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エルフの最強JK ~たった一言で宇宙を滅ぼす程の力を得てしまった~  作者: 紅雨神 幻想紅蓮
【一】 弥生さん好きなだけ無双編
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第十一話 入学初日に美少女に膝枕された妬ましい男

第十一話です。弥生と大正の出会った時の話です。


良ければ評価など宜しくお願い致します。

 縄文弥生と明治大正が出会ったのは、高校の入学式の日にクラスで隣の席になったときのことだった。


「……」

「あ、あのさ、俺、明治大正って言うんだ。宜しく」


「……宜しく」


 当時弥生は無口で人と話すのは仕方ないときだけだった。無意味に人と話すことなど絶対にない。


「ああ、ええと、名前は?」

「それを知ってどうするのかしら?」


「え? どうするって……」

「あら? もしかして妄想にでも使うのかしら? とんだ変態さんね」


 弥生は無意味に人と話すことはないが、こいつは、明治大正とか言う男はからかいがいがあると判断し、「なんか面白いから」と言う理由でからかうことにしたのだ。からかうのは楽しいのでこの会話は無意味ではなくなる。


「なんなんだ君は!! 隣の席なんだから名前くらい知ってたいだろ!!」

「……はあ、弥生よ、縄文弥生。これでいいでしょ?」


 だが、からかうのにもう飽きてしまったのか、もう名前を教えてしまう。


「ええと、縄文さん」

「なによ?」

「これから宜しく」

「断るわ、宜しくしたくないのだから」

『なんなんだよ!! お前!!!』


 そうして色々言い合っていると、弥生の親友である古墳飛鳥がやってきた。


「ごめんねー。弥生こういう性格だけどいいとこもあるから! 実はツンデr」


 ガシィッ!!


 弥生はツンデレと言われたことに対して怒り、手で飛鳥の口を塞ぐ。塞ぐというより掴んでいる、弥生は女の子にしては握力が高めなので、飛鳥は弥生の手から逃れることが出来ない。呼吸すらできない! 普通に危ない!!


「あーすーかぁー!!!」

「もごもご(ごめん許して!)」


 そして弥生は飛鳥から手を放す。


「それでねー。弥生ツンしかない様に見えるかもしれないけど実はちゃんとデレるから! 大正君格好いいから弥生惚れさせられるんじゃない? 弥生だって結構、と言うかめっちゃ美人だから丁度良いと思うんだよねぇ! あ、私は古墳飛鳥ね~宜しく大正君!」

「こ、古墳さん何言って……」


 飛鳥は弥生と大正をくっつけようと企んでいる様だ。理由は面白そうだから。


『アースゥークァー!!!』

「わぁあああああああああああ!!!!!!!!!」


 当然の如く弥生は、飛鳥に弥生デレるからと言われて冷静でいられる筈もなく。弥生は飛鳥に襲い掛かる!

 飛鳥は即座に廊下へ逃走し、弥生は必死に、殺意に満ちた顔で追いかける。


「まぁああああてえええええええ!!!!」

「ひぃいいいいいいいいいいいいいいい!!!」


 飛鳥は笑いながら逃げている。こいつ、Mなのか?この状況を楽しんでいやがる!


 大正は思った。


「女の子ってもっと魅力的な生き物じゃなかったけ? こんなおっかない生物だったけ?」


 ~三分後~


 弥生と飛鳥はまだ帰ってこない。まだ追いかけっこをしているっぽい。


 ガラッ!


「おーし、てめぇらぁ!! ホームルームを初めっぞ!! あたしはおめぇらの担任の桃山(ももやま)安土(あづち)だぁ!! よるぉしくぅううううう!!!」


 教室に入ってきたのはめちゃめちゃキャラの濃い担任の先生だ。しかしこの先生の容姿は不思議なもんだ。顔は子供っぽいくせに身長は百七十センチメートルくらい。そして、腕が妙に短く、細く、そして当然手も小さい。


「(んん? あの先生。なんでやっとこなんて乗ってんだ?)」


 そう、この先生は身長を誤魔化している。しかも誤魔化し方が下手くそだ。やっとこと言う、竹馬の様な乗り物があるのだが、それに乗って身長を誤魔化しているのだ。多分、竹馬だと手が塞がってしまうが、やっとこなら慣れさえすれば手を放しても歩くことが出来る。やっとこなら乗りながら授業が出来るのだ、そんなことやるなんてただの馬鹿だと思うかもしれないが、この百五十センチメートル程度しかない身長で黒板の上の方に文字を書くのは困難だ。しかしその問題はやっとこに乗ることによって解決することが出来る。

