第1章1話 いつもの日常
ある高校の昼休み、ほとんどの生徒達は学校の食堂や近くのコンビニに昼御飯を買いにいくなか、教室には2人の男子生徒愛川 望と鈴木 太郎が、誰の席なのかなどは気にせずに机をつけて弁当をつつきながら、くだらない話をしている。
「はあ、今日も後2時間授業があるのか…」
「まぁまぁ、いいじゃんか、ノゾ、あの辛かった地獄の体育祭練習も体育祭終わったからもうしなくて良いし、今日の残りの授業だって数学と英語だから結構楽だし」
「授業が楽とか大変とかあんま関係なくて、学校だとしたいこともできないことが辛いの」
「えぇ?本来学校でしちゃいけないことをやるのが背徳感あって気持ちいいし、興奮すると思うけどなぁ…」
望は、ケータイの話をしているつもりだったが、こいつは一体何の話をしているんだろう?ここからこの話を深掘りしていっても、汚い話にしかなりそうにないので、強引に話を深掘りすり替えることことにした。
「いやー今日の卵焼きはうまく作れたなぁ、我ながら上出来、上出来」
「あぁ、そういえば寮に住んでる癖に毎日弁当作ってきてるんだっけ?」
「まあ、別にコンビニ弁当でもいいんだが、毎日作ってたら料理人みたいな腕になるんじゃね?みたいな考えになってね」
「ふーん」
といいながらアクセサリーがじゃらじゃらついた右手が持っている箸が俺の弁当に向かってきたので、俺は自分の卵焼きを襲われないように避難させつつ
「おい、さりげなく奪おうとするな、うまく作れたとはいったが、お前にやるとは言ってないぞ」
ジャラジャラ男は肩をすくめながら、
「えぇ?ひどいじゃん自分だけ美味しいもん独占して、朝買ったからか、湿気吸ってしなしなになった天ぷら弁当しかない僕は美味しいもの食べてる君に嫉妬するしか許されてないって言うのか?」
「そんなこと言われて多少良心が傷んでも、あげたくないものはあげませんっ!というか朝に作ってある揚げ物を昼に食おうとしてる時点でいろいろ間違ってる気がする」
と、大声で突っ込んだ。
「いゃーだって昼に買いに行くのめんどくさいやん?その卵焼きくれたら今日の夜奢ってやろうと思ってたんだけどなぁ、残念。たしか望クンはこの前ゲーセンでお金とかしたって聞いたけどなぁ」
後半を特に強調して言ってきた、
「うっ、そんなに俺の心を揺るがすほどの条件を出してまでお前はなんで卵焼きを欲しがるんだ?というか、何で俺がおとといゲーセンで散財したこと知ってんだよ」
「あぁ、心揺らいだってことは気になるってことだね?じゃあいただきぃ!」
といって、ジャラジャラなっている右腕の箸が俺が両手で持っている弁当にさっきの速度の3倍くらいの勢いで襲いかかってきた。俺はなすすべもなく卵焼きを奪われてしまった。
「あぁ、確かにいつも作ってるノゾが旨いって言う理由わかる気がするわ、出汁と砂糖しか味付けがないのにも関わらず、出汁の辛さと砂糖の甘さがが良い具合に中和しあってとてつもないハーモニーを生んでいる」
「勝手に奪っといて、何良い感じの食レポしてるわけ?」
「いゃーすまんすまん、どんなもんなのか気になってなぁ、まぁ、言ったからには今日の夜は奢るよ」
「じゃあいいけど…」
「どんな店に行きたいとかある?」
と、ジャラジャラ男が言ったとき、教室のドアが空き、女子生徒が3人入ってきた。真ん中にいる少女が主体のいわゆる仲良しグループだ。その真ん中にいる少女は
「何?お前らご飯食べに行くの?」
「あぁ、そうだよ?黒崎さん達も暇なら来る?」
と、ジャラジャラ男に黒裂と呼ばれた少女の名前は黒裂 百合という名前で、どっかの神社が実家らしい、ちなみにとりまき2人の名前は知らないが1人は何かの怪しい宗教に入ったとかで、もう1人はグループの主体の黒裂よりも頭も良いし、能力による戦闘も強いと噂になっている少女だ。
「行ってやってもいいけど、どこの店行くの?」
「いゃーそれがまだ決まってなくてねぇ、4人が何も案出さないなら俺が店決めるけど、どっか行きたい?」
「俺は特にない」
「私も、あなた達は?」
と、黒裂は左右にいる2人の少女達に聞いた。少女達は黒裂の後ろでこそこそ話ながら、決めているらしい。1分ほどしてから怪しい宗教の噂が立っている少女が
「私たちもありません!」
と言った、思わず望は、
「あんだけ悩んどいてないのか」
と、突っ込んでしまった。
「まぁいいや、じゃあ僕のおすすめの店で良いね?」
と、ジャラジャラ男が言ってこの日の夜ご飯が決まった。
稚拙な文章が目立ったとは思いますが、読んでくださりありがとうございます。
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