第一話 転生に至るまでのカオスな過程
プロローグに続き、第一話です。
もしよろしければ評価等宜しお願い致します。
ここは現代の日本。
長い黒髪に、前髪もそこそこ長く、身長166.6センチ、体重とスリーサイズは不明、おっぱいはGカップの超美人で可愛いJK。こいつの名は縄文 弥生、女だ。でも作者は男。(そこはどうでも良いだろ!)
彼女は現在高校からの下校途中だ。まあ要するにこいつはJKってことだな! 妄想が膨らむぜ(ニヤリ)
「それにしてもさー弥生! 私たちって変な名前だよねえ」
弥生に話しかけて来たのはクラスメイトで親友の、長い茶髪に、前髪ぱっつんでツインテールの古墳 飛鳥、身長155.5センチ、体重とスリーサイズは不明、おっぱいはAカップの超貧乳で、これはこれで可愛い。もうお気付きだろうがこいつらの名前は日本の歴史のそれと同じだ。
「そんなことどうでも良いよ。でもお陰で縄文時代と弥生時代と古墳時代と飛鳥時代の勉強の時は楽だったけどね〜」
「……ねえ弥生」
「なに?」
「――私ね。異世界転生することが夢なんだ!」
「へぇーラノベでよくあるやつね(これあれだ、ラノベだとことあと急に魔法陣が現れて、王とかに魔王倒してくれだとか言われたり、もしくは軽トラとかが突っ込んできて気づいたら赤ん坊になってるか、もしくは神様か女神様にチート的なのを貰って自分の意志で転生するとか。そんな展開になりそうな……って! 私ってラノベの主人公なの!?)」
『うんそうだよ!』
「誰!」
弥生は自分は二次元のキャラクターなんじゃないかと思う。キャラクターが絶対に気付いてはいけない領域だ。その疑問を意図的に確証へと近づけるかのように怪しい声で何者かが「うんそうだよ!」と答えた。なお、その声は弥生の魂に直接話しかけていたので、飛鳥を始めとする一般人共に聞こえはしない、なので……
「ちょっと! あなた誰よ! 「うんそうだよ!」って何! なんか怖いんですけど!!」
「どうしたの? 弥生!」
「ウワーアノコナンカヘンナコトイッテルワー」
「カカワラナイヨウニシマショ」
飛鳥は流石親友! 素直に変なこと言ってる弥生を心配してくれているが、通行人共はどうだ! ちょっと変なこと言っただけで罵倒しやがる! 弥生は人間が大嫌いになってしまった!
「……私も」
「なに?」
『私も異世界に転生して人間やめて人間共を罵倒してやるわ! っはっはっはっはははははーーー!!』
弥生は……なんか壊れた!!
「ミテアノコ! ゼッタイチュウニビョウヨ!」
行動の早いネットオタクの通行人によって、弥生の謎行動に関するスレ。詰まりインターネット掲示板に弥生のことが書き込まれ始めた。
「ラノベノミスギネww」
「ワロタww」
しかし、異世界召喚しちゃうんだなあこれが。だってこれ異世界小説だもん!転生か召喚か、実際ないとタイトル詐欺だからねーHAHAHAHAHAHAHA
しかし、宇宙の法則からして異世界、魔法、共に実在を科学で証明することは出来ない。少なくとも現代科学では……
「おおお! 弥生もやっと分かってくれたんだね! 言ってることはなんかやばいけど同士が出来て嬉しいよっ!!」
飛鳥は弥生も異世界召喚を望んでいることを知り、興奮していた、そして、気が付いたら飛鳥の足元に召喚陣があり、なんか光り出した!
『きたあああああああああああああ』
「ずるい! 私も魔法陣の中に入れてよ!」
飛鳥は自分が召喚される喜びで色々可笑しくなった。そして、召喚対象は古墳飛鳥だ。【巻き込まれて世界最強】とかを向こうの召喚者は恐れ、召喚陣のサイズを人一人分くらいにまで小さくしていた! 更に、変わり者が共に召喚されたくて召喚対象と密着することを防ぐ為、他の人には触れられぬよう結界も貼ってある。よって、主人公縄文弥生は異世界召喚されないと言うことだ! ああ、これは主人公交代かな……いや! それは駄目だろう!
「まって! 飛鳥! 飛鳥ぁああああああ!!! 置いてかないでええええ!!!」
飛鳥は無事召喚されたようだ。そして、弥生は親友を失ってしまった。別の世界に行ってしまったのだ。二度と会えないと言う点を考えると、死んだのと同じようなものだ。
「!!! なんで! なんでわたしだけ!! ひどいよぉ……異世界の召喚術師さん注意力ありすぎだよぉ! べつになに! 巻き込まれたっていいじゃない!!」
弥生は精神が不安定になってしまったので、取り敢えず飛鳥を召喚したであろう奴を恨むことにした。
そして、弥生がブツブツ言っているその時であった!!
