし街の人の中には少数だが獣人を嫌っている人もいるだろうと王様が言っていた。
さっきの八百屋のおっさんも獣人で、うさぎの獣人だった。茶色毛の耳が頭上で垂れていた。
八百屋のおっさんに話を聞いてからも日が暮れるまで何人かの街の人にも聞いたので港へ向かう。
港に着くと既にキリもユキナもいた。
「あ、東。どうだった?」
「ああ、俺の方は......」
「私の方は......」
「私の、方は......」
2人の話と俺の話を足してみるといくつかの共通点があった。
まず俺が八百屋のおっさんから聞いた話、次に何人かの人が、騎士団以外にも様子を見に行ったり救出へ行ったりした一般市民が件の森で行方不明になったとか。次にある雨の日に森から少し離れた街が崩壊していたとか。
「とりあえず魔獣みたいなのはいるみたいね」
「ああ、しかも街を破壊したってところを見るとかなり凶暴だってこともあるな」
「うん、それに作物、とか、家畜に病、原菌を発症させ、る可能性も、ある」
「それなんだよなー」
おっさんの話では人間とかには感染しないって言ってたけど、確証がないので不安である。
だから街の人たちも不安がっている訳だし。
「そういえば東」
「うん?」
「あなたって獣人の言葉が分かったのね」
「....んぇ?」
獣人の言葉って......あー......
「ああ、そういえば言ってなかったな。俺の固有能力の1つに言語理解ってのがあって、それのおかげでどこの国の言葉でも分かるししゃべれるんだ」
多分神様からのプレゼントだろうけど。
「えっ⁉︎ 東って確か、ウォーミルと魔眼があるのよね?」
「ああ」
「2つしか聞いていなかったけど、まさか3つも持ってたなんて......」
「そこにドレインと言語読解と千里眼も入るぞ」
「「⁉︎」」
あれ? 2人とも目を見開いて固まっちゃったけど、どうしたんだ?
「どうしたんだ?」
「どうしたって、6つも固有能力を持っている人なんて......」
「エルフで、も4つ、くらいな、のに」
「あ......れ?」
これって神様が原因か?
「えっと......あっ! 宿! そう宿どうする? もうこんな時間だしさ」
「......そうね、じゃあ東のゲートで甘味に戻るのは?」
「そうだな、それにしよう! ユキナはっ?」
「私も、それで良、い」
「良し! じゃあ目立たないように路地裏へ行こうか!」
「うん」
「ん」
俺たちは人が全く入らないような路地裏を選んで、周りでまだ行き来している人たちになるべく見つからないように慎重に素早くその路地裏へ入る。路地近くでは見られそうなので路地奥へと進んで行く。
「離しなさいよ!」
しかし現実は思っているよりも上手くはいかない。ゲートを開こうと指輪に魔力を流そうとしたところで女性の声が聞こえた。
「今のは......」
「東、帰るのは後にして今は」
「大丈夫だ、俺もそのつもりだ」
目に力を入れる感じで『千里眼』を発動させる。今まで『千里眼』を使うことがなかったので『魔眼』よりもレベルが上がらなかった。だから冒険中に何度か使ってレベルを上げていったら、
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千里眼Lv.4
能力:眼で物質を透過して遠くの景色を見ることができる
Lv.4:400メートルまで調整可能
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となった。なので声のした方を向いて『千里眼』への魔力を調整しながら声の主を探す。
「......いた!」
多分この人たちで正解だろう。家などを透過して見えてきたのは、男4人の1人が狐の獣人の女の子にナイフを突き付けて手首を持って捕まえている。その男たちの前には捕まっている狐の獣人の子と顔がそっくりだが髪の長さが違う女の子が立っていた。
俺が走り出したのでキリとユキナも追いかけて来る。
「キリ、ユキナ、この先の路地の左にいるから、俺はそいつらの反対側へ行く」
「分かった」
「了、解」
「じゃ、先に行く!」
俺は両隣の家の壁を蹴って登って行き、見えた路地の反対の方へと走って行く。
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「妹を離しなさい!」
「けっ、獣人風情が人間様と同じように暮らしてんじゃねーよ」
ロングヘアの狐の獣人、話し方からこの子は姉だと思うので姉狐、捕まっているボブカットの妹の方を妹狐と呼ばせてもらおう。姉狐が妹狐を捕まえて不敵な笑みを浮かべている男たちに怒鳴る。
そういえば俺の知っている獣人って身体能力が人間とは並外れているはずだから、妹狐の方は普通に男たちを倒せると思うんだけどな。これも違うのか?
