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大切なもの  作者: アンスリウム
高校生
16/22

「もしかしてラブレター!?」



今日も学校は昼までだ。


朝、俺は学校に着き靴を履き替えようと上履きを手に取ると、





──ヒラッ





封筒が床に落ちた。




ん?手紙?




俺はピンク色の封筒に付けられたハートのシールを剥がして、中から便箋を取り出した。





『獅村くんへ


今日の放課後屋上に来て下さい。』





綺麗な文字で書かれていた。




はぁ、告白か。いや、まだ分からんな。




俺は中学の初めの頃はよくこういう手紙を貰っていた。全て女の子からの告白だったが、俺は全部断った。


容姿だけを見て告白なんかしてくるやつに興味なんてないからな。



俺は手紙をポケットにしまうと教室へと向かった。



この学校、屋上って開いているのか?



─────

───



授業が終わると俺は重い足取りで階段を上る。





「はぁ、めんどくさい」





冷たく重い扉のドアノブに手をかける。





──ガチャ





開いてる。




扉を引っ張って開くと、 ヒュウンと強い風が俺を迎える。俺は腕で顔の前に持ってきて踏ん張る。




強っ、




風が止むと、腕を下げて前を見た。




そこには俺に背を向けて立つ女の子が。


美しい白銀の長い髪を風に靡かせ、スカートが風をはらんでハタハタと鳴っている。




誰だ?パンツ見えんぞ。




女の子は俺に気付いたようで、





「やっと、来た。久しぶりね比呂」





そう言って振り返り俺に微笑いかける。





「お前は……」



─────

───





「加奈ー、今日は一緒に遊ぼうよ」



「うん、今日は大丈夫」





授業が終わり、私は今下足箱へと歩いている。私の隣に飛鳥さんその前には安達くんがいる。


私が靴を取ろうとすると、




ん?なんだろう、手紙?





靴の上に二つ折りにされた紙が置いてあった。私はそれを広げた。





『悪い、今日も奏のこと頼む。』





え?比呂?





「加奈、何それ。もしかしてラブレター!?」





飛鳥さんが背後から声をかけてきた。私はビクッてして、身を翻すと、咄嗟に手紙を後ろに隠した。





「ち、違うよ、なんか連絡的な?」



「ふぅーん、あっやしぃ〜〜」





飛鳥さんが腕を組んで怪訝な表情でこちらをジッと見つめる。私の顔はかなり引きつっていると思う。身体中から変な汗が噴き出てくる。




うぅ……、やばい。

今日遊ぶのは無理になったし……

ごめん、飛鳥さん!





「あー、今日、私用事あったんだ!ごめんなさい今日は先帰るね!」



「あ!ちょっと!」





私は飛鳥さんから逃げるように家に向かって走り出した。



話しているとき飛鳥さんの顔を見れなかった。それに声も上ずりっぱなし。


うわぁ、自分で言っててなんだけどすっごい怪しい。ごめんなさい、飛鳥さん!



それにしても比呂何かあったのかな?



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