0049 信号弾
途端に他のワイバーンの動きが始まる。
「ノックバック」
ワイバーン全員に下に向かって継続的にノックバックを放つ。
スキルは、名前を出さなくても発動できる。もっとも、名前を出した方が使い勝手がいいんだが。
「ワイバーン80%、テンオ20%血斬り」
とりあえずデカくして全員一掃した。
にしてもこんな使い方がありとは...後で色々試してみよう。
「フローラ!大丈夫か?」
「大丈夫。でもあの技...」
どうかしたのかと聞こうとしたが、やめた。それよりもやるべきことがある。
ザック達は...
「お前らは...」
「テンオさんすごいです!」
え?
「あんなスキル初めて見ましたよ!」
「それに俺でも防ぎきれない火球を耐えきるとは...」
「すごいよ!こう、ズドーンって!かっこよかった!」
「強かった...」
称賛の嵐だな。嬉しい限りだが、今は住民の避難が最優先。
「いえいえ、皆さんの力があってこそですから。それより残りの住民の避難を完了させましょう」
それからは戻って来たガウと一緒に救助に励んだ。俺のスキルとガウのおかげで半日足らずで終わった。
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ここはアンバ村。
突如現れたワイバーンの襲撃を受けてるタイミングで俺らがたどり着いたフローラの故郷。
俺は今村長の仮住居に呼ばれていた。
面子は俺、フローラ、村長。
「で?話というのは?」
村長に聞く。
「フローラから聞きました。黒球をワイバーンが打ったと」
あー打ったねぇ。あれは強かった。精神攻撃耐性が無かったら死んでたな。
「あれはボスを呼ぶ信号弾なのです」
...は?あれより強いのが来んの?無理だろ。
「もう一度、この村をお救い下さい!」
どうだろうか。普通のワイバーンよりも強い奴と戦うって事だろ?それはさすがになぁ...
「流石にワイバーンよりも強いとなると...」
「そこをどうにか!」
うっ...こんなん拒否権ないじゃん。
まぁでもここで迎え打たなきゃどちらにしろこの村に未来はない。すでにワイバーンの襲撃を受けているからな。
「エコーロケーション」
できる限り小声で発動する。範囲は広く...
これは...?
アンバ村を見る一つの影。このシルエット...あの時の!




