第二十話 汚ったねぇドラゴン再来
第二十話です。汚いドラゴンが再び街を襲います。
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「突然だけど! 明日から魔王城へ向けて出発するわよ!」
ゾンビドラゴンの襲撃から数日後、いよいよ弥生は魔王城へ向けて出発することを決心し、シルルと大正に告げた。
「い、いきなりですね……もうちょっと準備などするために前もって知らせてほしかったです」
「悪かったわね! でも私たちに準備とか要らないんじゃないかしら? 明治くんはどうか分からないけど私とシルルは無限に強くなれるし」
「悪かったな! でもこれでやっと古墳さんを魔王の魔の手から救い出すことが出来る!!」
「む、無限って程じゃないですが……」
シルルは若干不安気味だが、大正は元々弥生探しと魔王の討伐が目的だったので全く迷うことなく大賛成だ。
「それじゃ、私は明日に備えて寝るわねお休みぃ」
「じょ、縄文さん!?(まあ確かに、縄文さんの強さなら魔王なんて寝てても勝てるイメージが出来るなぁ)」
大正はいきなり笑ったら変人扱いされてしまうので、感情を表に出さないよう心の中でクスクスと笑う。
「お、お姉様!! 危機感なさすぎですよ……」
こうして二人は弥生に振り回されながら一日が平和に過ぎようとしていた、そう、平和に過ぎる筈だったのだが!
『ガハハハハハハハハ!!!』
突如上空から聞き覚えのある憎い声が聞こえてくる。
「この声は!!」
「間違いない!!」
『貴様らだな! 我が同胞をぶっ殺したのは!! 敵だ! 死ねや!!』
上空で叫んでいるのは前に弥生が存在ごと消滅させたゾンビドラゴンだった。
「な!! お前は倒した筈だぞ!!」
「ま、まさか。大正さん! 仲間じゃないですか? 覚えていますか? 前にお姉様が消滅させたゾンビドラゴンが「我々が遊んでやろう!」我々と言ったんです!」
『その通りだ! 中々頭良いな小娘よ!』
シルルは見事このゾンビドラゴンは複数存在することに気付くことが出来た。只このドラゴン馬鹿っぽいぞ。
「な……俺たちでは太刀打ち出来ない! 正確には殺しきれない! ……シルルちゃん! 急いで縄文さんを起こしてきてくれ!!」
「わ、分かりました!!」
ダッ!
ゾンビドラゴンは弥生が完全に消滅させないと何度でも蘇ってしまうのでシルルはこれまでにないくらい必死になって弥生を起こしに行った。
「く! 来るなら来い! 本当は来ないで欲しいけど!」
『フフフフフフ!!! ぶっ殺してやる! 死ねええええ』
ゾンビドラゴンは何故かニヤニヤと笑いながら大正に向かって体当たりしてくる。
バッゴォオオオオン!!!!
宿・ラヴホは半壊してしまう。
大正は宿屋の入り口に居るので、今大正に体当たりすると言うことは宿屋そのものに体当たりすることに等しい。
「しまった! 縄文さん!シルルちゃん!! その他の街人ぉおおおおお!!!」
『ふはははははは!!! 仲間を殺される気持ちがよく分かったようだな! 安心しろ! てめぇもすぐに……くっくっく。 すぐに奴らに会えるさ、あの世で感動の再開をさせてやるよぉおおおお!!!!』
青ざめた大正を見てゾンビドラゴンは悪役の如何にも只の屑(笑)と言う感じのセリフで大正を挑発する。
「し……」
『し? どうした? し? ってあんだよ!言いたいことがあんならハッキリと」
『死ねカス!! 『雷の光線』!!』
シュッ! ビビビビビビビ(電流の音)
大正は怒りが抑えきれなくなり、聖剣に電流を纏わせ、それをビームの如くドラゴンへと放った。
ズヴァァアアアアアアアア!!!!!!!
『更に死ね屑!! 『炎の光線』!!』
グゴォオオオオオオオオオオオオオオ!!!(炎の音)
それでも大正の怒りは収まらず、今度は聖剣に炎を纏わせ、それをビームの如くドラゴンへと放った。
バァアアアアグゥウウウウウウォオオオオオオオオオオン!!!!!
『更に!! 爆ぜろ!! 『炎雷爆発』!!』
ドカァアアアアアン!!!!!
