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因縁の対決

その瞬間――シリカが動きました。シリカには扱えないラグナロクを使い。エリスに斬りかかったのです。


 私を完全に洗脳できていると思っていたエリスはこれには反応ができずに鮮血が飛び散るのでした。


 しかし、シリカにはラグナロクは使えません。


 いまいちな姿勢で繰り出した一撃は、命を絶つ物ではなく、急所を捉えるに至りませんでした。 エリスの自動防御防壁には阻まれるかたちで、エリスの左腕を切り裂いたに止まりました。 千切れこそしなかった物の腕から大量の血を、流しています。


「ああああ、痛い、痛いわ――! 私の腕が腕、腕、腕、血が――!?


 なんてことをするの? 今のはちょっとだけ痛かったわよ? 少しお仕置きが必要みたいね。

 ええ、これも娘の折檻ですとも!」



瞬間白い、浄化の光が私を襲った。ですが、私には、なんともない――!?


『あついあつい、もえる――、もえちゃうよ――!誰か助けて、お母さん、ママ――!?』


 シリカが悲鳴を上げています。 どうやら、彼女だけを殺す光のようでした。

 なんとかしないと!? でも、私は今でも洗脳が聞いているのか、身体がピクリとも動かないのでした。


 未だに、エリスを母だと思っている自分がいるのです。



『あついよー、やめてよー ママ――!?』



「アハハハハ、そうよ、そのまま消えちゃってもいいのよ、汚れた血なんていらないんだから、早くセリカの身体の中から消えちゃって!」

 


「いい加減にしなよ――!」



 その瞬間ピンクの剣筋が閃いたのです。


 しかし、これには、エリスは対応しました。

彼女を襲った、鞭による斬撃を、エリスは見事に受け止めました。


 

「あら、ちょうどよかった。 会いたかったわよ。 泥棒猫!」



「完全に隙だらけになる時を狙うつもりだったけど、挑発にのちゃったわね。

まあ、仕方がないか、見てられなかったものね」



 そういう女性は見覚えのあるピンクの髪に、黒い法衣をはためかせる魔族の女性――サキュバス(カルラ)だ!



『ママ――ありがとう、死んじゃうところだったよ――』



「のこのこ出てくるなんて貴女らしいわね。泥棒猫。

 長年の因果ここで決着をつけてあげます!」



「そうかしら、罠は二重、三重に用意しておく物よ。

 さあ、これは何個目の罠でしょう?」



 そういった瞬間、私の身体は勝手に動きます。シリカではなく、サキュバスの女性――

カルラに、操られるように身体が動いて、剣戟を繰り出した。


 瞬間、それを避けるエリス、が、それだけでは終わりません。


 カイルがあらわれて、ハルバートで、エリスの足を狙った――足払いだ!



 エリス様が、足を取られる、が翼で飛び上ります。 翼を持つ彼女に、足払いは、無力だった。


 「馬鹿ね、ブラフよ――! これが本命」


 無数のナイフを投擲するカルラ、それを自慢げな羽で回避するエリス、二人の視線が交差した瞬間。


 ――先に勝ち誇った笑みをあげたのは――カルラだ――!