「へっへっへっ、安心しな、お前らを奴隷商人に売った後は会わせてもらえるかもな」
「くっ......」
1人の男がゲスな笑みを浮かべながら不快なことを言いだした。
壁に向かって飛び降りる。そして登ってきた時とは逆版で降りる。
こうすると着地で起こる足への負担がかなり軽減される。
その音で何人かは音のした方を向いているが、もうそっちではない。
「んであんたら、離す気はないと?」
「「「「「「⁉︎」」」」」」
トンッ
妹狐を捕まえていた男とその隣の男の肩を軽く叩く。すると突然現れた俺に全員が驚く。
「な、なんだテメェ⁈ どっから現れやがった⁈」
「良いから質問に答えろよ、その子を離す気はないのか?」
「ちっ、テメェーらの仲間かっ⁈」
1人の男、あー、ナイフを持っているのがパンチパーマでその隣がデブ、その隣がハゲでその隣が何の特徴もない普通の男。それでハゲが獣人の子たちに聞くが、姉狐は首を横に振るだけだ。そりゃそうだ、今会ったばかりなのだから。
「へっ、まー良い! この餓鬼も一緒に奴隷商人に売れば多少は値がつくだろ!」
「答える気も離す気もないと」
「おっと、動くなよ? この獣の餓鬼がどうなっても良いのか?」
「はあ......どうしようもないな」
「へっ、諦めたのならとっととその女のところへ行って手を頭の後ろへやれ」
これって犯罪者が警察に捕まってる時に犯人にさせるやつだな。今は逆だけど。
俺は言われた通りにする。
「なーあんたらさー、低体温症って知ってるか?」
「ああ! 餓鬼は黙って縄で縛られてろ! ほら縄寄こせ! 俺が女の方を縛るからよ」
うわー、キモい。まじ引くな、このハゲ。横を見ると姉狐も怯えているが目は怒りの目だ。彼らをすごい睨んでいる。
「恒温動物とかはさ、深部体温が35℃以下になると凍死するかもしれない、て言うか多分する」
「だから何だってんだよ? この状況が分かってんのか?」
「ああ、分かってるさ。人間とかはだいたい35℃近くまで体温が下がると身体を動かすことが出来なくなるんだよ」
「うっせんだよっ!」
「んっ」
縄を受け取ったハゲが黙らない俺に痺れを切らして左頰をグゥで殴って来た。痛くないな。
「俺の固有能力でさ、温度を下げるっていう能力があるんだよ。発動条件はただ対象に触れるだけで良い」
「へっ、この状況でどうやって触るって言うんだよ? それに変な真似をしたらあの獣の餓鬼を殺すぞ?」
「ひひ」
「「⁉︎」」
ハゲがそう言って親指で後ろを指すとナイフを持っている男がナイフの先を妹狐の首に当てる。急がないとな。
「あ、あんた! 何処の誰だか知らないけど、私の妹が人質になっているのよ⁈ 変なこと言って、あいつらを刺激しないで!」
「その通りだぜ? 獣人のくせに分かってるじゃねーか」
「⁉︎」
隣で縛られていた姉狐が俺に怒号をあげる。そして手を結び終えたハゲが、動けない姉狐を触ろうと手を伸ばして来たのを見て姉狐は目を閉じてしまった。
「最初にさ、俺誰かに触ったの覚えてる?」
「ああ?」
ハゲが手を止めて俺の方を見る。他の男たちも姉妹の狐も俺の方を見る。
「ちょーっと、チクッとするからな」
『ウォーミル』でナイフ持ちのナイフを持っている右腕だけの温度を下げる。ちゃんと力を調整して凍死させないギリギリまで下げる。
カンカラカンッ
ナイフが地面に落ちる。
「うあぁぁぁー!う、腕がっ! 急に! 急に腕が冷たい⁉︎ 痛い⁉︎ 熱い⁉︎」
「うるさい」
次は身体の体温を凍死ギリギリまで下げて低体温症で動けなくさせる。
バタッ!
