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第3話
「僕、死にませんよ。だからもう大丈夫だと思います。ご迷惑をおかけしました。」
と、竜喜は無理に笑いながら言った。
「ふーん。じゃあな。」
そう言って、悪魔は振り向きプカプカ空へと飛んで行った。
その背中はどこか寂しげだった。
背中が小さくなるのを見届けた後自分も帰ろうと思い、振り返った瞬間我に返った。
「ちょっと待って、悪魔ってなんだ。なんで普通に話してたんだ?えーと、なんか宙に浮いてたしなんか触覚あったし…
僕ほんとにおかしくなっちゃった…?」
頭を抱えて揉みくちゃにする。もはや何が何だかさっぱりである。
意味不明な状況に耐えかねて竜喜は腰を抜かしてしまった。
真冬の夜に誰もいない高台で大の大人が一人であたふたしている様子は大変滑稽であるが少し放っておこう。
悪魔、さてこの悪魔はこの先竜喜とどのような関係を持つのだろうか…




