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「話を戻そう。ステータスのことだ。」
「はい。」
テンプレのことは、なかったことにした。
「ステータスだが、頭の中で念じたりすると、見ることができるパターンと、なんかのアイテムを使ってみることができるパターンの二つが大体だ。」
「ふむふむ。」
「俺が読んできた異世界モノだと、大半がステータスを見ることができるものだった。だから、俺たちにも見ることができるかもしれない。と、いうことで、やってみよう。」
「でも、アイテムを使うやつはできないんじゃ・・・」
「それに関しては大丈夫。そのパターンの場合は、転移してきてすぐに、色々説明をされながら見ることになるのが、テン・・・。」
「・・・・・・。」
「見ることになる場合がほとんどだ。」
「・・・そうですか。」
「・・・はい。じゃあ、気を取り直して、頭のなかで、ステータスを念じてみよう。」
「・・・・・・」
「何も、出て来ませんけど、カイさんはどうです?」
「俺も、何も出てこない。」
その後、何度か繰り返してみたが、何も見えなかったらしい。
「この異世界モノは、ステータスを見ることができないやつか・・・。」
「ステータスを見ることができるものが大半って言ってましたけど、それ、ただ読んだ本が偏ってるだけじゃないんですか。」
「あはは・・・」
夜も更けてきて、俺たちは寝ることにした。