 いや馬鹿だろと思った人も居るだろうが大丈夫。作者もそう思う。


「おや? そこのお前! 隣の女と斜め後ろの女はどうした?」

「そこのお前って俺のことですか?」


 先生は大正に弥生と飛鳥の居場所を尋ねる。


「ああ、ええと、縄文さんと古墳さんならさっき廊下へ飛び出して……」

「よぉーし! お前ちょっとそいつら探して来い!!」


 大正が安土の質問に正直に答えると、安土は物凄い楽しそうな顔と声で大正に弥生と飛鳥を探しに行くよう言う。


「え……」


 当然大正は、なんで俺が……と思うが安土の迫力に負け、仕方なく大正も教室を飛び出して行った。


「っくっく」


 なんか先生は不敵に笑っている。


 ~~~~~~~~~~


 ダッ!!


「おーい! 縄文さぁあーん! 古墳さぁーん! 何処だぁああ!!!」


 大正は全力で走りながら必死に弥生と飛鳥を探し続けている。因みに何故そこまで必死になっているかと言うと、単に授業をサボりたくないからだ。明治大正は割と真面目なのだ。


「くぅっそぉお!!! 君たち何処行ったんだよ!! もうかれこれ10分以上探し続けてるんだが!! もうこれ以上授業サボるわけには行かねえんだあああ!!!」


「あら、貴方確か、名刺(めいし)代償(だいしょう)だったかしら? こんなところで何を叫んでいるの? 変人?」

『ちっげーよ!! 俺は明治大正だ!!』


 大正が授業サボりたくなくて発狂しかけていると、何処からともなく弥生が話しかけてきた。


「おい縄文さん。古墳さんは何処だ? 俺はお前らを教室に戻すよう先生に頼まれて……もうこれ以上授業をサボるわけには!!」

「へぇー、明治君って割と真面目なのね」

「なんだよ割とって」


「ところで、飛鳥は私と貴方をくっつけたがってたみたいだけど……」

「い、いや待て! 面白いからとか言う理由で付き合うのは御免だ! 君はほら、可愛いから付き合えたら良いと思わなくはないが……」


 やはり大正は真面目なようだ。欲望をさらけ出さず。付き合うのならちゃんと、偽りのない純愛をもって付き合いたいという正しい考え方の出来る男だ。


「私、面白いからとか全く思ってないけど?」


 弥生は真顔でそう言った。

 大正はまさか縄文さん俺のこと好きなのかと思った。


「え……じゃ、じゃあ、いやでも確かに俺よく格好いいとかイケメンとか言われるけどさ、やっぱ顔か? 顔目当てなら残念ながら俺はお断りだ!!」


 大正のこの言葉を聞いた次の瞬間、弥生はの目は可哀想な者を見る目に変わった。


「何を勘違いしてるのかしら馬鹿なの?」

「は?」

「私は貴方に好意なんて全くないし遊びでも嫌よ、めんどーだし?」

「え……あ、ははは……」


 男は女に好かれているんじゃないかと勘違いすることが良くある。今の大正がそれだ。可哀想に(笑)


「あー……ははははは……」


 大正は最早羞恥心で何も言えなくなってしまった。※物理的に喋れない訳ではない


「それじゃ、私は教室へ戻ってるから貴方は飛鳥を探してきなさい? ね? 勘違い男くん♪」


 大正を軽くディスった弥生は美しい足取りで教室へ戻っていった。

 その弥生をボーっと眺めていた大正の感情は徐々に憎悪に満ちていき、遂には醜い顔に大変身!


『あんのクソ女ぁあああああああああ!!!!!』


 普段真面目な明治大正は正気を保てなくなり、気が付いたら意識を失っていた……


 ~保健室~


「う、うぅ……なんだ、俺は、どう、なったんだ? これは、膝枕?」


「あ、起きた!」


 大正が、目を覚ますと、そこは保健室のベッドだった。しかしそれだけではなかった!

 なんと大正は美少女に膝枕されていたのだ。


「……古墳さん?」


 どうやら大正を膝枕しているのは古墳飛鳥のようだ。

 弥生もだが、この娘も結構な美少女だ。


「そうだよ! 大正くん廊下に倒れてたらしいんだけど何があったの?」


「え? ……俺をここまで運んでくれたのって古墳さんじゃないの?」

「うん、詳しくは分からないんだけど、流石に心が痛むから最低限のことはさせてもらうわねって言いながら弥生が運んできたんだよ?」


「え!? じょ、縄文さんが?」


 大正はあり得ないと思った。だってあんなことがあったばかりなのに。そもそも精神崩壊して気絶した原因は彼女なのだ。

 大正は考え続けた。縄文さんは古墳さんの言う通りツンデレなのか? それとも縄文さん以外の誰か、あるいは古墳さん自身が保健室まで運んで来たのに古墳さんが嘘をついているのか。大正は遂に分からなかった……


「う~~~~ん!!!」

「なんか悩んでるみたいだけど本当だよ? 私が弥生から逃れる為に保健室で隠れていたら、弥生が申し訳なさそうな顔しながらベッドまで運んで、このことは秘密だからね! って言って気絶した大正くんを私に預けて教室に戻っちゃった」


「……そうか、君が嘘をつくような女の子じゃないってことはなんとなく分かった。縄文さんが……そうか……あとで謝って礼も言わなきゃな……」


 to be continued...


最後まで読んで頂きありがとうございます!


良ければ第十二話も宜しくお願い致します。

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