始まりの街
待ってた方がいらっしゃるかは知らないですが、お待たせしました。
はぁぁ、やっと始まりの街に着いたわ…
始まりの街っていうのは私が勝手に呼んでる名前で、確かアリルの街だったっけ?
「アリヌへようこそ。身分証明書はお持ちですか?」
おっと、私の順番が来たみたいね。アリヌの街だったか…
「私は女神よ。」
「えっと、身分証明書は?」
「そんなもん持ってるわけないでしょ。」
「でしたら、仮身分証を発行いたしますので、5000Gほどお持ちですか?」
「お金なんて持ってないわ。でも、ゴブリンを途中で倒したから、買い取ってくれない?」
「それでしたら、5000Gはこちらで立て替えておきますので、冒険者ギルドで買い取っていただいて、後日、返しに来てください。」
「わかったわ。」
「では、犯罪歴等を調べますので、この水晶に手をかざしてください。」
「これでいいのかしら?何も起きないじゃない。」
「はい、問題ないようですね。これが仮身分証になります。では後日お越しください。」
「ありがとね!」
さぁ、冒険者ギルドはどっちでしたっけ?
たしか、まっすぐ行ったらよかったよね〜
この剣が3本交わってるマーク、たしか、ここが冒険者ギルドね。
なんか入るの緊張するわね。
ギィィ
むさ苦しいおっさんが数人ずつで集まって、お酒を飲んでいる。
いいわね、私もほんとなら神域でゆったりできてたはずなのに…
〈あぁ、神域の料理美味いなぁ。〉
「ぶっ殺してやるわ」
ついつい大声で怒鳴ってしまった…
みんながこっちを見ている、とっとと窓口に行こう。
あぁ、そろそろ夕食の時間ね。
「すいません、冒険者登録をしたいんですが?」
「は、はい、では、こちらに名前と職業と得意武器を記入してください。代筆は必要ですか?」
「結構よ」
得意武器は木の棒、じゃなくて、拳、でもなくて、剣でいいかしら?
「書けたわよ」
「えっと名前はエイリス・アインさん。職業は…女神?」
なんだか、みんながこっち見てるわね?
「えっと職業、女神っていうのは?」
「そのままだけど?」
「は、はい…えーっと、かしこまりました。で、ではこちらに手をかざしてください」
「ありがとうございました。こちらがギルドカードになります。最初はFランクからのスタートになります。ご説明は必要ですか?」
「結構よ、見てたから基本的なことは知ってるから」
(見てたとはなんのことでしょうか?)
「で、いきなりだけど、ゴブリン買い取ってちょうだい。来る途中で倒したの」
「でしたら、あちらの買取カウンターをご利用ください」
「わかったわ、ありがとね」
「で、おっさん、ゴブリン買い取って欲しいんだけど、ここに出していいの?」
「大丈夫ですよ。」
私は15匹のゴブリンを出した。
あのあと何度か襲われて、ほんとはあと68匹いるけど、場所がなくなったからね。
「た、たくさんですね…」
えっと、1匹5000Gですので、75000Gですね。えっと、こちらがお金になります。えっと、ギルドカードをこちらにかざしてください。えっと、ゴブリンは常時依頼扱いになっており、5回分達成したとみなされ、Eランクになります。」
「ありがと。ところでおすすめの宿はあるかしら?」
「ここから、2件横に行った宿は安くて、料理も美味しいですよ。」
「じゃ、そこに行ってみるわ。」
カランカラーン
はぁ、ずっと他の人たちから見られてて、気持ち悪かったわ。そんなに見とれるほど、私がキレイなのかしら
で、宿はここかな?
「冒険者の宿」ってなんかそのままね
「いらっしゃいませー。ご宿泊ですか?」
「そうよ。」
「では、こちらに名前をお書きください。」
「一泊いくらかしら?」
「一泊5000Gで、朝夕のご飯をつけると6000Gです。」
「とりあえず5日ご飯付きでお願い。」
「30000Gになります。
ありがとうございます。こちら部屋の鍵になります。ご飯はすぐにお食べになりますか?」
「えぇ、お願い」
「では、あちらのテーブルでお待ちください」
「オーク肉とキャベチの炒め物になります」
きたわね。じゃあ、いただきます。
うん、普通に美味しいわね。
さすがに、神域での料理には劣るけど、なかなかいい腕してるわ。
満足したわ。
「デザートのフルーツ盛りです。」
デザートは別腹よね。
じゃあ、いただきます。
食べようとしたら、フルーツが消えた。
〈あぁ、おいしいなぁ〜、このリンゴっぽいのとかめちゃくちゃ甘いイチゴの味がする。
不思議だけど、美味しければ問題ないなぁ。
あぁ、おいし〜〉
あいつめ、どこまで私を怒らせるんだ。
食べ物の恨みは怖いんだからな。
もう絶対許さない。
あー、もうとっとと、部屋に行って寝よ
食レポとか無理です…
今回もありがとうございましたm(_ _)m