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宝玉の乙女として

なぜなら。



「すごい・・・。」



あんな小さな身体で、鮮やかに大剣を扱い大きな獣に対して臆せず立ち向かっている。

その姿がとても美しく、綺麗に思えた。

大きな獣が近くに居るけど、恐怖は一切感じない。

ただただ、リィナさんの美しさに感動してしまう。



「本当に攻撃力だけならトップクラスだな。」


「力こそ全てという感じですからね。リィナは。」



ライアさんとリュウ様が隣でそんな話をしている。

そんな話を聞きながらも私はじっとリィナさんの戦闘を見続ける。

リィナさんは大きな獣の背後に回り、切りつける。

しかし、獣は巨体から考えれないぐらい素早く避けてしまう。



「っち、素早さだけはあるみたいですねー。」



大剣を再度構え直し、リィナさんは避けた獣をにらみ付けている。

獣も警戒しているようで、多分また次攻撃を仕掛けても避けられてしまうだろう。

だからリィナさんもなかなか次が仕掛けられないようだ。

リィナさんと獣はにらみ合っている。



「どうやらリィナと相性が悪いようですね。」


「素早いからな。どんなに攻撃力があっても当たらなければ意味がない。」


「そうなんですよね。だから、こんだけ長引いてたようですし。」



リィナさんの戦いを見ていたライアさんはため息をついている。



「仕方がありませんね。折角のレイ様のお出かけをこれ以上時間を潰すわけにもいけませんし。」


「えっ?」


「すみません。殿下、レイ様。少々お側を離れます。」


「構わない。」


「ライアさん?」


「少し、リィナを手伝ってきます。」



ライアさんは綺麗なお辞儀をした後、目の前から一瞬で姿を消した。

そして次の瞬間にはリィナさんのすぐ近くに姿を現していた。



「うげっ、隊長・・・。」


「これ以上、レイ様のお時間を使うわけにはいけませんから。」


「それは分かってますけどー。あーあ、折角レイ様にかっこいいところ見せれると思ったのにー。」


「大丈夫です。私は少し手伝うだけですから。」



ライアさんはグッと手を握るといつの間にか手の中に銀色の鎖鎌が現れていた。

こちらの様子をうかがっていた獣は新たな敵の出現にどうやら焦ったようで、リィナさん達の方に咆吼し、炎弾を放った。

それをリィナさんは大剣を振って、炎弾を避ける。



「残念。それは効かないってさっき分かったでしょうにー。」


「焦ってますね。」


「焦りは禁物ですよー。」



リィナさんがにんまりと笑ってそう言って見る。

それに獣が怒ってさらに攻撃を仕掛けようとするが。



「グゥ!?」



獣の体に何かが巻き付いて動かないよう。

あれは。



「ほぉら。焦りが隙をつくちゃったぁー。だからー。」


「リィナ。」


「はいはいー。隊長ー!」



キラキラと輝くのは鎖。

それを握るのはいつの間にか消えていたライアさん。

あれは、ライアさんの持っていた鎖鎌の鎖。

それが獣の体に巻き付いて、動けなくしているのだ。

動けなくなった獣。

それはつまり。



「残念。これでおしまいー。」



リィナさんは満面の笑みで大剣を大きく振る。

大剣は獣を真っ二つに切り裂いた。



「動けなければ、私の大剣が良く届くよねー。」


「よくやりました。」


「隊長ー。ありがとうございますー!」


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