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紅茶2

「今日はリュウ様、来られないのでしょうか?」



修行を終えて、私が過ごす部屋に帰ってきてすぐにアーニャさんは食事の準備をし始めるので思わず問いかけてしまった。

いつもは鍛錬所のドアを開ければすぐにリュウ様が来るのに。

今日は居らず、部屋に帰ってくるまでも来なかった。



「はい、今日は隣国に出かけないといけないはずなので。帰ってくるのは明日になるかと。」


「そうなんですね。」



リュウ様は王子様ですもんね。

今までこれていたのが異常でした。

毎日リュウ様が来てたので慣れてしまっていました。



「さぁ、レイ様。お食事の準備が整いました。」


「あっありがとうございます。」



アーニャさんに声を掛けられて、席に座る。

今日もとても美味しそう!

修行でお腹がすいていたので、あっという間に食べてしまい、そのままお風呂にも入って寝る準備をする。

この世界に来て起きる時間が早くなったからか寝る時間も早くなってきた。

前の世界では・・・。




「いや、暗くなるから考えるのをやめよう。」


「何をだ?」


「えっ?」




あれ、アーニャさんはもう部屋にいないはずなのに。

何故声が?

しかもこの声は・・・。



「遅くなってしまった。もう寝る前か?」


「・・・リュウ様?」


「でも、良かった。起きているレイに今日も会えたな。」



・・・なんで、リュウ様がここに?

リュウ様は隣国に行ってたんじゃ・・・?

思っていたことが表情に出ていたのか、リュウ様は可笑しそうに笑いながら答えてくれる。



「用事が終わったからな。魔術を使って帰ってきた。」


「・・・はぁ・・・。」



そういえば、リュウ様は優秀な魔法使い様でした。

隣国から一瞬で帰ってくることぐらい簡単なようです。



「あの、リュウ様。食事とかは?」


「隣国で済ませてきているから大丈夫だ。」


「そうですか。あの、では御茶でも用意しましょうか?」


「レイが入れてくれるのか?」


「えぇ。一応、使い方はアーニャさんから教わってますので。」



お茶ぐらいなら私も入れられます。

アーニャさんにも出して飲んでもらったことありますから。

・・・そのときすんごくアーニャさんが感動されてましたけど・・・。

恐いぐらいに。

元々、日本で暮らしていたときは料理とかしてましたし、お茶もほとんど同じような入れ方だったからそんなに苦戦するようなこともなかったのですが。

私、そんなになんにもできないようですか?

リュウ様がそんなに驚くほど・・・。



「・・・そういえば、レイは料理も上手だったな。」


「えっ?」


「いつも夢で見て美味しそうだと思っていたんだ。今回はお茶だが、レイの作った物が食べれるとはな。とても嬉しい。是非入れてくれ。」


「あっはい。」



夢?

気になる言葉が聞こえたけど、とりあえずお茶を入れる。

寝る前に入れようって思ってたからある程度準備は出来てたので、もう一つカップを出して準備をする。

入れたお茶をリュウ様に渡せば、リュウ様はとても嬉しそうに笑う。



「嗚呼、良いにおいだ。」


「・・・お城のお茶ですからね。」


「いや、レイが入れてくれたからだ。」



・・・いやそんなことは関係ないと思いますけど・・・。

ゆっくりと味わうように飲むリュウ様に少し恥ずかしさを感じる。

お茶なのに・・・。



「あっお茶。」


「ん?どうした?」



そう、お茶!

思い出した!!



「リュウ様!お茶!!お茶です!」


「お茶?」


「えぇ。リュウ様、お茶!あれはリュウ様が用意してくれていたって!!」


「ん・・・あ、あぁ。あのお茶か。」


「それです!!忙しいのに!!なのに、わざわざ。」


「わざわざじゃないぞ?レイの為に何かしたくてしたのだ。」



リュウ様に伝えれば、至極真面目な顔をしてそう言われてしまった。

なんで・・・なんでそんなに。



「なんで、リュウ様は・・・。」


「なんでって。」


「・・・私がリュウ様の運命だからですか?」


「レイ?」


「私がリュウ様の運命の相手だから、だからこんなによくしてくれるんですか?」



思わず出た言葉は、私がこの世界に来てずっと気になっていたことだった。


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