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修行の始まり

「さぁ!始めるわよ!!!!」



朝一番に目覚めて飛び込んできたのは、サーリナ様・・・いえ私の師匠の笑顔でした。

おはようございます。

澪です。

昨晩は疲れており、軽く食事をしてすぐに寝てしまいました。

もうぐっすりでした。

豪華な部屋が一切気にならないぐらいに。

本来ならとても豪華な部屋で。

緊張して寝れないぐらいなのでしょうが、今まで旅をし、まともに寝られない環境におり寝不足だった私。

そして昨日はまた異世界にという摩訶不思議な現象。

そんな積み重なった中で、ふかふかのベットがあるなら寝てしまいます。

ええ、寝てしまうのです。

本当に久々にこれほど寝てしまいました。

恥ずかしいぐらいです。

そんな朝に美しい師匠の顔。

良い目覚めですね。

とても驚きましたが。



「おはようございます・・・。。」


「えぇ!おはよう!レイ!」



本当に良い笑顔です。

美しすぎる笑顔です。

そして昨日と違って、とても動きやすい格好をされています。

昨日は美しいドレスだったのが今日は高価そうですが騎士様のような格好で。

美しい麗人様です。

そんな師匠に見ほれていると目の前が真っ暗になりました。



「そんなに母上を見つめるなんて、母上に嫉妬してしまうな。」


「・・・リュウ・・・。まだ寝間着の女性の部屋に入るなんて、なんて礼儀知らずなの?」


「俺は俺の運命と常に一緒にいるべき。本来なら同じ部屋のはずなのですがね?」


「未婚の女性と一緒にするわけないでしょうが!!」


「未婚?何をいってるのですか?レイは俺の婚約者であり妻です。事実上未婚ではない。」


「どういう理屈よ!!屁理屈よ!!」


「屁理屈?いいえ、事実です。」



どうやらリュウ様の手なようです。

頭の上で口喧嘩がなされています。

終わらなさそうな喧嘩でしたが、どうやら今回はリュウ様が諦めたようで、渋々部屋から出て行きました。



「ごめんなさい、レイ。」


「いっいえ。」


「さあって、気を取り直して!着替えましょう!服は用意しているわ!!」



そう笑顔で言う師匠にあれよあれよと着替えさせられました。

師匠と同じ衣装です。

そして、食事もすぐに終わらせて、やってきました。

鍛錬場だそうです。

大きなドームみたいな場所です。

・・・こんなに大きな場所お城の中にあったんですね・・・。



「ここは、私がうっぷんがたまったときに発散する鍛錬場です。」


「はぁ・・・。」


「一応最強と喚ばれた宝玉の乙女の私が暴れても破壊されないよう、夫でもある王に防御魔法を掛けさせている場で、私の許可がないものは入れないわ。」


「え。」


「もちろん、息子でもあるリュウもよ。」




にっこり笑顔の師匠。

だから神出鬼没のリュウ様が現れないのですね。

納得です。




「リュウが来られると迷惑だからね。」


「迷惑・・・。」


「えぇ、レイの修行を彼奴は邪魔をしかねないわ。」



はぁっとため息をつく師匠。

昨日の今日で分かったことですが、リュウ様はどうやら私を大事にしたいようで・・・。

うん、過保護とも言えよう感じなのは分かっていますので、邪魔をされないようなのですね。

納得です。

私は本気で強くなりたいので、邪魔をされてはたまりません。



「まぁ、邪魔も来ないし!始めましょう!」


「はい!お願いします!」


「まぁ、最初なので、とりあえずレイの実力をみたいと思います。」



そう師匠が言うと、目の前に日本刀に近い剣が現れました。

これは、魔法?



「力がないレイでも扱いやすい剣です。これを使いなさい。」


「はっはい。」



私は剣を手に取ると、師匠も同じような剣を出現させて手に持っている。

この剣、とても軽い。

以前の世界で、護身用に短刀を持っていましたが、それも男性用のだったようで重かったのですが、これはとても軽い。



「軽いです。」


「私の魔力で作っている剣ですからね。」


「え?」


「剣との相性が悪くてレイの力が知れないといけないのでね。長くはもたないけど、今日ぐらいはもつはずよ。」



師匠は笑顔でくるくると剣を廻しながら説明してくれる。

流石は最強の宝玉の乙女様。

剣の扱いも凄いようで、一切廻している剣を見てません。

こちらがひやひやするのですが・・・。



「さて、では同じ物を私はもちましたがこれを使う気は一切ありません。」


「え?」


「レイ、あなたは今から私に攻撃してきなさい。」


「えぇ?」



師匠が笑顔でとんでもないことを言ってきました。

攻撃?

え?



「あなたの実力を計るためです。そうですね・・・とりあえず目標としては私にこれを使わせたらいいでしょう。」



これといって持ち上げるのは、先ほどまで廻していた剣。

さっき使わないと言っていた剣。

それを使わせたらいいとのこと。



「あの、でも。」


「まぁ、多分、無理でしょう。」




きっぱりとそう言われて、少しむっとする。

いやかなりむっとした。

すんごく舐められている。

そりゃ、私は素人です。

でも、なんだかんだで以前の世界では大変な旅をなんとか生き残ったのに・・・。

私は案外負けず嫌いなのだ。

思わず師匠を睨むと、師匠は笑った。



「あら、レイ。忘れたの?私は最強の宝玉の乙女よ?」


「!!」



師匠からとても重い圧が発せられる。

これが最強の宝玉の乙女の力。

いえ、これはほんの一部でしょう。

嗚呼。

師匠は本当に力を持っている。

あんなちんけな挑発に乗っている弱い私。

何を考えていた?

生き残った?

そんなの師匠にとってなんでもない。

私は師匠の足下にも及ばない。

なんて弱い。

心も、力も弱い。



「いいですね。これは修行の始まりです。私を殺す気で来なさい!」


「・・・分かりました。」



師匠は最強と言われた宝玉の乙女様。

素人同然の私が本気で行かなければ一太刀も浴びせることはできない。

それを師匠は知っているからこそ、こう言ってくれているのだ。

私は師匠に自分の力を見せないと。

弱い私の実力を。

師匠の力で手になじむ剣を握りしめる。

少しでも師匠に力を見せないと。

じゃないと、私はきっと師匠に見放されてしまう。

あの一瞬でも、愚かな私を見せてしまったのだから。


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