第六十話 不良で厨二病の少年にはエロいおっぱいは刺激が強すぎた様です
第六十話目です。
エロいお姉さんが登場します。
「な、なんでそのことを……」
「戦国。お前、一体何者なんだ!」
弥生と大正が目を丸くしながら戦国に問う。
「……そう、だな。話せば長くなるんだけど……うーん。どこから話したら良いか……俺と令和が異世界に召喚されたところからで良いか」
そう言って、戦国は自分と令和に起こった信じられない出来事を話し始める。
「今から約三年程前。中学二年生だった俺は、丁度厨二病を患っていて、今思い出すと大変痛々しいことをしまくっていた」
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「フハハハハ! 食らいやがれッ! 不良共! 我が魔人パンチをォオオ!!」
「うわあああ! た、大正さんコイツはヤベですよ! すまんが逃げさせてもらうっす!」
そう言いながら不良の下っ端的な奴らは逃げ出した。そう、彼ら、いや、奴らは平気で仲間を見捨てる様なクズなのである。
「ケッ! コイツ厨二病かよ!」
しかし不良のリーダーはそんなの気にもしていない。
因みにこの不良のリーダーの髪、昔の不良の様なリーゼントであった。
「ウゼェんだよ死ねカス! 必殺! 不良拳!!」
戦国がリーゼントのクラスメイトに殴りかかる。
そしてそのリーゼントの彼も、無自覚なだけで実は厨二病なのである。
「ウウウルァアアアア!! 不良拳不良拳不良拳不良拳不良拳不良拳!!」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァアアア!!」
リーゼントの不良。明治大正が只管戦国に不良拳で攻撃し続けるものの、戦国はそれを全てドヤ顔をしながら弾いてしまう。
「くっ! コイツウゼェ! シネヤ!」
大正は戦国のドヤ顔に腹を立て、殺意に満ち溢れた。
「ハァアアッハッハッハーーッ貴様の攻撃など我の掛け声通り無駄だったようだな」
そして、大正の殺意は遂に限界に達してしまう。
『シネコノクソチュウニカスヤロォオオガァアアアッ!!』
大正は殺意に身を任せて戦国の腹部にズンッという重たい拳を入れた。
――ぐは……
あまりにも強すぎる攻撃であり、更に当たりどころも悪かったのか、戦国は昔のバトル漫画の如く吐血し、そのまま床にカッコ悪いポーズで倒れ込み、気絶してしまう。
「……そ……んな……そんな……死んでる! 何でだよ! 起きろよ!! 早くッ! 目ぇ覚ませよォオオ!! 平成ィイイイ! さっさと目ぇ覚ませェエエエ!! 俺はこんなつもりじゃなかった!! 怖い! 何だったんださっきの抑えきれない殺意は! そしてそれと同時に化け物の様な異常な力が……今はもう大丈夫だが、そのせいで、そのせいで平成を殺してしまった……一体……俺はどうすれば良い? 死ねば良いのか? いや、出頭か……う、うわあああああ!! 分からん! 俺は、俺はどうすれば良いんだああああ!!!!」
自分が謎の殺意を持って戦国を殺してしまったこと。自分がこれからどうすれば良いのか。色々なことが起こりすぎて混乱してしまった大正は、ただ只管、喉が枯れるまで叫び続けた。
そして、大正の意識はそこで途絶えてしまった。
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「ん? 知らない天井だ……ここは? 俺は、どうしてここに居るんだ……」
次に大正が目を覚ましたのは保健室のベッドの上だった。
「あら……目が覚めたのね大正くん」
大正に声を掛けたのは保健室の巨乳エロ美人教師。ではなく謎の水色のロングヘアーに少々エッチな服を着た大人のお姉さんであった。
「ふぁっ! だっ誰!?」
思わず情けない声が出てしまった。
不良で更に厨二病ではあるものの、そもそも彼は思春期真っ只中の童貞君だ。急に知らないエロくて美人のお姉さんに名前を、しかも「くん」付けで呼ばれては情けない声が出てしまっても仕方ない。
「ああそうだ。あ、あのあの、お姉さん。俺は何でここに?」
