表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
96/129

神様

「あーあ、帰っちゃった。」



真っ白の世界で、1人少年は笑う。

そして一瞬の間に少年がいた場所には青年が立っている。



「いや、しかし、やはりあの子の魂はいつ見ても美しかったなー。」



思い出されるのは先程までいた彼女と、もう、数百年も前の女性の姿。

初代と言われている少女の姿。



「ふふふっ、どうも彼女はいつだって強いんだよね。」



最初の彼女も怒ってた。

勝手に勇者に仕立てあげられた彼を思って泣いて喚いて。

私にその力をくれと怒った。

だからあげたのだ。

破壊の力を。

なのに、彼女は結局全てを破壊せず、ただただ護るためだけに使っていた。

それは彼女の子孫たちもまた同じこと。



「そして、また怒られた。」



しかし、前回とはまた怒り方が違った。

他の世界を知っているからか、他にも目がいき、怒っていた。

だから前回とは、違う力を選んだ。



「しかし、あの勇者め、違う世界まで飛ばすとは。」



彼女が生をまっとうした後は私の元へと連れてくるはずだった。

だからこそ、力を与えて目印にしたのに、なのに、なのに。

あの勇者は、それを許さず、自分がもう二度と会うことが出来なくなるかもしれないのに、それなのに、彼女の魂を他の世界に飛ばしたのだ。

本当に腹立たしい。

人間のくせに小癪なと、何度も思った。

しかし、思ったところで後の祭り。

他の世界には干渉することは出来ない。

ましてや魂を連れてくるなど出来るはずがない。

それが分かっていて飛ばしたのだ。

自分の愛した女性を誰にも盗られまいと。



「本当に独占欲の強いことだ。」



しかし、まさかこんな形で出逢えるとは。

魂の形は複雑になってはいたが、輝きは変わらない。

まさか、飛ばした本人が戻すとは思わなかったがな。



「まぁ、本人は気づいていないがな。あの血筋に産まれたことが誤算だったのかもしれないな。」



前世では、奪われた血筋に生まれるとはこれだから面白い。

まぁ、今回は奪われることは無いだろう。

なんたって、奪った本人なのだから。



「まぁ、いい。気長に待つさ。」



今回もちゃーんと目印を付けた。

生きている間は見守るだけでもかまわない。

しかし、今回は飛ばす時間など与えずに奪うつもりだ。

さてさて。



「どうするのか見物だな。」



どうせ、結局邪魔をするのはわかっているからな。



「本当に厄介だな。勇者は。」



勇者というより、あの魂を持つものがだがな。

神にさえ抵抗しようと言うのだから。



「まぁ、まずは世界の問題を解決しなければならないがな。」



どうするかは見物。

退屈しのぎには丁度いい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