第七十三話 伍堕忌禍津厄神(五大まがつやくのかみ)
今回は投稿前にしっかりと読み返せなかったので誤字がある可能性があると思います。
無かったら良いなぁ
昼休みになった。
大正、飛鳥、ヱミリア、戦国、令和はこれからのことについてゆっくりと話し合う必要があると考え、弥生の元へと集まって来る。
「やっぱり来たわね」
弥生は自分の元に皆が来ることを分かっていた。
能力を使うまでもなく、私のとこに集まりそうだなあと思っていたが、確信を得る為能力で予知をしておいた。
答え合わせの様なものだな。
「えー。皆の用件は分かっているわ。ここじゃクラスメイト達が居るから話しやすいとこへ移動しましょう」
弥生がそう提案した直後。
ダダダダダとやかましい足音が近づいて来る。
「弥生ーーーー! ヱミリア様ぁああああ!!」
そう叫びながら思いっ切り教室の扉を開く。
しかし、バゴオオオオオン! と言う音が鳴り、扉は壁をも巻き込んでバラバラに砕けてしまう。
弥生達と一人のクラスメイト以外の生徒や教員達は恐れを成して逃げ、大パニックだ。
人間には到底出来ない芸当。犯人はカリミアである。
「「何やってんのよ……」」
弥生とヱミリアがハモる。
「いやー。すみません。早く皆様にお会いしたい一心で……」
「「嘘ね、妹と従姉妹に会いたかっただけでしょ」」
その通り、カリミアは弥生とヱミリアに会いたかっただけなのだ。
そして弥生とヱミリアは再びハモる。
口調が似ているからか、ハモりやすい。
「派手に破壊したな……」
弥生達以外の声が聞こえて来る。
可笑しい。カリミアのせいで生徒及び教員全員逃げた筈である。恐怖で動けなかった者も火事場の馬鹿力で這い這いして逃げた。
いや、そう言えば一人だけ澄ました顔で腕と脚を組んでいたクラスメイトが居たのだ!
「「「「「ああ!! その声は!!」」」」」
弥生達五人には声だけ聞いたことがあった。
「「紅雨神!!」」
そして戦国と令和にとっては前からクラスメイトだった者。
そう、この学園を混沌に染め上げた張本人、紅雨神幻想紅蓮だった。
「カス共も居なくなり、お前ら全員が揃っている。話すのは絶好の機会だろう」
そう言いながら幻想紅蓮が近づいて来る。
その間、弥生達七人は金縛に遭ったかの様に指一つ動かせなかった。
幻想紅蓮の圧倒的な魔力が原因だ。
「【伍堕忌禍津厄神】と言う邪神共の中でも上位五柱の存在が居る。俺とお前ら共通の敵だ。邪神と言うのは災いにしかならない神を指す」
「「「「「「「!!」」」」」」」
声が出せない為心の中で一斉に驚く。
しかし同時に理解出来なかった。いきなり【伍堕忌禍津厄神】等と言われても正直理解が追いつかない。
「そいつらについて説明しよう。まず禍駄王・ディアボリ。平成共が戦った奴だ。奴は生きている。アイツはちょっと特殊な邪神なんだ」
「(何だと! あんな苦労して倒したのに!!)」
「(うそ……でも今回は弥生達も居るしきっと大丈夫!)」
幻想紅蓮にディアボリが生きていると突き付けられ、戦国と令和は動揺するが、今回は弥生達がいると言うのもあり、そこまで絶望的ではない。
「くっく。心の中で絶望的ではないと安心している様だがな、禍駄王・ディアボリは【伍堕忌禍津厄神】の中で最弱。しかもディアボリの次に強い禍魔神・神護の実力はディアボリの数百倍と推測される」
「(叔父さんが伍堕忌禍津厄神】第四位!?)」
まさか自分の叔父がそんなヤバイ奴になっているとは……
「(私の……実の父親に当たる屑……)」
カリミアにとって神護はただの屑でしかない。
「(シルルを消した奴!!)」
弥生はシルルを消した奴として恨み続ける。
「「(あの屑生きていたの(か)!?)」
唯一神護の生存を疑問に思ったのは大正と飛鳥だけであった。
他は神護に対する憎しみで一度神護が紅雨神に殺されたことを忘れていた。
「神護に対して色々聞きたいこともあるだろう。魔力を抑えよう。これで喋れるだろう?」
そう言って幻想紅蓮は魔力を抑えた。
「あ……喋れる……」
皆同じ様に喋れることを喜ぶ。
「神護。アイツは邪神に魔神にしてもらったって言ってたけど邪神は神の名称ではなかった……そして禍魔神と言う名なのに魔神を名乗っていたのは?」
弥生が悩む様な仕草をしながら神護に関する疑問全てを聞き出そうとする。
「神護は【伍堕忌禍津厄神】第一位の冥王邪神・太古冥王により邪神の力を与えられ禍魔神となった。【伍堕忌禍津厄神】の存在を隠蔽する為魔神と名乗らせていたのだ」
「な! あの国王が神護を禍魔神に変えた邪神の正体か!!」
太古冥王はデープレッドワールドにある人間の国の国王である。大正だけは王の娘、始生に召喚された際に会っている。
その時はウザいジジイとしか思っていなかったがまさか第一位だとは。大正は驚くしかない。
「待てよ? 人間の国が冥王邪神に支配されてるのか? ヤバくね?」
「ああ。そもそもディープレッドワールドに人間の国は無かった。しかし」
幻想紅蓮が次の言葉を発しようとした瞬間。
「「「「「「「「この禍々しい魔力は!!」」」」」」」」
弥生達と幻想紅蓮までもが何かに反応し、窓の方を見る。
そして、全員ガクガクと震え出す。
「な!! アイツは!」
「ホントに生きてたなんて……」
戦国と令和は他の皆よりも驚いている。
「おい平成兄妹どうした! まさかアイツがお前らの戦ったって言う」
大正が心配になり声を掛ける。そして窓の外に居る奴の正体を察してしまった。
「ああそうだ! 見間違える筈がない。アイツなんだ!」
窓の外には戦国と令和に見覚えのある老人が空中浮遊しこちらを見ている。
『また会ったな。儂の真の名は禍駄王・ディアボリ。【伍堕忌禍津厄神】第五位であるのじゃ!』
そう言ってディアボリは気味悪くニコリと笑った。
最後まで読んで頂きありがとうございました。




