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忖度

作者: バルジ

閻魔大王『選択せよ。』


閻魔大王が告げた。

男は迷わず『地獄』と答えた。


不慮の事故で鬼籍(きせき)に入ると天国か地獄を選択出来る。

大抵の者は当然の様に天国を選択する。だが自ら絶命した者は地獄行き一択。魂を百万年痛ぶられ人間界へ逆戻り。


閻魔大王『貴様、何故茨の道を選ぶ。』


男『今しがた愛する人が命を絶ちました。私の居ない世界に意味が無いと。私を愛しての行動です。』


閻魔大王『自ら命を絶つ行為は重罪だ。地獄行きは免れられんぞ。』


男『原因はどうであれ許された行動ではありません。だから私は地獄で彼女と共に()きます。彼女の苦しみ悲しみが少しでも軽減するよう寄り添ってあげたいんです。』


閻魔大王『わしに泣き落としなど効かぬぞ。好きにするがよい。希望通り地獄決定だ。』


男『ありがとうございます。』


閻魔大王『人間(やつら)はよく分からん。さっきの者も地獄百万年の刑が終わっても、再び人間界で絶命した者と一緒になれる訳なかろうが。』


補佐官『閻魔大王様、ご報告が御座います。先程のお方は全地全能神様の御士族です。』


閻魔大王『なんだと。何故人間界などに御士族がおられる。』


補佐官『神様の教育方針で1番過酷な人間界で修行をさせる為だそうです。』


閻魔大王『すぐに引き戻せ。わかってるなお相手の方もご一緒にだぞ。無礼の無いように。』


補佐官『かしこまりました。』


閻魔大王『くそぅ。何故わしの任期の時に。運が悪い。悪すぎる。』


閻魔大王『もう死にたい。』



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