訓練
「姉妹の宝玉の乙女様・・・。」
「知っていたん、ですね。」
「えぇ、リィナさん達に。」
「副隊長、達が。」
リィナさんが以前に言っていた2人。
この国で師匠以外で唯一パートナーがいる宝玉の乙女様。
レンカさんはぼーっと私を見ている。
なんでしょう、不思議な雰囲気の人です。
しばらく見つめ合っていると、喧嘩を終えたのかリュウ様とランカさんがやってきた。
「何をしてるんだ?うらやましいが可愛らしい。」
「それは同意です。とても不本位ですが。」
「リュウ様。」
「ランカ、もう、いいの?」
「うん。リュウ様をからかうのは副隊長のお仕事だしね。あんまりボクがすることではないから。」
そう言ってにっこり笑うランカさん。
なんでしょう、どことなくリィナさんに似ている雰囲気があります。
「さてさて、今日は一応、ミーナ達から仕事を見せてあげて欲しいと聞いてますが。」
「あっはい。そうです。」
ミーナさんは昨日一緒に居た宝玉の乙女様です。
クールビューティーなお姉様でした。
そのミーナさんに明日は宝玉の乙女様達の仕事をみたいと言っていたのです。
どうやらそれを伝えてくれたようで。
「仕事といえば、一応今日は訓練日なので、きっと皆、訓練所の方にいると思います。今日は私たちが護衛となりましょう!」
「そうだね。」
「お前達が護衛か・・・。」
「なんでしょうか?何かご不満が?」
「いや・・・でも今日は真面目にしろよ。」
「しますよー。ようやくの順番なんですからー。いやー、ホント、あの日の訓練サボったりしなければなー。」
「え?」
サボる?
ううん?サボるって言いましたか?
「もう、ボクらがサボってる日に決めちゃうんだもんなー。」
「仕方がない。ランカは、サボり、すぎ。だから、レイ様の護衛の順番、最後になった。」
レンカさんが先ほどよりも少し怒ったように言っている。
表情も本当に少しだけ険しくなっている。
それに対してランカさんはごめんごめんと謝っている。
双子さんなのにお二人の性格は全く正反対のよう。
顔はそっくりなのに。
でも、仲はとても良さそうだ。
「姉妹喧嘩は後だ。早く行くぞ。」
「はいはーい。行くぞ、レン。」
「分かった。」
レンカさんは頷いた後、自然と私の手を握る。
あまりにも自然すぎて気付いたら手を繋がれています。
そしてそれに驚いていると反対側をいつの間にやらランカさんが手を繋ぐ。
「さぁ、行きましょう!」
「へっ?へっ?」
「あっ!お前等!!」
手を繋がれていることに気付いたリュウ様が何かを言おうとしたが、気にせず2人は進んでいく。
「レイ様。今日は、半数の宝玉の乙女達がいますよ。」
「半数?」
「えぇ、後の半数は魔獣狩り等に出ているので。」
「半数は、多い方、です。」
「そうなんですか。」
「えぇ、一応、みーんな一人前の宝玉の乙女達なんで、訓練って言っても、各々の使う武器や力が違うので一緒に訓練するのもなかなかなんですよ。だから、集まって訓練はなかなかないんですよねー。」
なるほど。
そういえば、リィナさんは大剣でした。
でも、ライアさんは鎖鎌でしたし。
遠距離と近距離。
なかなか一緒に訓練は難しいですね。




