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覚醒

「宝玉の乙女はある時期まで普通の子と一緒なのは知ってますよね?」


「えっはっはい。」


「私も7歳までは普通の子だったんですよ。ただの女の子だったんです。」


「リィナさんは7歳に覚醒を?」


「はい。そうです。」



リィナさんは哀しげに笑う。



「あの日、私の人生は変わりました。」


「あの日?」


「えぇ。宝玉の乙女としての覚醒は人によって違います。私の場合は魔獣に襲われたときだったんです。」


「えっ!?」



魔獣に?

驚いて聞けばリィナさんは苦笑をしていた。



「これじゃあ、話飛び飛びすぎてわかりずらいですね。」


「あっ・・・えっと。」



すみません。

私の理解力がなさすぎて・・・。



「そんなことはありません。私が話したくなさすぎて・・・。でも、これじゃあいけませんね。」


「リィナさん?」


「最初から話すと長くなりますが聞いてくれますか?」



そうリィナさんが聞いてくるので私は静かに頷いた。

それを見てリィナさんは何かを決心したように一度頷き話し始めた。



「さっきも言いましたが、私が住んでいた村は小さな村でした。」



周りは森で穏やかな村だった。

私は生まれた時から右胸に宝石、宝玉がうまっていた。

生まれた当初、私の両親は驚き、自分たちの娘が宝玉の乙女であることを知った。

そしてその事実に絶望した。



「その当時の宝玉の乙女に対してイメージは兵器としてつかわれる者だったので。」


「そんな・・・。」


「そんなものだったんです。だから私の両親は自分の娘が兵器にならないように祈り、周囲には黙っていたんです。秘密にしたんです。」



自分の娘が兵器に、覚醒をしないように毎日神に祈っていた。

周囲には絶対にばれないように、徹底的に隠した。

幸い私の宝玉は右胸。

普通に暮らしていればみえることがない場所だった。

私自身にもその宝玉を隠すよう厳重に約束させた。



「その当時の私はどうして隠さなくてはならないのか分からないけど、でも両親が必死にそう言うから、それに従っていました。」



絶対にばれないように。

隠して隠して。

そのおかげか7歳まで周囲にばれる事はなかった。



「幼馴染みのあいつ・・・ウィルとは1番仲が良くて、どこをいくのでも一緒でした。」



今思えば私があいつのことを好きで後を追っていたから一緒だったのかもしれません。

そう、私はあいつが好きだった。

初恋でした。



「あいつは村では何でも器用にできて、優しくてかっこよくて人気者でした。」



そんなあいつが私は好きだった。

たまたま私は村で唯一同い年で家も近くだったから。



「あいつも特別優しくしてくれて・・・。そんなあいつが好きだった。」



二人で大人には内緒でいろんな所に沢山いった。

あの日も二人で内緒で森に行って。



「いつも行っている場所でした。いつものように遊んでいただけだった。」



でも、あの日はいつもはいないものがいた。

それが。



「魔獣・・・。」


「はい、急に現れたんです。いつもは穏やかな森のはずだったんですがね・・・。」



現れた魔獣に私たちは驚き、怯え、逃げた。

我武者羅に。



「見知った森なのに、私たちは逃げるのに必死で、迷い、そして、魔獣に追い付かれてしまった。」




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