「縄文さん危ない!!!」
「へ?」
学校一のイケメンと言われている糞野郎、明治 大正が精神崩壊している弥生に高圧ガスのトラックが突っ込んできていることにいち早く気づき、弥生に逃げるよう遠くから言った。しかし精神崩壊している弥生にその声が届く筈もなく……
ドォオオグオオオオオオオオオオン!!!!!!!
高圧ガスのトラックは弥生に衝突、その時点で弥生は死んでしまった。しかしそれだけでは済まなかった! 通行人の腹が出まくった中年の臭いおっさんがタバコを吸っており、運が悪いことに、トラックは弥生にぶつかった後おっさんにもぶつかった!!当然タバコの火が引火し、大爆発が起こる! 辺りは火の海と化し、弥生、おっさん、トラックの運転手をはじめとするその他大勢が犠牲となってしまった。死者44人、重体444人、重傷者4444人、軽傷1人、軽傷者の名は明治大正!なんかムカつくが彼は幸運だ。
この事件はその日の夕方、大事件として全国に知れ渡り、当然弥生の家族も弥生の死を知ることになる。飛鳥は行方不明扱いとなり、偶然飛鳥の異世界召喚の直後に事故が発生したので、飛鳥は爆発で蒸発したり木っ端微塵になったのでは? 等と言われている。
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「ここは……わたしは……トラックに跳ねられて……あれ? どうなったんだっけ? 此処は病院? いや、この展開まさか!!!」
「そうだ! そのまさかさ。オタク少女!」
変な男が弥生に話しかけてくる。
「……あなた、神?」
「勿論さ!」
「じゃああの時「うんそうだよ!」って言ってきたのも……」
『うんそうだよ!』
「やっぱりいいいいい!!」
なんと言うことだ!弥生の目の前にいる男こそが神であり、「うんそうだよ!」と言った張本人でもあった!
「まあ落ち着け、君ならこのあとの展開、分かるだろう? っffff」
神は不敵な笑みで弥生を弄んでいる。ロリコンか?
「異世界に飛ばす前に能力、ちゃんとくれるんですよね?」
「当然だ! 生前のお前は異世界小説ばっか読んでたこと、俺はちゃぁーんと知ってるんだぜ? 縄文弥生! 夢……叶ってよかったな!」
「!!! うん!」
この神は、地球人のことをちゃんと見守っていてくれていたようだ。しかし、なんか、神としては何一つ間違っちゃあいないが、こいつが見守っているってなると、見守られているというよりストーカーにあっている感じがする弥生であった。
「それで、お望みの能力は? 今何ら種族変更もサービスしちゃうぞ!」
「本当ですか?じゃあ取り敢えずエルフで、どうせ剣と魔法の世界なんだろうから……なにかチートを……なにが一番いいか……うーん……」
「いや、剣と魔法じゃないんだ、」
「は?」
「刀と魔法だから!」
「同じようなものでしょ!!」
「なにをいうか縄文弥生! 貴様腐っても日本人だろうが!」
「死にはしたけど腐ってませんから!! っていうか剣無いんですか?」
「一応、まあ人間の国にはな、今からお前が召喚されるのは魔族の国だ、魔族は剣より刀を使う」
「人間の世界にしてください!!」
神と弥生は口喧嘩を始めてしまう! 神大人気ねえぞ! しかし神に堂々と逆らえる弥生もこれまた凄い!
「ほほう、ではこうしよう! お前を人間の国へ転生させる。しかし能力は与えん! さあ選ぶが良い! 能力か! 人間か! というかそもそもお前エルフ希望なんだからどっちでも」
「分かりました! では私に――
『間違いなく願いを叶える力』を」
「ほほう。願いを叶える……か。面白い、いいだろう」
「あ、間違いなく、どんな願いだろうが叶えられるようお願いしますね?」
「ああ!」
しかし、神は気付かなかった、この能力の本当の恐ろしさを!
