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異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します  作者: りゅうや
第17章 リリーの真偽
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正しき道、そして到着

 

 キリたちと別れ、男に案内されるがまま森を進む。その男が導くのはキリが最初に指し示した方だった。

 やはりキリの能力が外れてはいなかったようで安心する。

 しかしそうなるとあの時なぜ反対の方を指したのかが気になる。

 こちらが当たっているのならもしかして反対側にもあるということなのだろうか?ならこちらがユキナの知っている方の里でないとダメなのでは?

 その場合はゲートを使ってすぐに帰還する他ないか。

 もちろん彼と別れてから。

 いや、ユキナが言ったのは『エルフは珍しい魔道具を有している』だ。

 なら違う里のエルフでも何か持っているかもしれない。借りれたらの話だが。

 そう考えるとやはり二つ探せるのはありがたい。キリの能力様々だ。

 そんなことを考えているのだが、まだ着かない。

 既に先ほど行った中腹辺りまで来ているだが先にはただ木々が続いているだけだ。

 さらに先まで『千里眼』で見てみたが同じ光景が少し続き、そしてそこより先は森が終わり斜面が見えた。

 多分山だろう。

 となると途中で曲がるか彼の情報がやはりデマかのどちらかだ。

 山の先ということも考えられなくもないが、よく考えてみればユキナは里から逃げている時に山を下りたとは言っていなかった。

 そうなると山の先というのはあり得なさそうだ。

 ならば曲がるのか?

 しかしキリが指したのはこちらであって、本当に曲がらなくてならないのならちゃんと曲がった先の方を示すと思う。

 うーん、一体どこに、いやそもそも本当にこの先にあるのか?


「「!」」


 そう考えていると急に男が立ち止まった。

 周りに木々が生い茂っている以外何もない場所でだ。

 何をする気なのか分からないが警戒を強めて彼の動きを凝視する。

 周りに気配は感じないが、彼と同じレベルで気配を隠蔽されていた場合は気がつけない。

 念のため半径五メートル範囲で『天眼』を発動させる。

 人の姿や薄っすらとした霧だけしか観測されない。

 薄っすらとしているのは人や魔獣が通ってかなり時間が経っている証拠なので、近くにいないということだろう。

 それにしても彼から発せられている霧も薄っすらとしている。

 色が薄いのとは違い、霧自体が薄いのは今まで見たことがない。まさか死者とかじゃないよな?

 いやでも『魔眼』に反応がない魔獣はいないはずだし、まずアンデッドなら日の光が大丈夫だとも思えない。

 この世界にもアンデッド系はいるようだ。

 ダンジョンにもスケルトンがいたが、当然あれもアンデッド系の内に入る。

 ゾンビやスケルトンなどは腐っている途中の死体、または肉がなくなり骨だけとなった死体が魔力を吸い続け、変化した姿らしい。

 ちなみに魔獣や人のアンデッドが一般的だ。

 そこで魔力で変化したこの魔獣(ギルドが魔獣認定している)たちに『ドレイン』を使い、魔力を吸って空にした場合どうなるのか気になっている。

 と、こんなことを考えていると男が近くの木をじっくりと観察している。

 それを三本ほど繰り返すと一本の木の前で今度は合掌をする。

 突然のことで固まっている俺らの方を男が合掌しながら見てくる。

 それを怪訝に思いながらユキナの方を見ると、彼女も既に合掌をしていた。

 訳が分からないまま俺も二人に習って合掌をする。

 その状態が数十秒ほど続いた辺りだった。


「っ⁉︎」


 するといきなり周りから白のような黄緑のような色の小さめのアメ玉からピンポン球くらいのまばらな大きさの物が浮き始めた。

 それが少しして辺りを埋め尽くさんばかりの量にまで浮き上がり、スゥーっと消える。


「なっ⁉︎」


 すると背後の方は同じなのに前の方が全くの別光景へと変わっていた。

 木々は相変わらず生えているのだが並木道のような物が出来ており、さらにここからかなり離れてはいるが並木道の先には家のような物が観える。

『千里眼』の方向をそちらへと向ける。

 するとそこにはやはり家のような物があった。

 普通の家ではなく木が不自然な形で成り立っており、トグロを巻いたような形の、しかし家に観える形の木。

 他にも木々が絡まって出来たような物。ツリーハウスのように建てられた普通の木材の家。

 蔓や葉っぱが絡まっているのもあれば、ぶっくりと膨らんだ幹だが上の方はすぐに枝が伝っているのだが幹と合っておらず、少ない量で生えている。

 確かに幻想郷と言われれば見えなくもないのだが、どんな構造の木だよと言いたくなる。


「!」


『千里眼』で先を観ていると人の気配に気がつく。

 ここから多少離れてはいるが三人ほどの気配を感じる。

 眼をそちらに向けるとそこにはわずかに刺す日の光で美しく光り輝く金髪に海のような吸い込まれるほどの綺麗な碧眼、そして特徴的な尖った耳を持っている男たち。

 そんな彼らがこちらを怪訝な表情で睨みながら仲間と会話している。

 どうやら着いたようだ。

 ここがエルフの里らしい。



エルフ達の家は正直イメージが沸かず、よく分からない形となってしまいました。

もしかしたら変更するかもしれません。申し訳ありません。

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