神様
ことも簡単そうにそういう少年。
そんなに簡単なものでいいのだろうかと思うけども、宝玉の乙女の力が欲しくてここまでしてのは事実だし。
「本当にくれるの?」
「うん。お姉さんが僕の手足になってくれるんだもんね。あげるよ。」
「その手足ってなに?」
さっきから神様の手足って言ってるけども、一体どういうこと?
宝玉の乙女がってこと?
「あ、違う違う、今までの宝玉の乙女は別に神様の手足とかじゃないよ。ただ純粋に初めの女性を愛した神様があげただけ。でも、お姉さんは違うんだ。」
「違う?」
「そう、今までの宝玉の乙女とは根本的に違う。今までの宝玉の乙女は魔物を、魔王を、自分の敵を破壊することが目的としてさずけられたものだから、基本壊すことしか出来ないの。」
「え、でも宝玉の乙女は何かを守りたい気持ちから覚醒するんじゃ。」
「それは宝玉の乙女となるもの達がみーんな純粋だったからさ。元々初めの女性がそういう思考だったからね、だからそういう風に伝わってるだけで。心の底から敵をやっつけたいって思っても覚醒するよ?」
嘘。
それじゃあ、今までの宝玉の乙女達の根本が違うってこと?
宝玉の乙女は破壊の力ってこと?
それって。
「まぁ、そんなこと誰も知らないし、知らないままでいいさ。だって現にだーれも困ってないし、その方が幸せだもんね。事実はどうだっていいさ。まぁ、お姉さんが真実を話したいっていうなら止めはしないけどさ。」
真実を話すですって?
そんなこと。
そんなことをすれば、宝玉の乙女達は皆自分を疑い、力を信じられなくなる。
それに、周りだって。
今だって兵器として見ている国だってあるのに。
事実が破壊など、言えるはずがない。
私が話さなければ誰も知らないことなのだから。
「話す気などないわ。」
「そっか。まぁ、いいや。っで、お姉さんに与える力はね、破壊じゃないんだ。」
「破壊じゃない?」
「うん、破壊じゃなくて、平等さ。」
「平等?えっ?」
「平等はそのものの善悪を人や魔族以外の目から、つまり神の目から見て、推し量る力だよ。」
「はっ?意味が分からかないんだけど。」
「もー。そのまんまなんだけどなー。いいかい。」
人だから善、魔族だから悪。
それは人から見た善悪。
魔族だから善、人だから悪。
それは魔族からみた善悪。
立場が変われば善悪は変わる。
価値観は変わってしまう。
たとえ、それが本来その者の善だとしても、相手から見れば悪だ。
それを公平に平等に見ることは何かしらに値するものには出来ない。
だから何ものに値しない。
ただの観察者でしかない神がジャッジする。
でも、神は命を作ることはできども、直接的にそのものに干渉することはできない。
だからジャッジしたあとに、その結果をもとに裁くものが必要となる。
「それがお姉さん。」
「はっ?」




