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試練

リュウ様と別れ、全ての準備を終え、もうすぐ寝ようとしている。

思ったよりも落ち着いている。

もっと、緊張して寝れないかと思ってた。

でも、これから寝ることは出来そう。



「レイ様。」


「アーニャさん。ありがとうございます。」


「勿体ないお言葉。」


「そして、これから何が起こるか分かりませんが、よろしくお願いしますね。」


「はい、分かってます。ずっとおそばに居ますので、安心して下さい。」


「ありがとう、おやすみなさい。」


「はい、おやすみなさいませ。」



目を閉じ、気がつけば。



「えっ?」



ここは。



「どうしたの?澪?」


「いや、あの、なんでもないから大丈夫だよ。ありがとう、菫。」



なんで、目の前に菫が?

ここはもしかしてあの世界?

いや、そんな訳。

私はこの世界に居ないはずなのに。

なのに、なんで、なんで?



「おい、足でまとい。さっさとスミレから離れろよ。邪魔だ!」


「そうだよー。本当に邪魔虫ー。聖女様からどけよ。穢れるだろ、聖女様がっ!」


「ちょっ!皆、そんな風に澪のことを言わないでよっ!」



周囲を見れば、あの旅の人達が。

ゴミを見るかのような目で私を見ている。

驚いて、菫から離れれば、満足したように笑う。

嗚呼、確かにアイツらだ。

でも、なんで、私がここに?



「本当にスミレ様はお優しい。こんなゴミにさえも。しかし、早くチェダまで行かなければなりませんし。ゴミに対して何か言うのは今は止めて行きますよ。皆さん。」


「はいはーい!」



今、チェダって言った。

チェダは確か、あの黒い穴に落ちる前に行った村の名前だ。

確か、魔獣が現れて崩壊しかけている村の名前だ。

聖女である菫達がそんな村を助けるために急いで行ったはず。

でも、行ったところで魔獣たちが既に徘徊する村となってしまっていた。

人々は逃げて居たが村自体は破壊されつくし、魔獣を倒した後も人々は喜びよりも絶望していた。

そうだ、そうだった。

あの時は折角菫が急いで行ったのに結局村は破壊で、村の人からも散々な言葉を投げつけられたんだった。

そして菫が悲しみ、何故か村が破壊されたことは私のせいにされて、そして、全ての悪意は私に向き、そうだ。

そして見せしめの様に奴らに暴力を振られ、私はボロボロになりながらも仕方がないことと諦めてまた続く旅についていったのだ。

今思えばおかしいことばかり。

村が破壊されたことは悲しく辛いことではあるし、何かに当たりたくなることも分かる。

しかし、何故あそこで対象が私となった?

最初の対象は確かに聖女である菫だったはずなのに。

そうだ、菫が涙し、そこからおかしくなったんだ。

仲間たちが菫に同情し、慰め、そして何故か救うのが遅くなったのは私のせいにしたのだ。

この黒色も見せしめにし、そして、暴力を振るい、村人達が止めようとするまで振るったのだ。

そうだ、そうだった。

しかも、村人が誰か止めようとする仕草を見せたら菫が前に出て止めたのだ。

それで、村人たちは何も言えなくなったのだ。



「嗚呼、急がないと。」



あの村の人達は仲間たちに暴力を振るわれる私を不憫に思ったのか、直接的ではなくとも治療すら薬を分けてくれたりととても良い人達だった。

私の黒を見ても何も言わず。



「助けれるなら助けたい。」



何故、ここにいるのかは分からない。

これが夢か幻かも知れない。

でも、それでも今の私なら助けられる力がある。



「えっ?澪?」

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