変わった二人
はじめまして。Mayo ーyaです。この度連載を始めます。この物語は会話を題材とした恋愛物語です。皆さんに楽しめてもらえたらいいなと思います。
「ねえ、約束しよ。次に出会えた時は私と・・・」
カーテンから差し込む光で俺は目を覚ます。外では鳥が鳴いているんだろうと思いながら体を起こし、今日も音のない静かな世界をただ過ごす。今年大学1年になったばかりの俺、水落 湊には耳が聞こえない。中学に上がるころ突発性難聴を患い日に日に耳は悪くなる一方。手術をすれば治るかもと医者は言っていたがそんな気は別にない。大学には普通に通えてるし趣味の読書もできるので日常生活は特に苦労していない。まあ不便なことと言ったら両親と妹、それと仲のいい幼なじみ以外の知ってる人が手話を使えないことぐらいのものだ。そんなどこにでもいるような大学生となんら変わらない日々を俺は過ごしていた。
そう、過ごしていたんだ。あの日、あの場所で君と出会うまでは。
「ああ、約束だ。次に出会えたら僕は君を・・・」
7時のアラームで私は目を覚ました。外では鳥が鳴いており体に当たる日差しを感じる。今日は暖かそうだなと思いながら体を起こし、今日もいつもと同じもう光すら写さなくなった暗闇の中を過ごす。今年大学に入学した私、白鳩 瑞稀には目が見えない。小学4年生になるころに視力が低下し始めて今はもう何も見えない。手術をすれば治る可能性もあるらしいし両親と妹は勧めてくれてるけど家はそんなに裕福ってわけでもないしなるべく親に負担はかけたくないからいいかなって思ってる。困ることといえばよく何かにぶつかったり、時々みんなの見てる外の景色が見たいなと思うことがあるぐらいで趣味の散歩と人と話をすることが好きな私には耳があるだけありがたい今は思っている。
そう思っていたのに、あの日、あそこで彼と出会うまでは。