とんかつ定食
らーめんにしようか、パスタにしようか迷っていたところ、サンプルのカツが巨大だったことから迷わずカツ丼屋に入店したオリンポスだったが……。
ご飯。
とんかつ。
キャベツの千切り。
漬け物。
味噌汁。
ぼくが想像するとんかつ定食はこの5品だ。
値段は1200円前後でキャベツと味噌汁のおかわりは自由。
さて、ご飯の役割を、ぼくなりに考えてみた。
これは、それ単体では地味な食材だが、とんかつと一緒に食べることでその存在感が引き立つ。
もっともとんかつに適した食材と言えば、ご飯であろう。小説でいうところの、地の文である。
次にとんかつ。
もはやそれ単体でも勝負できる、圧倒的な存在。
しかし意外なことに、これ一品では魅力には欠けてしまう。付け合わせとなるご飯やキャベツ、漬け物がいてこその主役なのだ。
これはストーリー構成であろう。
キャベツの千切り。
食欲の促進を促し、脂肪の吸収も抑えてくれる万能ツール。ドレッシングによってその美味しさは大きく左右されてしまうが、みずみずしくカットされた食材ほど美味しく感じられる。
まるでキャラクターによって味わいが変わる、台詞文のようだ。
漬け物。
味にアクセントが欲しい、口の中をサッパリさせたい。そんなときに便利なのが漬け物。
好きな人と嫌いな人でハッキリと別れるのが、この漬け物であるが、これは設定や世界観、ジャンルに例えられるだろう。
最後に味噌汁。
インスタントと手作り、これには天と地ほどの差がある。手作りのぬくもりはあたたかいが、インスタントとなるとありがたみは減少し、むしろ冷たいような思いがしてしまう。
だれも気にとめていないようだが、じつはよく見られているのだ。即席で作ると、一瞬でバレてしまう。これは登場人物に当てはまるのではないか。
お腹すいた。