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紅茶

アーニャさんに抱きしめられること数分、その後気付いたリュウ様が再度争いを始めようとしたが、空気の読めない私のお腹の音でその争いは終わった。

部屋に戻って何故かリュウ様と一緒に食事をしたりなんてもあった。

アーニャさんがまた怒ってましてけど。

そのときにお二人が幼なじみであり、姉弟のように育ったと話してくれました。

アーニャさん曰くとても手のかかる悪ガキだったそうで。

今でこそ天才王子なんぞ言われてるけど、昔はただの糞ガキでしたと。



「それこそ、昔っから運命であるレイ様の話をそれはそれは嬉しそうに話しやがりまして。私はちゃんと見ることができなかったというのに!!」


「はっ。レイは俺の運命で繋がっているが、お前はただの従者だからな!!」


「あーホント、この王子殴りたい!!」



お二人のだんだん口調が荒くなっているのはきっと気のせいですよね。

えぇ。

そんなこんなな話をしつつ、修行1日目は過ぎていきました。

その後は師匠が来る日もあれば、来ない日もあり。

・・・何故か必ず、ドアを開ければリュウ様が立っていましたが。

アーニャさんに手伝ってもらいながら修行に励む日々。



「レイ様。そろそろ休憩されましょう。」


「あっはーい。」



ある程度のメニューをこなしているとアーニャさんから声を掛けられた。

一度,足を止め、アーニャさんが準備してくれているので休憩するためにそばにいく。



「レイ様。本当に凄いです。この短期間でこれほどの力をつけるなんて。」


「えっ?そうですか?」


「えぇ。この一ヶ月でもう、この城の騎士と同じメニューをこなされるなんて。」



アーニャさんが差し出してくれていた紅茶を手に取り、飲みながら答える。

そういえばそうだった。

今私がこなしているメニューはこの城の騎士達がしているメニューと同じもので、それを現在は結構楽にこなせている。

でも、こうなっているのは私だけの力ではないのだけど・・・。



「これもアーニャさんのサポートのお陰ですよ。」


「いいえ、そんな!」


「いやいや、だって、どんなにハードな特訓をしてもアーニャさんが魔法でいやしてくれるから、次の日も疲れなしに取り組めているんですよ。」



そうなのだ。

一ヶ月っていう短い期間でそこまで成長できたのは、師匠の重りと、アーニャさんのサポートのお陰なのだ。

アーニャさんはとても優秀な魔法使いだそうで、難しいと言われている癒やしの魔法も簡単に使うことができるそうで。

その癒やしの魔法を毎日私に使ってくれているのだ。

そのお陰で毎日万全の状態で特訓に挑めるのだ。



「ああ、なんてもったいないお言葉。」


「アーニャさんには本当に感謝しているんですよ。日々のお世話もしてくださってるし。」


「いいえいいえ!そんな!!私にとってレイ様をお世話させていただくことは本当に幸せの極みですので!そんなお言葉を頂くような!!」



アーニャさんはぶんぶんと手を横に振って顔を真っ赤にしている。

うーん、なんて可愛らしいのでしょう。

美人が照れる姿はとても可愛らしいです。



「いやいや、現に今だって疲れをとるためにこの紅茶だって入れてくれてるし。」


「あっ、これですか・・・?」



そう、この紅茶だって、私の疲れを癒やす効果があるって師匠が前に言ってくれて。

確かにこの紅茶を飲むとすーっと疲れが癒やされるんだよね。

不思議な紅茶。

この紅茶をいつも用意してくれているアーニャさんには感謝しかない。

その思いを伝えるとアーニャさんは少し気まずそうな表情を浮かべている。

あれ?どうしたんだろう?



「この紅茶は・・・私が用意したわけじゃないんです。」


「え?」


「いえ、あの紅茶を入れているのは私です!でも。この紅茶自体を茶葉自体を疲れがとれるものを用意したのは違うのです。」


「え???」



アーニャさんが用意したのではない?

えっと、では誰が?

もしかして師匠が?



「あの馬鹿王子なのです。」


「・・・え、リュウ様?」


「はい、そうなのです。あの馬鹿が私にいつも渡しているのです。」



疑問に思ってアーニャさんを見ていると、アーニャさんは悔しそうな表情をしながら答えてくれる。

その答えは意外な方で。

何故、リュウ様が?



「あの馬鹿はどうにかレイ様の修行を手伝いたいとのことで。でも、職務もありますので、直接手伝うことはできないのでとのことで。」


「えっ。」


「っで、この紅茶を作ったんです。これ特別製なので。」


「特別製?」


「はい、これはレイ様を思って作られているので、これの効果があるのはレイ様だけなんです。」


「そうなんですか?」


「えぇ、あの馬鹿の魔力も込められていますので。レイ様だけしか反応しませんので。」



「でも、リュウ様って忙しいんじゃ。」


「えぇ、まぁ、腐っても次期王であるので、しかも今までサボっていたのもあって仕事は膨大にあります。」


「それなのに?」


「えぇ、むしろ、それなんぞです。レイ様があいつにとっては第一なので。」



本来なら無理矢理にも修行に参加してきそうですけど。

しかしそれをレイ様が知ったら軽蔑されるだろうって必死に我慢してるだけなんですけどねっとアーニャさんがぼそりと呟いていた。

・・・そんなに・・・。

それって私がリュウ様の言う運命だから・・・?

だからこんなことを?


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