第12話 何はともあれ腹ごしらえ
美味しいものっていいですよね。
王都からの使いが指示してきた
次の調査対象の街と、
テイラー補佐官の目撃情報があった街が同じ。
これが、ヴェルは想定内だというからには、
偶然の一致ではない、ということだろう。
導かれている、というよりはある意味「罠」なのか。
何か知らない間に誰かの思惑に乗せられてる感じがする。
そして王都側は何を考えている?
何を知っている?
私に何をさせようとしているのか。
王都に戻らせない、という明確な意図を感じる。
疑問は尽きないが、
結果としてはルミナーラに向かわないという選択肢はない。
でも、まずは...
「まずは、食事にしましょう」
と、涙目になった私の一言を聞いて、皆、黙って席についた。
お腹が空いた時のレオノーラ様には逆らわない、という共通認識らしい。
私は今日一食しか食べてないのよー(心の叫び)
さて、まずはエールと赤ワインを。
最初はもちろん名物ソーセージ!
そこから、メインは、
この宿の看板料理、
豚肉のすね肉を煮込んだもの
アツアツの子牛のカツレツ
あと、おつまみに名前はわからないけど、
ベーコンとじゃがいもがゴロゴロしてる料理
酢漬けのキャベツ
そして黒パン。
最高か。
ここはヴェルの強い希望で、
柔らかめのパンを追加。
この前サンドイッチにしていたやつだ。
丸くて王冠のような形をしている。
外側はカリッとしているが中は柔らかめ。
しばし思考を手放し、
料理をひたすら楽しむ。
キースも馬で走り続けてきて何も食べていなかったらしく、
すごい勢いで平らげている。
もう食べられない!というところで、
なんとパスタが運ばれてきた。
え、も、もう無理!
と思ったらなんとパスタではなく、
「デザート」。
見た目はパスタにトマトソースがかかったように見えるけれど、
パスタに見立てて絞り出したアイスクリームなんだそうだ。
赤いソースはなんとイチゴのソース!
これにはびっくり。
みんな「わぁっ」と声が出た。
さて、満腹になって紅茶をいただく。
男性陣はワインを飲んでいる。
この辺りでようやくみんな和んできた。
やはり食べることは大事よね。
ふう、明日、この街で買い出しをして、出発だ。
買い出しはエイミーとトーマスにお願いして
私は王都からの資料を読み込まなくては。
ルミナーラまでは馬車で3日。
キースは回り道にはなるが、
一度セレーヌに戻り、これまでの情報を確認して馬で合流するとのこと。
合流すれば、道中、そしてルミナーラでの守りが固くなる。
セレーヌでの襲撃は1度だけだったが、
結局誰が何のために、というのは分からずじまいだ。
そうなると、ヴェルのことをどこまでキースに話すべきか。
話す犬、そして実は黒いフェンリル。
なんて説明しよう。
さらに黒いモヤとフードの男についてはどうする...
もう考えるのが面倒になってきた。
ベッドに潜ってしまえ。
こういう時は早く休むに限る。
毛布の上のヴェルがこっちをちらりと見た気がしたが、
あっという間に夢の中だった。
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今回のお料理はドイツ料理を想像しています。
パスタに見えるアイス、実際にあるそうで、私も一度食べてみたいと思っているのです・・・




