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神様が過保護すぎて…    作者: シュカ
18/30

17話

「急いでください!この街から、いえ、できることならこの国から急いで出国してください!」


「落ち着いてくださいな。状況を教えてください」


屋根の上から聞こえた、声はとても焦っているようだった。

すっーはー、と深呼吸が聞こえた。


「奴らに場所が特定されました。今夜には到着すると思われます。奴らも、他国までは手が伸ばしづらいはずです」


「わかった。それで、どの国に行くのがオススメ?」


俺には、土地勘がない。

逃げろ、と言われてもどっちが国境かさえわからない。


「そうですね……アビス公国なんてどうでしょう。その国なら、この街から乗り合い馬車がでています。今日中にで出発するはずです」


「わかった。その国に行く」


「ちょ、ちょっと、いやだいぶ話が見えないんだけど」


「後でな」


今は、何も知らないユラに説明している暇はない。

後で説明しよう。


「早速、準備するよ。後はまかせとけ!」


「ここに乗り合い馬車の代金が入っています。よろしく頼みましたよ」


屋根の先から、袋が垂れている。

それを、取るとなぜかそこにはケシルさんはもういない気がした。

だが、今ここでいるかどうか調べでもどうしようもない。

馬車がでるのは今日だ。急がなくちゃ……

そう思い、ドアを開けるとリッカとリリーが玄関にいた。


「二人ともこんなところでどうしたの?」


リリーはもちろん、さっき買った、洋服を着ていた。

つまり人間形態である。


「先ほど、私のお師匠様が来まして、いつでもでれる準備をしていまして、今終わったところです」


リッカのお師匠様?誰だろ?

とりあえず、お師匠様に感謝。


「ユラ、荷物は今持っているのが全部か?」


今ユラが持っているのは、肩掛けバックだけである。


「もちろん、だってこのバックは無限に物が入る、魔法のバックよ。全部入れてある!」


それはよかった。

というわけで出発である。

……とその前に宿の料金払わないとな。

後払いにしてたっけ。

というわけで一階、管理人部屋。


「え?もう料金はもらったよ?」


宿のお金を払ってくれる人なんて、前の世界にも、この世界にもいないはず……

いや、可能性として考えられるのはただひとつ。

ケシルさんしかいないな。

今度お礼を言おう。

そんでもって、この街から出る乗り合い馬車が止まっているところへ移動。


「こっちなのです!」


パタパタ、と裸足で走る、マップが見える、リリーが先頭だ。

そう裸足である。靴なんか忘れてた。

いいや、次に行く国で買おう。


「こっちの方が近いです」


途中で、リッカが近道を伝えて裏路地へ。


「ま、待ってー」


一番後ろは、ユラである。

ゼェ、ハァ、と息を切らし、ユラよりも前にいた俺たちに合流する。


「おいおい、遅せーぞ。おいてっちゃうぞ」


「あ、アンタたちが早すぎるのよ。私は普通!」


肩で息をしながら、必死に自分のせいではないことを主張する。


「そんなに、疲れたなら、おぶってやろーか?」


「だ、大丈夫よ!普通に走れる!」


そんなこんなで、馬車が見えてきた。



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