目の前に居るエロお姉さんは厨二病の童貞君には刺激が強過ぎたらしく、大正は質問するだけで緊張してしまい、上手く口が回らなかった。
「ああ!! 平成! エロいお姉さん! 平成は!!」
ここで自分が平成戦国を殺してしまったことを思い出し、今度は戸惑ってしまう。
「ふふ」
急にお姉さんが微笑ましそうに笑う。
「な、何笑ってんだテメェ! 俺は……俺は! 平成を……戦国を殺してしまったんだよ!!」
大正は今までにないくらい本気で怒った。
自分が殺人を犯してしまったと話すと目の前の女は微笑ましそうに笑ったのだ。
意味が分からない。ただ、悪いのは間違いなく殺人を犯してしまった大正自身なのだ。
「なんだよ! 笑うんじゃねえよ! そんな可笑しいか! 確かに殺人を犯してしまった俺は悪い。馬鹿だと笑われても仕方ないかもしれない……いや、仕方ない。だからもう言い訳などは絶対にしない。だがな! 死んでしまった戦国を笑っているのだとしたら! 許さねえぞクソガァ! いっそテメェもぶっ殺して俺も死んでやる!!」
大正は完全に冷静さを失ってしまっている。
恐らく目の前に居るエロ姉さんが「戦国を笑っていたわよん♪」と一言発した瞬間、この女は腹部に死ぬ程強い痛みを感じ、そのまま意識が暗転し、次に目が覚めた時、辺りには無限に続くお花畑が! そう、そこはもうこの世ではないのである。
「うっふふふ。私が笑ったのは大正くん。貴方に対してよ♡」
エロい女は甘える様な声でそう言った。
しかし大正には次の様に聞こえた。
「戦国を笑っていたわよん♪」
あり得ない空耳である。
『シネェコノクソエロオンナガァ!!』
そう聞こえてしまったからにはこうなっても仕方ない。
大正は二秒で女の目と鼻の先まで距離を詰め、女のみぞおちに容赦なく拳を入れた。
ドンッと中型地震の一発目の様な強い衝撃が走る。
「んなッ!!」
しかし大正は信じられない光景を目の当たりにして目を丸くしてしまう。
「もう♡ 酷いじゃない。可愛い女の子に腹パンしちゃうなんて」
エロいお姉さんはまるで大正に惚れているかの様なデレデレとした声色でそう言った。
しかも相当自分に自信があるのか、自ら可愛い女の子と言ってしまっている。だが彼女の自己評価は間違っていない。本当に何処へ行ってもウザイ程ナンパされまくり、あっという間に逆ハーレムが自動形成されそうなくらい可愛い女の子なのである。
「な……なっんなんだよお前は、一体……何なんだよ!!」
そして大正は再び混乱する。
大正の拳はお姉さんを擦り抜け、真後ろの壁を殴っており、しかも天井まで届く程巨大なヒビが入っていた。
「何で攻撃が当たらねんだ……まさかお前幽霊!?」
何故この女の身体は擦り抜けるのかを考え、思い付いた答えは幽霊だからという答えだけ。実は当時の大正は、不良で厨二病で更に御化けや幽霊が苦手だったのである。
それ故に、このエロいお姉さんが実は幽霊なのでは? という思考に至った瞬間、全身が青ざめた。
「ぎゃああああああ!!」
見っともない表情をしながら叫び、目にも留まらぬ速さで女を擦り抜けている右腕を引っ込めた。どうやら火事場が発生した様だ。
「う、うっわあああクァw瀬でfthyじゅじこlpくぁwせdrftgyふじこlp區唖w施frftgy腐慈蠱lp」
大正は子供の様にギュッと目を瞑り、言語化出来ない様な叫びをしながらゆっくりと後退していく。
ぽふっと何か柔らかい物に打つかる。
「あんっ♡」
同時に物凄くエロ可愛い声が真後ろから聞こえてくる。
そして大正は後ろを向き、その柔らかい物の正体を知ってしまった。
「!?」
物心ついたころから親や教師以外の女とは無縁であった大正にとって、とても刺激の強いものであった。
そう、既に察しが付いているかもしれないがあえて言葉にしよう。
おっぱいだ――
最後まで読んで頂きありがとうございます。
良ければ評価やブックマーク等宜しくお願います!
書いていたらいつの間にか三千文字を超えてしまい、このままではこの話だけ極端に長くなってしまうので戦国の正体はまだ明らかになりませんでした。
次回、六十一話も宜しくお願い致します!