ナイフ持ちは身体が動かなくなりその場に倒れる。
次にデブの体温を下げる。今度は全身の温度を下げた。
ドンッ!
ほぼ何もすることなくデブがその場に倒れた。
「「「「⁉︎」」」」
「どーする? まだやる?」
「くっ、だが俺は触られていないんだぜ? そうだよ、こんな餓鬼にビビることはねー」
「そうだな、確かにあんたら2人には触ってないな」
「ああ、分かったのならとっととその能力を解け。でないと殺すぞ?」
ハゲはそう言って地面に落ちているナイフを拾いあげて俺に向けた。
「やってみろよ。次は普通に戦ってやるからさ」
「「なっ⁉︎」」
俺は何事もなく立ち上がる。すると解けていた縄が地面に落ちていく。
「ば、馬鹿な⁉︎ 餓鬼、いつの間に縄を切りやがった⁈」
「縄を切った? 切ったんじゃない千切っただけだ」
「ば......馬鹿な......」
ようやく千切りやすくなった縄を千切っただけだが、さも力だけでやったかように告げる。
縛られてから隠し持っていた水儒核と『ウォーミル』の温冷を交互に使って一箇所を傷めた。ただそれだけ。
しかし上手く勘違いしてくれた2人はそのことに驚いて、少しの間固まっていた。
「さ、どうする? 仲間連れて逃げるか? それとも自首するか?」
「くっ......ふふふふっ」
何だ? 急に笑いだしたぞ。
「粋がっていられるのも今のうちだけだ! 俺らにはな! まだ仲間が10人以上はいる。全員でやればお前みたいな餓鬼は──」
「その仲間ってもしかしてこの人達のことかしら?」
「「「「⁉︎」」」」
ハゲがまだ何かを言い続けようとしたところ誰かが遮った。全員はその声のした方を振り返る。その声の主は......
「ようキリ、ユキナお疲れ」
「全く、最初に言ってよね? まだ敵がいるって」
「ごめんごめん、でも2人なら勝てると思ったからさ」
「疲れ、た」
「本当にね」
「あはは、本当にお疲れ様」
キリたちに謝罪を済ませてハゲの方を向く。ハゲの顔は真っ青になっていた。
「んで、どうする? やる?」
「......」
「あれ? おーい、聞こえてるか?」
「......」
「......これってもしかして」
ハゲから何の反応もないので彼の顔の前で手を上下に移動させる。やっぱり。
「こいつ気絶しているみたいだわ」
「「「えっ⁉︎」」」
もう全員唖然とするしかなかった。
「んで、あんたはどうする? 1人になったけどやる?」
「......はっ! い、いや遠慮させていただきとうございますっ!」
俺の言葉で意識が戻って現状を理解したのかビシッっと敬礼をして普通の男は答えた。いや、いただきとうございますって。
「じゃあさ、倒れているこいつらを一箇所に集めてくれる?」
「は、はいっ!」
男は再び敬礼をしてからすでに解除して徐々に体温が戻りつつある元ナイフ持ちの男の方へと走って行き、片足を両腕で持ってデブのところまで引きずって行く。
そりゃ、デブを運ぶのはごめんだろうな。
俺は残りのハゲをデブのところまで引きずって行く。その間に縄を拾っておく。
「お、終わりましたっ」
最早敬礼をやめる気はないようだ。
「じゃあ、あんたら縛るからそいつらを縛りやすいように背中同士を向かい合わせて座らせて、ついでにあんたも並んでくれる?」
「分かりましたっ」
男は俺の言われた通りに倒れている男たちを起こして背を向かい合わせになる様に座らせていき、最後に倒れていた男たちを座らせた男が、座っている男たち同様に背を向け合わせて座る。
俺は座っている4人を縄で縛りあげる。逃げられないよう硬く縛る。
宝物庫からトランプを作る時に買って余っていた紙とペンを取り出して紙に「獣人を奴隷商人に売ろうとしていた人たちです。捕まえてください」と書いて縄に貼り付けた。もちろんこっちの世界の文字でだ。
