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積木君は詰んでいる3  作者: とある農村の村人
2章 七人女神
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4話 有名な7人の美少女

 中学校入学初日、小学からの親友、春馬(はるま)恋次(れんじ)泡瀬(あわせ)幸兎(ゆきと)とクラスが別だと分かって、お先真っ暗になった。

 幸先不安な新しい環境と詰み体質の相性は、悪い意味で相性抜群。

 教室で波風の立たない為、自ら孤立の道を選んだ僕に対し、話し掛けてくれた女の子がいた。


「初めまして積木洋君。乙夜街道(いつやかいどう)アリアだ。アリアと呼んでくれ」


 同じ歳とは思えない大人びた佇まいの、赤髪ストレートショートの美少女。

 彼女は赤ちゃんデビューから今に至るまで引っ張りだこな、絶賛人気活躍中の女優だ。


「おいアリア! オレを混ぜないなんて、ズリぃだろうが!」

「あぁ、すまない。積木君、彼女は」

木林森(きばやしもり)イヴ! 次からはオレにも一声掛けろよな! 積木!」


 勝ち気で大きな声の、緑髪をヘアバンドで纏めた美少女。

 あらゆる運動競技に精通し、ジュニア総合格闘技大会では優勝を飾った子だ。


「なになにぃ? アリアちゃん、イヴちゃん。つみきくんと楽しいお話するのぉ?」

「チョコでも食べたのか? 口横に付いてるぞ」

「拭いてやっから動くなよ!」

「えへへぇ、ありがとぉイヴちゃん」

「紹介しよう。彼女はくららだ」

瑪瑙(めのう)くららだよぉ。つみきくんもお菓子食べるぅ?」


 物腰柔らかな雰囲気のフワフワ青髪の美少女。

 昨年、人気月刊漫画誌で異例の小学生デビューを果たし、人気グルメ漫画連載してる、現役中学生漫画家だ。


「どうせ今日は午前中で終わんだし、ウチらと遊ぼうや」

「勝手に決めるなって! まぁ、別にいいけどさ!」

「久し振りに体動かしたぃ」

「積木君、彼女はあびるだ」

八百万神(やおよろずかみ)あびるや、よろしく」


 気怠げに常にスマホをイジる、藍色ボブの美少女。

 同世代で爆発的人気を誇り、総SNSフォロワー数300万人超えのインフルエンサーだ。


「せっかく遊ぶならさー♪ 梨紅(りく)と大人の遊びしちゃおうか♪」

「ひゃ!?」

「わぁー大胆だねぇ」

「ええええエッチなのは、おおおお大人になってからだ!」

「今日もイブちんはピュアっピュアやな」

「彼女の名は梨紅(りく)だ」

「ご紹介されちゃいましたー♪ (なだ)梨紅(りく)でーす♪」


 同学年で頭一つ飛び抜けた発育抜群ボディを、僕の後頭部に押し当ててきた、橙色セミロングの美少女。

 人気沸騰中のシークレットスターに並ぶ、人気アイドルユニット・ハニークレープの1人だ。


「積木洋さん。これ、貴方の学生証ですよね」

「え? あ!」

「ワタシが持って来るまで気付けないなんて、貴方はイケない子です」

「誰だって落としもんの1つや2つすんだろ! でも次から気を付けろよな!」

「拾って貰えて良かったねぇ」

「もし困った時は遠慮せず頼ってや」

「梨紅お姉さんも手伝っちゃうぞぉ♪」

「彼女はライラだ」

満欠月(みちかけつき)ライラです」


 真面目さと眼鏡が似合う、黄色ストレートロングの美少女。

 小学全国模試で1位の連覇記録を持ち、新入生代表挨拶にも抜擢された才女だ。


「……遊ぶんならゲームがいい……」

「わたしと同じインドア派だもんねぇ」

「遊ぶなら徹底的にだ! 無理しない程度にな!」

「まぁ、勉学の息抜きがてらに付き合いますよ」

「最先端にアクティビティー施設みっけたし、そこ行こや」

「その後はショッピングね♪」

「彼女の名前は越子(えつこ)だ」

夢現(ゆめうつつ)……越子(えつこ)……ねぇ、アンタってゲームやる……?」

「に、ニンニン堂とかサバブラを……」

「……ふーん……サバブラ、一緒にやろ」


 制服下にパーカーを着る、ジト目な紫色の巻髪美少女。

 顔出しゲーム配信者として登録者100万人を超え、最近ジュニアeスポーツ大会で優勝した子だ。


 アリアさんに声を掛けられてから、ものの数分で、七人の美少女達に席を取り囲まれた。


「み、皆はお友達なんですか?」

「私達の両親が親友同士でな。彼女らは幼馴染であり親友だ」

「生まれる前からの仲って事だよぉ」

「つ・ま・り・皆の身体の隅々まで知ってるって訳♪」

「もしもっと知りたいのであれば、貴方もそれ相応の対価を払うべきです」

「とりま、ウチらと連絡先交換しとこや」

「おとおと男の子と初めて連絡先交換すんだから、やややや優しくしてくれよ!」

「早くスマホ出して……ほら、早く」


 入学早々、有名な美少女7人の連絡先が新たに増え、日に日に詰み体質に拍車が掛かってると、身に染みてた。


「予鈴が鳴ったな。皆、そろそろ自分の席に戻ろうか。まぁ、私は隣の席だがね」


 隣席のアリアさんは時間の許す限り、矢継ぎ早に話し掛けてくれ、1週間経つ頃にはアリアさんの存在が、僕に中に馴染んでいた。

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