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追放された第二王女、辺境王領の監査官になる 〜毒舌黒柴フェンリルと暴く王国の陰謀〜  作者: 柴門そら


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第2話 辺境の王領への出立

王領へ行く命を受けた後、

なんとか平静を装って、自室に戻った。


「理不尽すぎる・・・」


今日のことを思い出して、よろよろとソファーにもたれ、

クッションをばふんと叩きつける。


「王領のセレーヌに赴任って...それって明確な左遷じゃないの!

あの貴族院がからむ不正事件を解決したのは私なのに。」


温かい紅茶をそっとテーブルに置いたエイミーが答える。

いい香りだ。


「レオノーラ様、荒れてますねー。まずはお茶でも飲んでくださいまし。

そして、荷造りしないと間に合いませんよ。明日出発ですよー。」


侍女エイミーは、淡々と告げる。


「エイミー!ここは、そんな酷い仕打ちってありますか!

くらい言ってくれてもいいんじゃないの?」


「はいはい、レオノーラ様、わかってますよ〜、

私はどこへでもお供しますから安心してくださいね。」


相変わらずのマイペース。


「そういう問題じゃなくて!」


でもエイミーのこんな軽口が気持ちをちょっと軽くしてくれる。


私はベッドにダイブして、大きなため息をついた。

そして頭の中でぐるぐると今日の出来事を思い出していた。


事件は解決したけど、父が言うように確かに周りの反発も大きかった。

少し強引だったことは認める。

でも私は正しいことをしたわ。

それがどうしてこうなるのよ!


わかってる、

一度、王都を離れて頭を冷やしてこい、ということだろう。


私だって、ちゃんとやれる。

完璧なお姉様と同じようにはなれないかもだけど、

ちゃんと役に立てるってようやく示せると思ったのに・・・


エイミーが荷造りをしている横で、

ポスポスと枕をたたいて、ぐずぐず言っていたら、知らない間に眠りに落ちていた。



翌朝―


出立。


姉が見送りに来てくれた。

姉は第一王女。

次代の王は姉様だ。


「無理しないのよ。困った時はいつでも帰ってくるのよ」


とハグをしてくれる。


(いやいや、左遷だから、結果出さなくちゃ帰ってこれないよね。お姉様)

と心の中でつぶやく。


姉のことは大好きだ。王族としても、姉としても完璧な人。

素晴らしい女王になる。私もそう思うし、みんなそう言っている。

妹にはちょっと甘いけどね。


父が厳しい分、気にかけてくれる。

早くに母を亡くしたのは姉だって同じなのに、

いつも自分のことは後回しで私のことを優先してくれた。


私も姉の助けになりたい。ずっとそう思ってきた。

でも、いつも空回りしてしまう。

今回のこともそうだ。結局姉のいるところから離れる結果になってしまった。

そんな自分が嫌になる。


父が私に厳しくなったのは王妃である母が亡くなってからだ。

それまでは小さな私を抱きしめてくれたり、

家族みんなで笑い合う時間があったのに。


「ありがとう。お姉様。行って参ります」


いろんな思いが交錯しているけれど

無理に笑ってみた。

ちょっとぎこちない感じかもしれないけれど

姉に心配はかけたくない。


とはいえ彼女にはお見通しなのだろう。

黙って頭を撫でてくれた。

その優しさでちょっと泣きそうになる。


さて、エイミーがついてきてくれるけれど、護衛はなし。

エイミーは実は侍女兼護衛になるほど腕っぷしは強いし、

私もそこらの騎士よりは強いから大丈夫(だと思う)


質素な馬車にエイミーと乗り込む。

初老の御者が一人。


やはり馬車の座り心地はイマイチ。

アイテムボックスがあるから、

まぁ荷物はないし馬車一台で問題ないんだけど、

これが第二王女の出発でいいのかしらね?


ガラガラと馬車が動き出した。


窓から振り返ると姉が手を振っている。

こちらも手を振りかえす。

すると、姉が後ろを振り返ってスッと上を見上げた。


その視線の先を見ると、

窓の側に父が立っていた。


父のこういうところが

よくわからない。


とにもかくにも

いざ王領へ。


でも、この馬車、揺れが半端ない。

馬車で5日の旅。耐えられるかしら・・・

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