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空は、  作者: くーべる
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16/33

15

「答えは出たかい?」


その日の夜。昨日と同じ場所。


「ソラ君。」


月の光だけが、俺たち二人を照らす。

向かい合うソラの姿。近くもなく、遠くもない。そんな距離。目をじっと見つめる。


「どうしても、出ていくんですか。」


「ああ。俺の考えは変わらない。反対されるって、なんとなく予想はついてた。だから、今から城を向け出る。」


必要最低限の荷物はまとめてある。


「そうですか・・・・・・。」


しばらくうつむいていたソラだったが、顔をあげ、言った。そしてそれを俺は、聞いた。


「僕はカイさんと一緒には行けません。」


「・・・・・・そうか。じゃあ・・・・・・。」


振り返り、ソラに背を向ける。


「ここでお別れだ。」


一歩踏み出そうとしたその時だった。


「怖くないんですか!?」


大きな声。


「この世界に来て3日。何もわからない。僕もカイさんと一緒に行きたい。唯一の安心できる人だから。でも、その気持ちより、今の状態で旅に出ることの怖さ、不安のほうが大きいんです。」


言葉を一つ一つ吐き出すように言った。呼吸の乱れが聞こえる。

俺は・・・・・・。


「怖くないよ。絶対。」


そう、どちらにも言い聞かせるように言って、夜空へ飛び出した。











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