「ああ、では、確認させてもらおう。」
「はい!」
「種族はエルフ。能力は、「間違いなく願いを叶える」転生先はディープレッドワールド魔族の国。名前は……今のままでいいか? 因みに魔族には漢字が読めるが、それ以外の人間、獣人やエルフ等の亜人は漢字が読めない。全て平仮名、片仮名で表されている」
国王とかギルドとかが平仮名と片仮名しか書けないのを想像するとシュールである(笑)
「ああまあ名前は今のままで、場合によってはヤヨイ・ジョウモンを名乗れば良い!」
「了解だ。まもなく転生させるが、心の準備とか何か言っておきたいことはあるか?」
「あ、じゃあ神様はなんと言う名前なんですか?」
――我が名は紅雨神。覚えておくが良い。
「分かった……」
「ではいってら〜」
「ちょ待っ!!!!!!!」
ひゅおおおおいいいいーーー
変な効果音と共に意識を失い、弥生が気付いたときには既に異世界にいた。
「…………!!! は! ここは!!」
――美味しい空気、心地良い風、でも空は紅色。
「やったわ! 遂にチート付きで異世界に転生出来たわあ! うぅれぇしぃなぁ!」
弥生は異世界に転生したことにより、興奮が抑えきれていない! 空が紅いことにさえ気付いていない。
「あ! なんで? なんか空が紅いんですけふぉ!」
ヤバいこの娘早くなんとかしないと! 未だに興奮が続き、「紅いんですけど!」のところを「紅いんですけふぉ!」になってしまっている。
「おおお落ち着くのよ私! そうよ、だって紅雨神様は私を魔族の国に転生させたのよ! 人間のとこ行けばちゃんと窒素も豊富に含まれてちゃんと光を反射するから青く見える筈よ!」
そう、空が青く見えるのは空気が太陽光を反射するからである! そして、青は窒素の色、魔族の国では酸素と窒素の割合が逆で、酸素が70% 窒素が30パーセント 二酸化炭素とかヘリウムとかその他に分類されるものは存在しない。
「でも大丈夫! 『人間のとこ行きたいんだけど』」
シュ!
弥生がそう願うと願いが叶い、人間の国にの目の前にいた。
「ふふ! この能力最高! 絶対どんな能力より強いわよね!」
「なんだ貴様ァ! 急に現れたぞ!」
「そんな高度な魔法使うなんて! SSSSSSSSSSSSS×99999E+999999999ランクの冒険者か!」
「ランクそんなにあるの!? S何回付いたの?」
「先輩! こいつエルフだ、お持ち帰りして良いですか?」
「あんだとお! 俺が先にヤる!」
「ああ忘れた、そう言えば私エルフになったんだ……」
そう言いながら弥生は、自分の長くなった耳に触れてみる。
「んあっ♡!」
「先輩! 俺もう我慢出来ねえ!」
「そうだな! こんな自分で耳触ってだけで感じちゃうHなエルフにはHなお仕置きが必要だ! ムフフ」
弥生は国境の門番に襲われそうになっていたが全く焦る様子はない。だってこんな雑魚、能力でどうとでもなるもんな!
「はあ、キモいので死んで下さい」
弥生は能力を使ったつもりだった! 使った筈だったのだが何故か変態門番二人は死なない、寧ろ興奮し出した!弥生は「きめえ」と思う一方。
「え? なんで死なないの? なんで! 私ちゃんと能力使ったよねえ!!」
しかしどういう訳か弥生の能力は発動せず、変態門番は二人共死ななかった。勿論無傷である。
「くくく、俺たちの性奴隷にしてやるから覚悟しろ!」
「大丈夫! 痛く無いよ? 寧ろ気持ち良いから愚腐腐腐腐腐」
「きゃあああああああああああ!!!!!」
変態門番二人は気持ち悪い顔と声で弥生に襲い掛かる。弥生は気持ち悪さと恐ろしさで思わず心の底から悲鳴をあげてしまう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「……ここは……」
弥生が目を覚ますと、暗い牢獄の中に居た。おまけに鎖で強制的に大の字にされていた。
「ひぃ! そ、そうだ、私、あの変態に……でもなんで能力使えなかったの?」
『魔力が底を尽きたからです』
「誰?もしかして紅雨神様!? 助けて下さい!!」
シーン……
弥生がなぜ能力を使えなくなったのか疑問に思っていると、見えない何かが魔力が尽きたと言ってきた。しかし冷静に考えるのだ。弥生の能力は「間違いなく願いを叶える」だ。そして、今弥生が願っているのは「何故瞬間移動を一回しただけで能力が使えなくなったのか」だ。それに何かが答えてくれたに過ぎない。
「あ、冷静になって考えてみると、そうか、私は今無意識に願ってたんだ、「なんで能力がつかえなくなったの」と、そして、誰かが魔力が底を尽きたと教えてくれたのね。きっと寝たから魔力は戻ったハズよね? じゃあやることは沢山あるけど、まず!!
