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夢現夜  作者: 星空
3/4

ホンモノ

 ある日、夢を見た。

 とても懐かしくて、愛おしい夢だった。

 いつか見た夢のような感覚で、デジャヴを感じた。

 けれど、私はその時を思い出す事は出来ない。不用品の、私には──

 ──私はホンモノだ。“ニセモノ”とは違って、きちんと出来た正規品だ。


 “不用品”とは違い、きちんと生きているし、成績も良い。そもそもの学習速度が違うもの!


「うーん……流石にこれは──として世に送り出せないですね……いっそ殺しちゃいます?」


 ある白衣を来た男が別の男に喋りかけた。


「そうだな……殺すのも面倒だし、警察もいずれ来るだろうから前線にでも連れてゆけば良い。」


「承知しました。しっかし、最近は学習速度が遅い奴ばかり出来上がりますね~」


「失敗作ばかり生まれてもなぁ……」


「D棟の奴なんか全員ニセモノだしな……」


 目の前のエレベーターには、『ここはD棟です』という案内表示。


 違う違う違う!!


 私は、“ホンモノ”。

 誰になんと言われようと、ホンモノなのだから。


 ニセモノの不用品とは違って、ホンモノなのよ!

 そう!だって私は1番成績が良いんだもの!


 きっとだれか違う奴の話をしていたに違いないわ。それか、私だけホンモノなのよ。











 嗚呼、なんて滑稽。

 自分の考えに反吐が出てくるわ。

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