1.バッジ ―クラス決め―
皆さんこんにちは、こんばんわ(*^^*)
雛菊涼です。
まず始めに、プロローグをブックマーク登録してくださった方、ありがとうございます(ノ´∀`*)
初めてのブックマーク登録者様でとても嬉しく、テンション上がりまくってしまいました。
私なんかでもブックマーク付くんだなぁ、と自信のついた作者で御座います。
さて、今回は入学式後のクラス決め会です。
次回かそのまた次回でクラス決めは終了させたいと思っております、どうかお楽しみ下さい(*´∀`)
「新入生の諸君、入学おめでとう」
響きやすい低音の声が体育館とマイクで反響する。
「私は聖十字高校の校長、"禎原宮司"(ただはらみやじ)だ」
禎原校長は礼儀正しく一礼し、顔をしかめて一気に態度を変えた。
「…俺は、お前たち学生が無魔を倒すための戦力になるとは少しも思っていない」
少しだけ覇気の込めた両目を細めて、驚愕している生徒の顔を見回す。
「どいつもこいつも、状況ぐらいは把握できるだろ」
呆れた口調で言ってから、真剣な眼差しを向ける。
「入学式は特に何もすることはない、ただこの後のクラス決めをしてもらえればそれでいい」
禎原は軽く右手を上げて合図を出し、生徒は左右の入学生とざわざわと話始める。
すると、辺りの先生たちが一斉に動き始め、入学生一人一人にバッジを手渡した。
金色の不死鳥、フェニックスの回りが銀色の炎で包まれたデザインのバッジである。
「今、手渡したバッジは本校の守り神不死鳥をイメージしたものだ…今からそのバッジを、お前たちで奪い合ってもらう」
興味ありげにバッジを眺めていた入学生たちは次々に反応を見せる。
「…ルールは特にない、入学するにあたってお前たちには個人の能力があるだろう?それを駆使してもいい、死者を出さなければな」
それを聞いた途端に俺は、自分のバッジをポケットに放り込んで…両手で左右の男子生徒のバッジをもぎ取った。
「っ…?」
驚愕と不安を表情に出し、そしてバッジを取られた怒りに囚われた男子生徒の二人は敵意を剥き出して俺に襲いかかる。
だが、俺はその隙も与えずに姿を消した。
「…(能力…といえるものではないが便利なものだな)」
内心、そう思いながら体育館内を駆け走り、俺は次々とバッジを手当たり次第に奪い取る。
「ああ、言うのを忘れていたが…入学式だからといって入学したとは限らん。最後までバッジを取られずにいたもの50名を入学者とする」
その言葉にその場の入学生全員が状況に気付き、一足遅れた他の奴らが奪い合いを始める。
すでに俺に取られた者はその場で崩れ落ちて、泣く者や怒りに震え始めるがまだ残っている者は即座に体育館から退出して校舎内を彷徨き始めた。
「…(29…30か)」
俺は一歩リードを取って自分のバッジを含め、もう30個は奪い取っていた。
だが、俺の他にも優れたヤツは山ほど居る。
俺は首から下げた藍色のペンダントを握りしめながら、バッジを奪い取り続ける。
「っひ…!」
目の前には俺がいきなり、何も居なかったはずの虚空から現れたのを見て尻餅をついた女子生徒が怯えながら此方を凝視していた。
「こ、来ないで…私のはもう取られたのっ…!」
「悪いがバレバレだ、嘘を付くならもう少しマシなものにしろ」
容赦なく俺は女子生徒の上履きを引ったくると逆さまに傾ける。
すると、チャラリとバッジが転がり出てきた。
俺は上履きを投げ返してバッジをポケットに回収、後にまた姿を消してその場を離れる。
これで31個、確か制限時間は30分…
後何個取れるか、やってみるか。
残り時間12分、未だに俺は奪い取りながら数を伸ばしていた。
こんにちは、こんばんわ。
雛菊涼です!
あんまりアクションありませんでしたね、
ちょっと出てきたのが能力のことてすが、少しだけ説明致します。
聖十字高校の入学には、人間には普通ありえない能力を持っているのが条件となります。
だいたいは能力を持っていれば、魔攻武器を扱えるためです。
主人公が使えるのは、姿を自由に消せるというものでした。
ここも、後に色々と謎が出てきては解決するのでお楽しみに。
次回作は皆様おまちかねの女子生徒ヒロインを出したいと思っております、どうかよろしくお願いいたしますm(__)m