新たな日
「よい天気ですねー。レイ様。」
「本当だぁー。散歩日和だよー!」
「えっ、あっはい。そっそうですね。」
「これほど良い天気ならば少し遠出をしても構わないでしょう。」
「ホントー!やったぁー!いこいこ!」
「えっ、うわ!!」
「リィナ!!なんで、お前が俺のレイの手を引くんだ!!」
「なんでって、レイ様は今日は私がペアーなんだから!だから当然でしょ?」
「では、反対側は私が。」
「待て!ライア!なんでお前も!!」
両手に花。
今この状況を言うのでしょう。
えぇ。
可愛らしいリィナさんに、美しいライア様。
お二人が私の両手をしっかりと繋いでいます。
それをリュウ様が睨んでいます。
「・・・一体、これは・・・。」
どういう状態?
そう再度考えてしまう現状です。
いや、知っているんですけどね。
あの後、世界を知れと師匠に部屋から追い出され、いつの間にやら連絡を取っていたようで、宝玉の乙女様であるリィナ様とライア様が笑顔で待っていました。
そして今日は私たちがペアですと言われて今の状態に。
ふと思い出されるのは、部屋を追い出される前の師匠の笑顔。
『レイ、宝玉の乙女たちを知るためにしばらく一緒に過ごしなさい。あの子たちはこの国を守るためにいろいろな場所に行くから。』
『えっと?』
『一緒に行ってきなさいな。ついでにこの馬鹿を連れて。』
『えっ・・・、リュウ様を?』
『えぇ、この馬鹿も仕事のために回らないといけないのよ。レイを守るついでに仕事をしてきなさい。』
呆れた顔をしながら見る師匠。
それを良い笑顔で頷いているリュウ様の光景に、ため息が自然と出てきそうになったのは仕方がないと思います。
仕事はちゃんとしてください、リュウ様。
そして、リュウ様もついてくる現状になっているのですが・・・。
「良い度胸だな。2人とも・・・。」
「なんですか?戦う気ですか?宝玉の乙女である私たちと?」
「ちょっと2人相手はキツいと思いますけどー?仕事サボり魔な王子様?」
「はっ!お前等ごときに負けるわけがないだろう。」
「かっちーん!相変わらす腹立つーーーー!!絶対泣かしてやる!!」
ちょちょちょ!?
ちょっと意識を飛ばしている間に何がどうなってこうなってるんですか?!
なんで一発触発は雰囲気になってるんですか!?
「喧嘩はしてはいけませんよ!!」
思わず声を掛けるが、私ごときの言葉で止まるだろうかっと思っていましたがあっさりと止まりました。
「レイが言うならば。」
「レイ様がそういうならー。」
・・・言う前にしないでください。
そう思ってしまうが黙っておきます。
それで・・・。
「リィナさんもライアさんも手を離しもらえませんか?」
「えー・・・。駄目ですか?」
「だっだめです!」
「レイ様がそういうなら仕方がないですね。リィナ、離しなさい。」
「はーい。」
渋々という感じですが、お二人は手を離してくれた。
良かった。
これで再度喧嘩になることもないでしょう。
「っで、あのペアって?どういうことでしょうか?」
さっきからペアってお2人が行っていますが一体?
「あぁ、これからしばらくレイ様が宝玉の乙女たちと一緒に行動するっていうことですので。」
「毎日いろんな人を見てもらえるように、レイ様とのペアを決めて、そのペアがその日はレイ様と一緒に行動することにしたんです。」
「っで、今日はお前達という訳か。」
「えぇ、私たちは一度レイ様とお会いしてますから。一度も会ったことがない子たちよりは、少しは安心してもらえるかと思いまして。」
「他の子たちもたーくさん立候補してたんですけどねー!」
「えっ?」
立候補?
何を?
「レイ様とのペア!みーんな早くなりたくて仕方がなかったんですよ?」
「えっ?えっ?嘘、そんな、なんで?」
「なんでって、みーんな、レイ様に興味津々なんですよ!早くレイ様に会いたくて仕方がないんですよ!」




