表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します  作者: りゅうや
第17章 リリーの真偽
156/516

ヤケの策、そして長?

視点変更

 

 俺が今出せる最善の手を提示した訳だが、案の定渋い顔をされた。


「それで信じる者がいると?」


 そう睨まれながら返された。

 しかしそれは当然であり、東とて分かり切っていた。

 俺たちを信じさせるためにこんな騒動を自分たちで起こし、そしてそれを俺らで止め信じ込ませる。

 そんな自作自演をしている可能性が大いにあるからだ。

 そしてそんな見え見えな状態の策を安易に信じるほど彼らは愚かではない。むしろ俺が彼らを侮っていると誤解を招いてしまっただろう。

 しかし先ほども述べたが、これが今出せる最善の手なのだ。

 さて、どうしたものか....


「アズ、マ、私がか、れらの相、手する。里のほ、うをお、願い」

「....そんなことしたら、もう信用なんてされないぞ」

「......リリーは、大切な、友だ、ち...でもこ、の里も、大せ、つ。だか、らあいつに壊、させない、で」

「....分かった。必ず止めてくる」

「ん」


 彼女の提案は俺が提案した案と生む結果は変わらない。しかし正直言って策がある訳でもないので、もうヤケである。

 最悪恩を売ったことにして脅すか....

 いや、そんなこと出来る訳ないな。変なこと考えてないで、とっとと行くか。


「頼んだ、ユキナ!」

「ん、行けっ!」


 そう彼女が叫ぶとどこに仕込んでいたのかクナイのような物数本と小刀や長さ七、八センチほどの鉢などが目の前にいるエルフたち目がけて飛んで行った。

 あの、ユキナさん。手加減ってご存知?その武器はさすがに死人出ますよ⁉︎

 それを横目で確認し、俺は里へと向かう。


「ま、待って!くっ⁉︎」


 エンリュが俺を止めるために動こうとしたが、ユキナの攻撃を相手にしなくてはならなくなり、それがままならなくされた。

 それにより俺は何事もなく村の方へ向かえられた。

『魔眼』で薄っすらと見える彼の霧を見つけ出し、それを辿る。

 彼はほぼ真っ直ぐ進んでいるらしく追うのは楽だ。

 しかしその行く道の先々は切られている。それも的確に入り口のみを切っている。

 また、その道中には何人かのエルフが倒れている。すでに息を引き取っている者も少なくなかった....

 それにしても、まるで何かを目指して邪魔な物は切り伏せているような通りだな。

 まさか魔道具とか狙ってないだろうな?

 そんな嫌な予感を抱きつつ、探すこと数分。ようやく彼を見つけた。

 彼は一人の男のエルフを連れていた。

 しかしそのエルフは今までのエルフたちとは一風変わっている。

 エンリュたちや切り伏せられていたエルフたちは一四から二十代半ばくらいの見た目の者たちばかりだったが、その男はどう見ても六十代はいっている。

 それは驚くべきことだろう。

 東とてエルフが老化しているということがどれほどのことか理解している。

 それ故に彼も驚愕していた。

 この世界がどの程度でエルフの老化が始まるのかは知らないが、少なくとも数世紀くらいは生きているだろう。

 恐らくは彼が長なのだろう。

 そんな彼を縄で縛り上げているあの男。

 武器はあのロングソードのみ。それと先ほどから使っていた線状の何かを放つ固有能力。

 この二つだけで長を捕らえたのなら、相応のレベルがあるのだろう。

 あの男が長だった場合、仮にも長と呼ばれるのなら彼も実力はあったはずだ。

 しかもほとんど怪我を負っておらず負わしていない。

 今更だが、勝てるだろうか?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