0017 ビーピット
「なぁ、この森って...」
「うん、ここを突っ切るね」
なんかすごい禍々しいんだけど...とんでもない奴がいそう...
「他に道はある?」
「すごい遠回りになるね」
うぅ、やっぱりここを通らなきゃだめか...
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
森の中は恐竜が出そうな感じだ。シダ植物がわんさか生えてる。
足元に気をつけなきゃゃゃぁぁぁ!!!
落ちる!落ちる!おぢるぅーーー!!!
...ドテッ!
イテテテ...何が起きたんだ!?
上を見るとさっき落ちたであろう穴があった。
穴に落ちたのか?てかなんでこんな深い穴があるんだよ!
「巣に落ちたみたいだね」
フローラが立ち上がる。
てかお前も落ちてたのかよ...え?巣?ここってなにかの巣なの?
「ねぇ、巣ってなんの巣?」
「うーん...分からん!」
分からん!じゃねぇよ!自慢気に言うなよ!
ブブブブブ...
鳥肌が!なんだよこの気色の悪い羽音は...この奥に居るな...でも暗くて見えないな...
ゴウッ!
なんか今俺の顔の横を通った?あとかすった!
後ろを恐る恐る振り返るとそこには全長50cm程の大きなハチだった。
俺とフローラはすぐに戦闘体制に入った。
また突っ込んで来た!
「異空間収納!」
ハチを異空間収納で閉じ込めた。
そしたらこんなかで...
「血斬り!」
グチャ!
よし殺した!この異空間収納、戦闘でも役立つな。
「なぁ今のハチって...」
「ビーピットだよ。多分そいつらの巣だよ。ていうか異世界ではハチって言うんだね」
あんなにデカくないけどね!?見た目はでかいスズメバチって感じだな。
「ていうかここからどうやってでるんだ?」
「ボスを倒すしかないね...」
やっぱりそうなるのか...ボスってことは女王バチか?
「あれ?ガウは?」
「ガウは上に取り残されてると思う...」
あいつ大丈夫かな?
ん?穴からなんか落ちて来て...
ドスッ!
ぐ、ぐるじい!
なんだ!?この匂いまさか...
「主人!どこに居るのですか!?」
ガウかよ!なんで自分から降りて来てるんだよ!
「ガウ...下...」
フローラナイス!今口の中にこいつの毛が入って喋れなかったんだよ。
「すみません!」
お、どいてくれた。
「ペッペッ!大丈夫!」
「にしてもビーピットの巣か」
「まぁ私たちなら行けるかもね。でもここの巣デカそうだしな...」
...もうみんなやる気だね
「じゃあ行くか」
「了」「うん!」