そして縛りあげたこいつらをこの街で情報収集している時に交番のようなところ、正確には警邏と言うそうだが。そこまで魔力を調整してゲートを縛られている男たちの足元、尻元? に開いて落とす。
「これで大丈夫だと思うよ。君たち怪我とかしてない?」
「え、えっと私は大丈夫」
「わ、私も大丈いたっ⁉︎」
妹狐が大丈夫と言って姉に近づこうと歩き出した途端に彼女はその場にしゃがんで足首を抑えている。
「大丈夫⁉︎」
俺が駆け寄るよりも早く姉狐が妹狐に駆け寄る。流石は獣人、俺も結構足が速い方なのに難なく抜かれてしまった。
「ニーナ、大丈夫⁈」
「う、うん。大丈夫だよ」
「足見せてくれる?」
「「え?」」
そんなに距離もなかったのにやっと追いついたという感覚がある。
妹狐、ニーナと呼ばれた少女の左足首を見ると少し血が出ている。俺は宝物庫から治癒核を取り出して2人に見せる。
「これで怪我は治すことが出来るんだけど」
「それって安全なの?」
「大丈夫。使い方は怪我している場所に近づけて、魔力を流せば良いから」
「な、なら私がやるから! だからあまりニーナには近づかないであげて!」
「あ、ああ分かった。どうぞ」
姉狐が治癒核の安全を確認し、俺が治そうとしたら大声で止められたので治癒核を渡して言われた通り離れる。いつの間にかキリたちもこちらまで来ていた。
姉狐がニーナさんの左足首に治癒核を近づけ、魔力を流したようで治癒核が光出して足首の怪我を治していく。
「どう? ニーナ」
「うん......痛くないよ。治ったみたい」
「本当に治った」
「この石って......」
「どう? 歩けそうかい?」
「は、はい大丈夫です。あ、ありがとうございす」
容体を聞くとニーナさんが小動物のように身体をビクッとさせ、返事をしながらも姉狐の後ろに隠れる。俺が何かした?
「助けてくれてありがとうね。私はサナ・グラシャス、こっちは双子の妹のニーナ・グラシャスよ」
「よ、よろしくお願いします......」
「ごめんなさいね、妹は人見知りのうえに男性が苦手なの」
あーだから大声で俺を止めたのね。
「それじゃあ、さっきのは怖かったな。ごめんな」
「いい、いえっ! わ、私が悪いので......」
毎回終わりくらいに声が小さくなっていく。
「じゃあこっちも、俺は桐崎 東。桐崎が名字、東が名ね。冒険者やってる」
「へー、珍しい名前ね」
「良く言われるよ」
そりゃ日本の名前ですから。
「私は、キリ・ヘルクレット。私も冒険者よ。よろしくね」
「私、はユキナ・ホルスト。冒険、者。よろし、く」
「よろしく」
「よ、よろしくお願いします......」
そしてキリとユキナも自己紹介が終わった。って、よろしくって言ったけどよくよく考えると今から甘味に帰るんだった。
「じゃあ、俺らはこれで」
「さようなら」
「さよう、なら」
「ちょっと待って!」
俺たちが違う路地裏へ行こうとしたところをサナに止められた。
「あのさ、お礼がしたいからまた明日ここへ来ることって出来る?」
「えっと、大丈夫だけど」
「そう、ありがとう。じゃあまた明日」
「あ、うん。また明日」
俺たちは手を振って来たサナに手を振ってから別れた。俺たちはすぐ近くの路地裏ではなくもう少し遠い路地裏を目指して歩く。
東たちが去り、路地裏で2人だけになった狐の少女たち。
東たちの姿が完全に見えなくなったところでサナは口を開く。
「ニーナ、さっきの3人。どう思った?」
「......良い人、かな。悪い人の感じはしなかったよ」
「怖かった?」
「......あのアズマさんって人は見た目......少し目つきが怖かったけど、私達を売ろうとしていた人達に対する行動とかからは別の怖さがあった。でも私達にはそれまでの感じはなかった。一緒にいたユキナさんは多分ハイエルフだと思う。凄く珍しい。キリさんは......綺麗だった。でも3人共、優しそうだった」
「なら、大丈夫そうね。頑張りなさい」
そう言ってサナはニーナの頭を優しく撫でる。




