表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

33/200

第33話『残響 ――告白と誓いのはざまで』

王都の廃墟のような地下水路を抜け、ようやく外の光が差し込んだ。

戦いが終わり、リュシアは体中に疲労を感じていたが、同時に胸の中にはかすかな安堵が広がっていた。

それでも、心の中に残るのは戦いの傷だけではない。


「リュシア様、大丈夫ですか?」

ユウトの声が、遠くから聞こえる。


リュシアはゆっくりと振り向き、笑顔を見せた。

「うん、少し疲れただけ。だけど……私たちは勝ったのよ」


彼女の言葉に、ユウトも安堵の表情を浮かべる。だが、彼の目には一抹の不安が宿っていた。

「でも、この後に待つのはもっと厳しい戦いです。私たちの決断が、どれほど大きな意味を持つか……」


リュシアは深く息を吐き、目を閉じた。

「知っているわ。でも、もう引き返すことはできない。私たちが歩んだ道を信じるしかない」


その時、遠くで足音が近づいてきた。

それは、レオンと結月だった。


「すべて終わったわけじゃないわね」

結月が、暗い表情で言った。


「うん……これからが本当の戦いだ」

リュシアの言葉に、レオンが静かに頷く。


 


   ◇ ◇ ◇


 


その夜、リュシアは一人で静かな部屋に座り、窓の外を見つめていた。

月の光がほんのりと彼女の顔を照らしている。


「……私は、本当に間違っていないのかな?」


ふと、心の中で疑念が湧き上がる。

それは、これまでの戦いの中で自分がどこまで正しい判断をしてきたのか、という問いだった。

だが、答えは見つからない。そうしている間にも、時は流れ、状況は変わっていく。


「リュシア様、少しお話ししても?」


声がかかり、振り向くとカミラが立っていた。

彼女の瞳には、どこか決意が込められている。


「どうしたの?」


カミラは少し躊躇しながらも、しっかりと目を見つめ返す。


「私、あなたに誓いたいことがあるんです。あなたが戦ってきた意味を、私は理解しました。そして、私もあなたと共に戦いたい。共に歩んで、最後まで……」


リュシアは静かにその言葉を受け止め、そして微笑んだ。

「ありがとう、カミラ。あなたの気持ちを無駄にしないように、私も全力を尽くすわ」


その言葉に、カミラは少しだけ安心したように頷く。

その時、リュシアの心に新たな誓いが芽生える。

「これからも、共に進んでいこう――」

第33話を最後までお読みいただき、ありがとうございました。


今回は、激戦を越えたあとの静かな時間――仲間との絆を再確認するエピソードを描きました。

派手な戦闘の裏で、それぞれの胸の内にある葛藤や、これからの決意が形になっていく回です。


少しずつ仲間たちの想いが一つになり始め、物語は次のステージへと進んでいきます。

第34話では新たな作戦と敵の動きが見えてきますので、ぜひお楽しみに。


作品を気に入ってくださった方は、ブックマークや評価、感想をいただけると励みになります!

読者の皆さまの応援が、物語を育ててくれます。


それでは、次回もどうぞよろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