第五十五話 食べ物の恨みでホテル破壊
第五十五話目です。
焼き蕎麦とパフェを溢させた恨みが爆破します。
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「う〜ん。良いね、やっぱりシルルの創った料理と同じ味がする」
飛鳥は楽しそうに焼き蕎麦を食べながら感想を述べている。
――びちゃ
突如飛鳥の焼き蕎麦が溢れる。
原因は、無双している弥生達だ。
あれだけ暴れ回っていれば当然衝撃で建物自体も揺れる訳で……それによって飛鳥の焼き蕎麦は溢れてしまった。
「……ゆ、ゆゆ……許せない!」
「私も同じ気持ちです」
飛鳥が怒っていると、隣に同様の怒りを感じている者が居た。
「許せませんね! こんなに美味しいパフェを溢させるなんて!」
どうやらカリミアも飛鳥と同様の怒りを感じていた様だ。
「カリミア……」
「はい」
「「あの馬鹿達に食べ物の恨みというのを教えてやる!」」
二人は殺意に満ちた表情で一致団結し、「フフフフフフフ」と不気味に笑いながら浮遊魔術で天井付近まで上った。
「この天井邪魔だね」
「そうですね」
そう言いながら二人は天井に手を翳す。
『創造 極炎!』
『召喚 極炎!』
二人がそう叫ぶと、ドォオオオン!! と言う大きな音と共に天井が崩れる。
炎を使ったので火事になっているが、これからもっと凄いことをするのだからそんなの気にしない。
「――! な、何?」
「何だ?」
「何よ?」
『ナ、ナンダ?』
突然の大きな音に、弥生達三人と敵達も反応する。
「良いですね。この調子で屋上まで一気に穴を空けましょう!」
カリミアがそう言うと、二人は再び天井に手を翳す。
『創造 極炎!』
『召喚 極炎!』
先程と同様、ドォオオオン!! と言う大きな音と共に天井が崩れる。
そして弥生たちも先程と全く同じ反応を見せる。これが後五回程繰り返された。
「さて、空が丸見えになったね」
「これで私達はホテルの上空から安全に攻撃が出来ますね」
飛鳥とカリミアはホテルの上空でニタニタとしながらそんな会話をしていた。
そう、この二人は上空からホテルごと敵を始末するつもりなのだ! クレイジーな女共だと思うかもしれないが、食べ物の恨みはそれ程恐ろしいものだと言う訳だ。
「「喰らえ! 『恨ミノ隕石』!!」」
二人が両手を空、詰まり上に向けながら同時にそう叫ぶと、二人の両手の中央に直径一キロメートル程の隕石一つずつ現れた。
飛鳥は隕石そのものを創造、カリミアは宇宙空間の何処かから隕石を召喚したのだ。
因みにこの二つの隕石は二人が直接地球に創造、召喚したものである為大気圏を通らない。詰まり大して燃えないし、地球上の生物の数十パーセントを滅ぼす程の破壊力も無いのだ。
とは言うものの、ホテルを跡形もなく消し去る程度は訳ない。
この隕石はちょっと広範囲を破壊したい時有効かもしれない。極端な話だが、普通の隕石なら相当小さくないと、うっかり生物の何割かを滅ぼしかねないかもしれないからだ。
「さて、さっさと隕石落としちゃおう?」
「はい! 変態様はどうでも良いとして、弥生は絶対にしなないし、ヱミリア様のことは最悪弥生が助けますからね!」
弥生達は隕石を落としても絶対にしなないと確信を得た二人はそのまま創造、召喚した隕石をそのままホテルへ向かって落下させた。
「「喰らあぇええええええ!!」」
「う、え? ちょ、飛鳥! カリミア! 何やってんの!?」
「し、死ぬぞ、なんだあれ? 隕石?」
「ちょ、カリミア!! あなた主である私に向かって何? 殺そうとしてるわよねぇ! ねえ!?」
『オ、オイ。アレ、ヤバクネェカ?』
『アア、ヤベエナ……』
『ドウシヨ(笑)』
弥生達も敵達も大混乱だ。だが弥生達は漫画の世界の住人かと思う程の超人達だ。本物の地球に大ダメージを与える様な隕石なら兎も角、今回の様な隕石程度なら絶対に死にはしない。
――ドォオオオン!! 激しい爆音と共にホテルを中心とする半径三百メートル程のクレーターが完成してしまう。
勿論街は無茶苦茶だ。直接クレーターとなった場所だけでなく、それよりも遠くまで衝撃が走り、窓ガラスが割れ、コンクリートも割れ、とても人間の住める様な環境ではなくなってしまっていた。
「ふう。これで焼き蕎麦の恨みは晴らせた! スッキリしたぁ」
「これでパフェの恨みが晴らせました。ご協力感謝します! 飛鳥」
二人が上空でそんな会話をしていると、――シュンッ と瞬間移動をする音が聞こえてきた。
「スッキリしたぁ。じゃないわよ! 意外と大丈夫だったけど、死ぬかと思ったじゃない!!」
弥生達が瞬間移動で飛鳥達のところまで現れた。
あれ? 瞬間移動使えったっけ? と思うかもしれないが、弥生の能力ならどうとでもなるのだ。
「そうだぞ? 弥生さんは能力がチート過ぎるからどうとでもなるし、俺も最悪『何でも斬る能力』で隕石そのものか衝撃波でも斬れば何とかなるが、まあ実際は俺もヱミリアも弥生さんに助けて貰った訳だが、ヱミリアはヤバかったんだぞ? 弥生さんが居なかったら死んでたかもしれねえ!」
「そうよ! カリミア! あなた主である私に対して何てことするのよ! 馬鹿じゃないの? 文字通り馬鹿よカリミア!!」
「で、ですがヱミリア様! 食べ物の恨みは怖いのですよ?」
飛鳥達二人は弥生達三人に無茶苦茶怒られている中、飛鳥が説得力のある反論を返す。
「ヱミリアは『何でも凍らせる能力』で衝撃波でも凍らせれば良かったんじゃない? その能力なら形ないものでも凍るんでしょ?」
「あ……」
飛鳥に指摘され、やっと気付いた。どうやら無双が楽し過ぎてとっさに衝撃波を凍らせるという発想に至らなかったらしい。
そしてその後も頭に血が上ってこんな単純なことに気付けなかったのだ。
「はあ、まあ良いわ。取り合えず今回のことは許してあげるけど、今後こんな馬鹿な真似はしちゃ駄目よ?」
「はい。承知いたしました」
こうして、皆仲直りし、ホテルを発った。
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滅茶苦茶に壊れたホテルの中で、魔術の様なもので全身をガードしている女性が立っていた。
弥生達はこの女性が居たことに気付いていなかった。女性が全身をガードしているものは、もしかしたら認識を阻害する様な効果が付いているのかもしれない。
「……私の料理、美味しく頂いてくれた様で何より」
その女性は、二十歳くらいの年齢で、水色の長い髪に、透き通った瞳と肌、若干エロい服、そして、Jカップの巨乳が最高だ!!
「……お姉さまにはカレー。もっと褒めて貰いたかったんだけどなぁ~」
女性はそう、意味深なことを呟きながら何処かへ消えていった。
文字通り消えていったのだ。恐らく何かの能力でも使ったのだろう。
to be continued...
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