訓練
「ちょっと離れた方がいいな。」
「え?リュウ様?」
リュウ様はそう呟くと、私を抱き上げて後ろに飛ぶ。
十数メートル離れたところで降ろされ、リュウ様を見上げる。
「なんで急に!?」
「愛するレイに怪我をさせてはいけないからな。」
「はっ?」
リュウ様ににっこり笑顔浮かべてそう言うが意味がわかりません。
私に怪我って?
「アイツらの攻撃は範囲攻撃なんだよ。レイも見えるだろ?アイツらの周りに雷があることを。」
「えっ、あっはい。」
「アイツらの力は見たとおり雷の形をする。単純な攻撃力は他の奴らの方が強いんだが、アイツらは雷をある範囲中なら全てを攻撃対象とできる。故にアイツらが本気で戦った場合、結構な距離を離れなくてはならないんだ。」
「そうなんですか。だからこんなに離れて。」
「本来ならもっと離れなくてはならないが、アイツらも本気と言っても訓練ということをしっているからな。手加減しているからこれぐらいで大丈夫だろう。いざとなれば、俺が結界をはれば大丈夫だ。」
リュウ様がそう説明している合間もレンカさんはリリーさんたちに向かって剣先を向けている。
その後ろでランカさんはにこにこと笑っている。
「ランカの奴、もう見守る体勢になってやがる。」
「別に来てくれてもいいですよ?この万雷結界を破ることが出来るのなら。どうぞ。」
「うわー、すんげぇむかつく!!」
リリーさんは地団駄を踏みながらもランカさんから距離を置く。
それをランカさんは笑顔で見つめている。
「あの結界は厄介だからな。」
「ばんらいけっかい、ですか?」
「嗚呼。今、ランカを護っているのは無数の雷だからな。あれに触れれば普通の者はいくつもの雷に打たれ焼け死ぬだろうな。」
「そんな!」
「宝玉の乙女にとってはパートナーは命よりも大事だからな。それを護るためにもああするんだ。っといっても俺がパートナーありの奴を見たのはレンカ達と母上ぐらいだからな。他の宝玉の乙女たちがどう護っているかはよく知らない。でも、パートナーを護るために宝玉の乙女達は各々の力を使い、パートナーを傷つけさせないそうだ。」
「師匠はいったいどうやって護っているんですか?」
「母上は、そうだな。実際に見せて貰ってもいいかもしれない。まだ、母上の宝玉の乙女の力を見てないのだろう?」
「あっはい。」
そうだ、師匠の力は見せて貰ったことはない。
修行に付き合ってくれる時はいつも素手だったし。
一体、師匠はどんな力なんだろう。
「レイになら母上も喜んで見せてくれるだろう。」
「そうでしょうか?」
「嗚呼、レイのことを本当に可愛がっているからな。息子の俺よりも。」
そう言って苦笑を浮かべるリュウ様。
師匠の力。
皆さん、師匠、サーリナ様の力は最強だって言ってましたが、一体どんな力なんでしょう。
「お、そろそろレンカが動くな。」
「へっ?」