『私の魔力って無限だったら良いなぁ!!』」
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縄文弥生
Level1
生命力:34
魔力 :14
素早さ:26
運 :測定不能
経験値:0
スキル
・殴る ・蹴る ・罵る
特殊能力
・間違いなく願いを叶える
・魔力は使っても減らないが魔力がマイナスになることはないので、魔法一回分の魔力は最低限ないと意味がない
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「うん、予想通り、でも思ってた以上に魔力少なかったんだなぁ、なんで瞬間移動つかえたんだろ? まあいいや、魔力よ一万になれ!」
こいつはズルい! 縄文弥生の魔力は一万になり、しかも使っても減らない!
これでもう、大抵のことは何でも出来るぞ!!
「よし、じゃあ取り敢えず冒険者ギルドへワープ!」
シュッ!!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜冒険者ギルド、内部〜
シュッ!!
「おお! ここがギルドか! アニメとかとそっくりね!」
瞬間移動をすると「シュッ!!」と言う音がする。
「なんだあの小娘、いきなり現れたぞ!」
「お前ちょっと話しかけてみろよ!」
「えー? 絶対ヤバいやつだろ! そもそも黒髪って珍しいよな……俺たちみんなカラフルな髪色なのになーー」
弥生がギルドへ瞬間移動すると、当然他の冒険者も居る訳だが、そいつらがなんか危なそうな目で弥生を見つめている。
「おい嬢ちゃん! 新入りか? 良かったら俺らのパーティー来ない? 楽しいよぉ? ぐへへへへへ」
ザ・変態って感じの中年冒険者が変態のように気色悪い笑みを浮かべながら弥生に話しかけ、更にパーティーに勧誘する。だが弥生はさっきの門番とのことで変態に対する警戒心は人一倍ある。
「……なるほど、(心を読みたいと言う願望を叶えた)私をパーティーに入れてあんなことをするつもりだったんだぁ? へえー?」
「な! 何故お前をダンジョンに連れ込んで襲おうとしたのがバレたんだ!」
「バレバレですよ? おっさん! あんた一人でダンジョンに行ってなさい!!」
シュッ!!
弥生はおっさんを熟女に変えてゴブリンだらけのダンジョンに瞬間移動させた!
転移先で女となったおっさんは、ゴブリンたちに乱暴されてしまうのでした。
「リーダー!! どこだああああ!!」
信じがたいことに、さっきのおっさんはパーティーのリーダーをやっており、ちゃんとおっさんが消えたことに対して心配してくれる仲間がいたらしい。
だが弥生の知ったことではない。そのまま弥生は冒険者登録をしに受け付けのところにいるお姉さんに話しかけに行った。
「受付のお姉さん、私、冒険者になりたいんだけどどうしたらいいです?」
「あ、ああそれなら、この契約書にサインを」
お姉さんが動揺するのも無理はない。だって自分に話しかけてきたのは、ついさっき、どうやったのか冒険者の変態おっさんを消し去った得体のしれないエルフの美少女なのだから。
「あのー、血は垂らさないんですか?」
「え? 血? あなた何言って、怖いよ!」
「ラノベとかでよく見るんですけど、冒険者カードには血を使ってその人の物だと定める必要が……」
「ラノベってなんのかか知らないけど、血でも代用出来るけど、普通はカードに魔力を流すのよ? 血を使うのは魔族とか魔力が極端に少ない武道家とかね」
「へ、へえー確かによく考えてみれば魔力で十分ね、はは」
弥生は、血を冒険者カードに垂らすのを楽しみにしていたのだ、軽くショックを受けている。ってかそれのなにが楽しんだろう?
「それでは、ステータスを測定するのでこの水晶みたいな奴に魔力流して下さい」
冒険者になるためにはギルド側も実力を把握しておく必要がある。お姉さんは魔力測定が出来る水晶みたいなのを持ってきた。
「きたああああああ!!! こういうのだよ! こういうのを待ってたんだあ! わああ」
弥生は血を垂らすことより、水晶みたいなのに手をかざしてステータス測定、っていうのに憧れていた。興奮して当然である。
「何をそんなに興奮してるのかしら?取り敢えずさっさと魔力流して下さいね!」
「わあ、綺麗だ」
「早くしてください」
「角度によって光の反射が複雑になったり単純になったりして面白いなあ」
「は・や・く!」
「あ、でも私の魔力だったら割れたりするのかなあ。ふふふふ」
「すぅうううう!!」
『ばやぐじなざい!!』
「すみませんでは魔力流します」
ドォオオオゴゥオオオオオオオオオン!!!!!!!
弥生が水晶みたいなやつに魔力を流しこんだ瞬間、水晶は弥生の莫大な魔力に耐え切れず爆発してしまった。
冒険者ギルドを中心とする、半径50kmが焼け野原と化してしまった。
to be continued...
最後まで呼んで頂きありがとうございます!
良ければ第二話も宜しくお願い致します。