 カルラのナイフの何本かに細いワイヤーが通してあったらしく、彼女がワイヤーを引っ張ると、それでエリスを翼ごと捉えた。



「何、己姑息な――! 流石泥棒猫!」


「どこまでその強がりを言ってらられる?」



 とらわれたエリスにカルラは容赦がなかった。細いワイヤーが何本も絡みついて、エリスを締め上げる。


「イヤ――! あああああ――! 痛い、だれか、だれか、助けて――!」



 ギリギリとしめ上がるワイヤーがエリス様を輪切りにしかねない勢でした。



「そんな簡単に死ぬと思って、仮にもわたくし女神なんですけど!?」



「じゃあ、イタいの我慢できるのあなた? 特別に痛くしてあげるわ――!」



「イヤ――! いやーぎゃあああ、いたアああああ、アアアアアア、やめて、許して、ああああ――!」



 ミリミリとスタイルのいいエリスを束縛するワイヤーはある意味で彼女の身体を浮かび上がらせているのでとても艶っぽいが、それ以上に痛そうだった。


 が、それを見ていると、私にもある種の殺意がわいてくる。


 私のエリス様(お母さん)を、偽りの感情だと分かっていても、体が動いたです。

 どうやら、私は精神も完全にお母さんに乗っ取られているようでした。


 エリスが笑った気がしました。



 ラグナロクを構えた私がカルラに突進する。



 その動きは、未熟な私のそれではない――老練した剣士のそれだった。



『うふふふ、わたくしが何の準備もせず、待ち受けていたとおもって!? 死んで!』


 勝ち誇った、エリス様が言います。



 正確に首を狙った一撃それを、カルラは避けた。 が、彼女の後ろからシスティーナが現れる。


 彼女も例の剣を持っており、傷は回復しているが、目が虚ろだった。

 恐らく、エリス様の洗脳の影響下にあるのでしょう。


 咄嗟に反応したカルラは不意打ちを躱したのものの、ワイヤーを手ばなさなければならなかった。


 エリス様が解放される。



 地面に落下する彼女を私が受け止めた。

体中ワイヤーでむしばまれた彼女は、傷からうっすらと血がにじんでいる。


「助かったわ、さすが、私の娘ね」


 そう言って、お母さんは私の頭をなで手くれました。


 偽りの感情だとわかってはいても、私は誇らしい気持ちで胸がいっぱいになります。


『さあ、我が子よ――愛しき我が天使、セリカよ。そのサキュバスを始末なさい!』


 お母さんの声が頭に反響し、あがらいがたい感情荷渡しは支配されていきます。


 果たして私が守らなければならない人がどのお母さんだったか、必死の抵抗は空しいほどにに、私の感情を空虚にしていきました。


 そう、女神様(お母さん)にあがらう事など許されないのです。


 背中から翼をが生えました。

 おそらく、お母さんからいただいた法衣の効果でしょう?


 激しく翼をはためかせると、一気に急加速して飛び立ちます。

 構えた剣は――ラグナロク――そのまま一気にカルラへと距離を詰めます。




 私とシスティーナに挟撃される形となったカルラはさすがに蹈鞴たたらを踏みます。



「フン、この、駄女神が、いつまでたっても性根は変わらないわね。 カイル――!」



「任せな、姐さん――!」



 言うが速いか、巨漢の魔族――カイルがハルバートを構えてシスティーナに突進します。



 二人の実力はほぼ互角でです。 恐らくですが、そう簡単には勝負はつかないでしょう?

 そうする間にもカルラの動きは迅速で、私を鞭で巻き取るような形で展開します。



『無駄ですよ、聖剣ラグナロクと、賢者ユリウスの力、そして、天使後からさえも内包している。


 今のセリカただの魔族サキュバスになど遅れをとるとは思わないことですね。


 貴女とはいろいろとありましたが、娘の手で優しく殺してあげます。女神エリスが慈悲を与えましょう……優しく娘に抱かれて死ね!』


 私を捉えようと動く鞭は、しかし、圧倒的なパワーを放つ今の私には効果がありませんでした。


 防壁さえ突破することもできずに無散します。


 そうして、突進する私が、カルラを捉えようとするその瞬間に――



「誰がアンタの思い通りに死んでやるものですか!?



 その瞬間、カルラの力が大きく膨れ上がります。

 それは突進する私を、一時といえども吹き飛ばしました。


「フフ、ただのサキュバス? とんだ誤算ね。 さっきアンタから奪った血を存分に吸血しておいたのよ。 今の私は半身が天使、半身が悪魔――


『――ブラッド・ラーニング!(血に束縛による能力の奪取)――!』



「そして、それにより、女神の力が私にも発動する!


 神話に登場する最上位の神ーークラス・リリスーー それが今の私の存在。

 今の私なら、ステータスでも、女神に対抗できるのよ!

 ただのサキュバスだとは舐めないことね!」


 

「なんですってーー!? クラス・リリスーー私以外の女神なんて生意気なーー!

 ランク――SSですって、馬鹿な、貴方如き低俗な魔族風情がーー!


 ホーリーライトーー!(神々しき聖なる光)


 女神様が、追撃とばかりに強力な力を持つ、光球を発します。



 「本気できなさい。エリスーー!

  昔の私と同じ、ただのサキュバスだとは思わないことねーー!」


  言うが早いか、エリス様の光を、弾き飛ばします。


 「くっ、ならばホーリー・スパイラル・ライト・フルバーストーー!(神々しき聖なる光の雨・全弾放射)


 借り物の力で、デカい顔をするなーー!」


 女神様が最大出力で放つーーホーリーライトに、カルラは流石に、耐える事が叶わず光の放流に飲み込まれたかに思われました。


 しかしーー


後書きに書くことがないなあと思う今日この頃、ゲームしたり、絵を描いたりしているので、割と時間Gな愛です。

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