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エルフの最強JK ~たった一言で宇宙を滅ぼす程の力を得てしまった~  作者: 紅雨神 幻想紅蓮
【四】 たった二人間で繰り返す輪廻編
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第八十九話 シルル・デヴォン

補足。

時系列的には「第七十四話 エルフの無能JK」が終了した直後となります。

「私の最後の記憶は、ディアボリの眷族に殺されたこと」


気がつくと、弥生は真っ暗な空間にいた。

何処なのか見当も付かず、能力を使ってみるも何も分からない。


「と言うことは、私より遥かに次元の高い存在が創った空間ってことなのかしらね?」


そんなことを考えている内に、空間の一部が歪み始める。


「何かが登場するのかしらね?」


しかし、そう呑気に呟いている場合ではなかった。


『ぐ……がふぁ……縄文……や……よい……』


歪んだ空間から現れた存在が血を吐きながら弥生の名を呼ぶ。


「あ……紅雨神……さま」


その存在は、ディープレッドワールドの神。紅雨神であった。

弥生は訳もわからず困惑する。


「私が知る限りもっとも次元の高い存在である紅雨神に血を吐かせるなんて……一体何が……」

『【先程】も……言ったように、能力を、使って……逃げ、るのだ……』


今にも死にそうな程苦しみながら、逃げろと言う紅雨神。

しかし……


『グヴォガファァアアア』


突如、紅雨神の胸に成人女性の拳ほどの大きさの穴が空き、同時に大量の血を吐き、うつ伏せに倒れる。


「ちょっとぉ! 紅雨神ぃ? ……え? 待って! 死んだ!」


近付いて確認した訳では無いが、紅雨神と言えども、これは流石に死んだなと、弥生は確信をした。


「でも待って! この空間では多分瞬間移動とか出来ない筈だからどうしようもないよ!」


絶望するしかなかった。


「さっき殺されたばかりなのに! また殺されるって言うか、今って死んでる状態なのかどうかもよく分かんないしどうすれば良いのよぅ!」


もう逃げることすら諦め始めてしまう。


十秒程経過して、突如視界全域の空間に亀裂が入る。


「え? なになになにぃいいいい! なんかバリバリ言ってる!」


状況が理解できず、パニックになる。


そこへ、何者かが弥生の背中に抱き付き、不気味な程優しく囁く。


「大丈夫ですよー。お姉様?」


弥生にとってはここに居る筈のない存在。しかし実際はここに居て当たり前の存在である。


「その……声……」


声で分かる。


エルフの最強女子高生になって、初めて仲良くなった存在。

日本へ戻って来たのも、彼女を探す為だった。


【血は繋がっていないが】自分のことを姉として慕ってくれていた。


「し……るる?……」


弥生は声を震わせながら恐る恐る振り返ろうとした。


だが、約九十度振り返った時点でやめた。


「シルル、その手は何……」


シルルの右腕から手にかけて真っ赤な血で染まっていた。


「それ、返り血だよね? 紅雨神のじゃないの?」


だが、あり得ない返答がくる。


「いやぁああああああああああああああ! お姉様っ! その手は、何ですかかぁああああああ! 血です! 血塗れです! 嫌ぁああああああああああ!」


シルルが【弥生の右腕】を見て怯え、叫ぶ。


「シルルッ! 何訳の分からないこと言ってるのッ! 私が質問をしているのよ!」


シルルの叫びが理解できず、警戒していたのにも関わらず、ついシルルの方を振り返ってしまう。


「シルルッ! どこっ!」


振り返ると、シルルは居なかった。


「ねぇシルル。その腕は何かと聞いているの」


振り返った弥生の腕の中で、シルルはそう言った。


「何ッ! 後ろにシルルが居た筈なのにッ! なのにッ! どうなっているの! 私、縄文弥生はシルルに後ろから抱きつかれていた。なのに、【私】が弥生に後ろから抱きついていた!」


状況が理解できず、つい今起こっていることを実況してしまう。


「シルル、ふざけているの? まるであなたが私みたいに言ってるけど?」


抱きつかれている方の弥生が言う。


「私が、縄文弥生よ……」


声を震わせながら言う。


「シルル。あなたは【シルル・デヴォン】そうだ、髪の毛を確認してみれば流石に分かるんじゃない?」


そう言われ、恐る恐る自分の髪の毛を見てみる。

ロングヘアーなので簡単だ。


「水色……? え?」


自分の髪の毛が水色であることを自覚すると、一気にシルル・デヴォンの記憶を思い出す。


「そうだ、そうでしたね。無限に繰り返している内に頭がおかしくなってきたのでしたね」


シルルが発した言葉を、弥生は前にも聞いたようなとデジャヴを感じるものの、理解ができなかった。


「お姉様、次はそっちがシルル・デヴォンをやる番ですよ。準備は良いですか?」


無感情に言う。


「うっ……」


弥生にはシルルに生気を感じられなかった。


例えば、いきなり怒鳴られたりするよりも生気がない方が恐ろしい。


しかもシルルだということが恐怖感を底上げする。


弥生の知るシルルは、基本的に明るい性格の子だった。

生気を失い無感情に「次はお姉様がシルル」などと、意味不明なことを言う子では決して無かった。


「シルル……あなたは誰?」


たまらず目の前のシルルの姿をした者に問う。


「あ、そう言うの良いです。何万回何億回と聞き飽きましたよ」


物凄くつまらなさそうに言う。


「(一体何を言って……)」


相変わらずシルルの発言が理解できない為、意味を問おうとするが、声がでない。


「(え? どうなってるの! 身体が無い!)」


気が付くと、弥生の身体は光に変化していた。


「行ってらっしゃい、お姉様。いや、シルル・デヴォン」


シルルはつまらなさそうにそう言っていると、同時にシルルの身体が成長し、髪が水色から黒色へと変化していく。


「(シルルが、私になった……)」


最終的に、顔も少し変化し、シルル・デヴォンは縄文弥生になった。


弥生は何が起こっているのか理解ができなかった。

なぜシルルが自分になっているのだろうと、考えていると、次第に強烈な眠気が襲い、思考ができなくなってくる。


眠気の正体は、意識が薄れていく感覚。


弥生だった光は、完全に意識を失った。

縄文弥生とシルル・デヴォンの本当の関係性を明らかにしてみました。

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