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  作者: 華村メイ
4/4

嘘4

涼子の友人の店に行き

二人でカウンターに座った


「なんにする?」

上村が聞いてきた


「ビール」


「じゃ、はじめはビールだ」


ビールを飲みながら

これといって別にどうってことのない会話をする


でも、涼子は懐かしくて嬉しくて

なんとも言えない気分だった


彼はこの20年あまりを

いったい今、どう思っているのだろう


男性と二人で飲むことなどしょっちゅうだが

こんなふうに気に入っている男性と

二人で飲むことはない


お酒がすすむと

ますます好きだった事が鮮明になる


涼子の記憶にいろんな出来事がよみがえる


よく一緒に研究室でコーヒーを飲んでたわいない話をした

ある時は酔っ払っておぶってもらった事もある



そんな記憶はたぶん涼子だけ

男性はそんなことは覚えてはいない


彼女が彼を好きになった時は

彼にはもうすでに婚約者がいた


はじめからただの憧れの人でしかなかった

時を経て、その人がいま隣にいる


なんだか不思議な気分だ


すっかり酔って上機嫌になっている


涼子は何度か仕事の電話が鳴り続ける


特殊な仕事なので涼子は携帯は常に出られる状態にしている

落ち着かないが仕方がないが


でも今日は別

気になるので携帯の電源を切る


よし、ゆっくり話ができるぞ


涼子は誰にもじゃまされたくない時間を

いまここで味わっている



その後もますますお酒が進む

お酒の勢いを借りて

並んだ二人の距離も近くなる


お互い身体に触れる回数が多くなる

肩に腕を置いたり、手相を見たり


涼子は酔いを利用して

なんども上村の腕にしがみついみた


酔っている時なんか何をしても許される

大胆が一番だ


上村もかなり酔いが回ったようだ

「バストは何カップ?」と聞いてきた


ちょっと大きめな涼子の胸は

たしかに目に入る


よく本物かと聞かれることがある


涼子はちょっとふざけて言った

「正真正銘の本物で交じりっけもないDカップです。

Eでしたがちょっと小さくなりました、年齢のせいかな?」


相当酔っているのだろう

上村はそうかーという顔をして

また目線を涼子の胸に落とした


涼子もちょっと大胆に聞いた


「奥様と今もHしてますか」

自分でも大変なことを聞いているなと思う


「妻とはもう2年もないですよ」


本当かどうかは知らないが

それを聞いてちょっとホッとした自分がいた


涼子も夫とはもう数年間ベットも共にしていない

食事も一緒に取らないのだから


ベットなどありえないことだ


彼もそうだとわかると

なんだか嬉しかった


単純に良かったと思う

なんだかまた楽しくなり


「もう一杯飲んじゃおうかな~」


お酒は強い涼子だが

今夜はなかり酔いが回っているようだ







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