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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

私はもう一度、恋をする

私はもう一度、恋をする⑥

⑤の後日談になります。

https://ncode.syosetu.com/n3310ec/

七月七日(金) 一九時〇〇分




(あぁ……もし私の願いが叶うなら、あの人ともう一度会いたい)、と願ってから何年が経っただろう。


 自宅のベランダから見える夜空を埋め尽くす星。さわちゃんと一緒に見ながら、そう願う私。突然、夫を亡くした私にとって、純粋な願いだ。かといって叶う保証も無い。もしこの世に神様がいるなら叶えてくれると思うし、「夫を生き返ってほしい」ところだが譲歩して「夫に会いたい」とい願いにした、と数年前の私はそう願っていただろう。しかし、あれ以来私の周りは変わった。

さわちゃんが職場の私の直属の部下となった。以前は同僚の部下という関係だったが、その同僚がしばらく出向になって、私は彼の部下である さわちゃんを迎えることにした。

あれから本当に私を取り巻く環境は変わった。

娘はすくすく育ち今では高校受験を控えた一学生。娘はさわちゃんにべったりで、母親として複雑な気持ちになっている。

そして、さわちゃんは長年の経験を得て、職場ではベテランとして活躍している。二人ほど部下を付けて、強気に臨んでいるが、一生懸命さはご健在で嬉しい。

そして、私はあの頃 調査スタッフの一員だったが、現在はプロジェクト副リーダーまで登りつめた。子育ての中で周囲の協力があってのことだと思い、素直に喜ぶべきか悩んだが、プロジェクトリーダーの美幸さんから『私が推薦しました。内のチームは女性が多いので頼れる存在として活躍してほしい』と副リーダーにした理由を聞いた。


 今日は七月七日。そう七夕だ。七夕の由来は「織姫と彦星」の説が有名で、私も幼い頃に祖母からそういうことだと教えられた。しかし、偶然 大学の教授が日本伝統に詳しい方で、その方が言うには禊の行事が由来らしい。「乙女が棚に織った着物をそなえて神様を迎え、秋の豊作と穢れを祓う」という神事で、その着物織り機を「棚機たなばた」と呼ばれることから、七夕が「たなばた」と呼ばれるようになったらしい。そして、七夕で願い事をするのは昔 寺子屋の子どもが願い事をしたことが始まりとされている。世の中では「世界平和」や「お菓子をたくさん食べられますように」、「仲良くなれますように」など人によって願い事は異なる。

(今年は何を願おうか)

仕事、健康、願い、それとも。

考えれば考えるほどに頭が熱くなる。

それでも、何が何でも願いたい事はある。

「これからも、私、娘、さわちゃんが健康で生活が楽しく良いものになりますように」

絶体外せない願いこそが本心の願いだと思う。

「ただいま~」

玄関なら娘の声が聞こえた。

「さわちゃん、ただいま♪」

娘はそういって、さわちゃんに抱きついた。

(分かっていながら、さわちゃんに抱きつくとは娘といえども油断できない)

私はそう思いながら、娘を引放し『早く着替えてきなさい』、と娘を部屋に送った。


楽しく賑やかな日常。同じやりとりなのに飽きない。同じメンバーなのに飽きないし常に新鮮に感じる。


もしかしたら、天で私たちを見守っているあなたのおかげかな。

良かったら、来てね。たくさん話したいことがあるから。


そう思いながら、私は娘が加わって雲一つ無く天の川が見える空を眺めた。

今後も後日談を書けるよう検討していきます。

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