物理的に炎と雷が混ざって爆発などは起こらないが、あまりの炎の熱さ、雷による摩擦熱などが混ざったり炎は電気を通すが大正の魔法は魔力が凄すぎてその魔力は大気にも干渉してしまった。そしてどういう訳か電気の通り道が塞がれ、炎の中に閉ざされてしまう。やがて電気は溜まりに溜まって破裂。周りは炎だらけなので一か所が破裂すればどんどん誘爆してしまう。その誘爆は亜高速に匹敵する。故に人間からみると一気に爆発したかのように見えたのだ。
「ふっふっふふふふふ!!! 俺にもこんな爆発起こせたんだな! 爆発魔法よりこうやって爆発させた方が威力が高いな!」
ゾンビドラゴンは跡形もなく消え去ってしまった。しかしその代り街全体が更地になってしまっていた。弥生たちはどうなったのだろうか。大正はそれだけが心配だ。
『ふふふふふ! 今のは少々ヤバかったぞ?』
「な!!」
『貴様の仲間は無駄死にとなった訳だぁ ハハハハハ!!!』
ゾンビドラゴンは肉片が〇・一ミリメートルでも残っていれば再生してしまうのだ。〇・一ミリメートルと言う小さな肉片から肉体が生えてくるのだ。そしてその肉片の残っている数だけゾンビドラゴンは増えて復活する。詰まり今大正の目の前には数千と言う途方もない数のゾンビドラゴンが居るのだ。勿論元のサイズのままで、その巨体でぺちゃくちゃと一体ずつ大正に話しかけてくる。殆ど嫌味だ。
「くっそおおおおおおおおおおおおお!!!! なんなんだよお前ら!!!」
『『『『『『『ただの、ちょっと生き返るだけのドラゴンさ!』』』』』』』
気持ち悪い程に揃った声で大正の質問に回答する数千体のゾンビドラゴン。その巨体故に声も当然デカい。一体でも耳が痛くなる程なのだ。それほどの声量で数千体の声が一度に揃ったらどうなってしまうのだろうか。間違いないのは少なくとも大正の鼓膜はズタボロになってしまうということだろう。
『う、うっわああああああああああああああああああああ!!!! 喋るなああああああああ耳があああああ耳耳耳耳みみぃいいいいいいい!!! 痛い痛いいっでぇえええええ!!!』
イケメンとは思えない程無様に痛いと泣き喚きながら大正は両耳を手で押さえながら地面をゴロゴロ転がる。その速度は亜光速に匹敵する程だった。熱がプラズマ化したりして再び大爆発が起きる。
ドカァアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!
『『『『『『『『くぁwせdrftgyふじこlp;』』』』』』』』
ゾンビドラゴンは言葉として認識出来ないような叫び声を上げ木っ端微塵になるが、肉片はまた腐る程残ってしまったので最低でもさっきの数千倍の数のゾンビドラゴンが復活することになる。爆発によって大正の耳は完全に機能停止した。大正の耳は死んでしまった……
『『『『『『『ぐあああああああああ!!! ふっざけんなてめぇ!!! まあお陰で仲間が増えたけどなぁ! ハハハハ!!』』』』』』』
「?????」
ゾンビドラゴンたちはなにやら叫んでいるが耳の死んでしまった大正には何を言っているのか聞き取ることが出来ない。
『ふ! まあ良い! 取り合えず貴様殺しとこっと!』
彼ら(ゾンビドラゴンたち)は一斉に大正を殺しにかかった。数千、いや、下手すりゃあ数万と言う数の巨体が一斉に大正のところへ向かってくるのだ。振動がとんでもない、一歩一歩が地中深くまで、プレートまで衝撃が届き、
それがプレートを弾く、詰まり一歩一歩歩くたびに巨大地震が発生するのだ。Mに表すと9.1。内陸型だけどエネルギーだけは南海トラフと同等だ。
だが大正はもう何もしないことに決めた。下手に足掻けばまたゾンビドラゴン共が倍増してしまう。これ以上の増殖はもう世界の危機レベルだ。そんな考えに至った大正は己の生を諦めたのであった。
『死ね! これで終わりだァ!』
バグゥウウウウォオオオオオオオオオン!!!!
大正が気付いた時には既にドラゴンたちは全員消滅していた。訳もわからず命どころか世界が救われてしまったようだ。
「今、何が起こったんだ? 爆発?」
「時限反物質爆弾。仕掛けておいて正解だったわね」
大正がなにもかも理解出来ていないなか。死んだはずのガールフレンドの声が聞こえてきた。
「縄文さん……」
to be continued...
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