お酒に酔った君が好き(200文字小説)
デートの帰り。
彼女と並んで歩いている。
こういう時間が僕は一番好きだ。
彼女は結構お酒を飲んだ。
足元がおぼつかない。
よろけて僕の腕に掴る。
「大丈夫?」
僕が聞くと彼女はむきになって答える。
「大丈夫らから」
既に、呂律もまわっていない。
そしてまたよろける彼女。
「こんな酔っ払い女は嫌いらよね?」
「そんなことは無いよ」
「ウソらー」
彼女は突然立ち止まる。
「こんな風に酔っている君も可愛いよ。そんな君が僕は好きだよ」