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積木君は詰んでいる3  作者: とある農村の村人
4章 新生徒会
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17話 通学と新生徒会

 お泊まり会から一夜明け、いつもの高校生活が始まった。

 数ヶ月前向かいに引っ越して来た、同級生の伊鼠中(いそなか)(かすみ)さんと一緒に登校だ。


「おはよう霞さん」

「はよーとりま、付き合えて良かったなーおめー」

「ありがとう。でも、まだ心から喜べないんだ」

「?」


 通勤通学車両で愛実さんと合流後、西女(にしじょ)に通う一個上のギャル、白石(しらいし)千佳(ちか)さんと(はら)真里(まり)さんとも合流し、土日に起きた事を報告した。


「中学の同級生達が略奪しにね……確かにまだ心からおめでとうは言えないね」


 最近幼馴染だと知り、ずっと想ってくてた千佳さんも、真剣に話を聞いてくれてる。


「いくら有名人だとしても、ちょっと勝手すぎるよねぇ〜」


 千佳さんと幼馴染の真里さんも、七人女神の略奪に否定的だ。


「そんでも、乗り越える気なんだろー?」

「うん。乗り越えなくちゃいけないんだ」

「きっとさ、3人にも迷惑掛かるから、先に謝っえて?!」

「水臭ぇー巻き込まれ上等ーあーしらの友情パワーで、七人なんちゃを打ち負かそうぜー」

「だね。私からすれば彼女達は、ポッと出のヒヨコだよ。丁重に巣に帰してあげないと」

「って事で〜私達も協力するからね〜」


 心強い味方がいるだけで、心に余裕ができる。

 3人には感謝してもしきれない。


 ♢♢♢♢


 千佳さん達と別れ、北春(きたはる)高校まで歩いてると、霞さんが何かに気付いてた。


「ん? なぁー校門とこにいんの、会長じゃねぇー?」

「挨拶するなんて、珍し……目が合った」

「めっちゃ乳揺らしてコッチ来てねぇ?!」


 爆走して来た彼女こそ、3年の生徒会長呉橋(くれはし)(ひかり)さん、モテない絶世の美女だ。


「ハロー諸君! グッモーニング! ちょっくら洋君を拝借するぜ! あばよ!」

「ぴゃ!?」

「よ、洋!?」

「速ぇー」


 強制的に生徒会室まで連れられ、部屋の中心で椅子に座らされた。


「あ、洋お兄ちゃん! 来たんだね!」

「も、萌乃(もえの)ちゃん先輩? これは何なの?」

「もうすぐ分かるよ♪」


 飛び級才女の3年生徒会会計の晴屋(はれや)萌乃(もえの)先輩の言う通り、御髪を直した呉橋会長が目の前に立ち、萌乃ちゃん先輩も並んだ。


「えー本日をもって私、呉橋星と!」

「晴屋萌乃は!」

「「生徒会を引退します!」」

「え」

「ほんで、生徒会と縁深い洋君に、一足先に新たな役員のご紹介! いざ尋常に刮目せよ!」

「みんなー入って来ていいよー!」


 萌乃ちゃん先輩の声で、新生徒会役員4名がゾロゾロと入って来た。


「新生徒会長は元書記の暗堂(あんどう)芽白(めじろ)ちゃんになりましたー! イエーイ! ドンドン! パフパフ!」

「改めてよろしくね積木さん」

「か、髪が、ば、バッサリ……」

「心機一転でね。えへへ……」


 芽白さんも千佳さんと同じく、最近まで幼馴染だと知らなかった1人だ。

 腰丈まであった黒髪がショートに変わってて、生徒会長就任の驚きが薄れてる。


「副会長は師走(しわす)沙良(さら)ちゃんのままだよ!」

「芽白の右腕として頑張るっす! ふんす!」


 運動系万能人間の2年師走(しわす)沙良(さら)さんは、変わらずに触れ合いコミュニケーションも激しい。


「そして、新生徒会書記に1-Cの武元(むげん)千沙(かずさ)ちゃんが、芽白直々にスカウトされました! きゃぴ♪」

「武元です。千沙と呼んで下さい。よろしくです積木」

「よ、よろしくお願いします」

「最初はお堅いけど、馴れたら猫ちゃんみたいになるぜ! おーよしよし♪ ごろごろにゃー♪」

「星さんのごろごろ気持ちいいです。もっとして下さい」


 顎下を撫でられ幸せそうな糸目の千沙さん。

 漠然とした事前情報だと、成績は学年上位一桁、運動神経抜群、敬語口調、ナイスバディー、そして帰宅部。

 制服を綺麗に着こなし、茶髪の三つ編みが清純さを出してる。


「最後に新生徒会会計に、洋お兄ちゃんもご存知の、竹塔(たけとう)瑠衣(るい)ちゃんがスカウトされました! いえーい!」

「されちゃった♪ 今後とも生徒会をよろしくね♪ 積木君♪」

「瑠衣さんは意外だったよ」

「小中と生徒会長やってましたから♪ えっへん♪」


 同じ1-Bのコミュニケーションマスター瑠衣さんの事だ。

 今後の生徒会を盛り上げてくれる筈だ。


「とまぁ、引退と紹介はこんぐらいにして……YOU、今日の放課後空いてるよね?」

「え? きゅ、急になんですか」

「やましい事はこれっぽちもねぇべさ。ほら、これ見んさい」


 呉橋会長から受け取った紙には、北春高校・黶城(あざしろ)学院生徒会親交会の日程が書かれていた。

 そんな黶城学院は七人女神の1人、満欠月ライラさんの通ってる高校の名前だった。

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