第二十七話 諏訪
「殿、そろそろ屋敷に到着いたします。」
家来の声に鶴姫は意識を取り戻した。
「気が付いたか。鶴姫。私は今幸せの絶頂にある。
これで父上に赤龍の三種の神器をお見せして、結婚を許してもらえる。
そして鶴姫と契りを結ぶことができる。
もう誰にも邪魔はさせない。穢れを気にすることも無い。」
「私も幸せでございます。」
「着いたらすぐに結婚の儀の宴を開く。
そして今宵は鶴姫を寝かせないつもりだ。」
鶴姫は目をゆっくりあけて経好に寄り添っている。
「経好様、そういえば、易の女の諏訪についてあの大蛇女が変なことを洞窟で言っておりました。
何でも諏訪はあの大蛇女の子分であり、父上様にも良からぬことを企んでいるというようなことを言っておりました。父上様が心配です。」
鶴姫はあの大蛇女の言っていたことを思い出した。
『永遠の人間の女の姿を手に入れて大名を誑かし、日本を蛇に支配させてやるのが蛇である私の使命。
一足先に潜りこませた私の子分の諏訪とともに日本中の稲荷神社を神の使い白狐から、地獄の使者である青蛇に変えてやる。
諏訪に聞いたらあの者の父上の精も絶品らしいわ。親子ともども支配してくれるわ。』
このままストレートには経好様に伝えられないわ。どうしましょう。
父上様はもう諏訪に誘惑されているかもしれない。目を覚まさせないと。
鶴姫はスマホを取り出して高機能集音装置を発動させた。
そして経好の父のアイコンをタップする。
『父上様、諏訪の言う通りにしていれば市川家は安泰でございます。』
『諏訪、経好は三種の神器を集めて結婚できるか。』
『あんな貧乳女は結婚相手に相応しくありません。私の予言ではお宝を集められずに戻ってきますよ。
それにあの背中の痣は赤龍に見えましたが、なんでもなくただの痣です。
私の口で父上様の物が次第に大きくなって参りました。』
二人の会話の合間に何か舐める音がする。淫欲の気配がする。
『私ももう年で元気がない。』
『そんなことはありませんよ。まだまだ現役でございます。
ほらこんなに元気でございます。
私が跪いて父上様のものを更に大きく固くして差し上げます。
父上様はそこに座っていれば良いのです。この淫欲な諏訪の乳首を触ってくださいませ。』
父上のうめき声と何かを舐めている音が続き、やがて音が止む。
『それよりも父上の紹介したい女がおります。
以前経好様に紹介した女です。その時には赤龍の宝を持っていないということで一度下がってもらいましたが実は勾玉を持っております。』
『何だって。宝を持っているのか。』
『はい。勾玉以外の他のお宝ももうすぐ集めてここに来ることになっております。』
『誠か。』
『誠にございます。父上様安心してこの諏訪にお任せください。
ほら、諏訪に任せた父上様のものが大きく反り返ってきております。
今から諏訪が四つん這いになって秘所をお見せしますから、父上様は後ろからその反り返った物を諏訪の秘所にお入れくださいませ。』
しばらくピストンが往復し粘膜と粘膜の擦っている淫らな音が鳴っている。
『あっ。我慢せず諏訪の中に精を放出してください。いっぱい出してください。』
経好が鶴姫を抱き寄せて言った。
「これはまずい。早く屋敷に戻って諏訪を始末しないと父上が操られる。」
経好が箱から降りて、家臣や家来に指示している。
「全速力で父上の元に駆け付けるぞ。」
鶴姫も屋敷に走る。