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第30話『同盟の狭間 ――信じる者、疑う者』

フェルグレインの廃都で交わされた提案は、王都に激しい波紋を投げかけていた。

リュシアはセシルからの密書を手に、思考を巡らせていた。


「本当に、彼と手を組むべきなのだろうか……?」


側近のユウトが静かに言った。

「信じることはリスクだ。しかし、今は選択肢が少ない」


レオンも同意し、鋭い眼差しを向ける。

「敵か味方か、見極めるために動くしかない」


 


   ◇ ◇ ◇


 


リュシアは小規模な会談を提案した。

敵対する双方の代表が密かに顔を合わせ、互いの意図を探る場。


そこには結月も同席し、緊張感が漂う中で言葉が交わされた。


「このまま戦えば、多くの命が失われる。

それを避けるための提案だと理解している」


セシルは冷静な口調で応じた。

「信頼は一日にして築けるものではない。だが、対話の窓は閉ざしてはならない」


 


   ◇ ◇ ◇


 


その場にいた者たちは、微かな希望の灯を感じながらも、

誰もが心の奥で疑念を抱いていた。


「裏切りの連鎖が断ち切れるかどうかは、これからの行動次第だ」


ユウトの言葉が、静かな覚悟となった。


 


   ◇ ◇ ◇


 


夜が更け、リュシアは窓の外に広がる星空を見上げる。

「この国の未来は、私たちの手にかかっている」


誰もが信じ、疑い、揺れ動く中で、彼女の決意はますます固まっていった。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


今回はリュシアとセシルの間で新たな同盟の可能性が探られ、希望と疑念が入り混じる緊迫した展開となりました。

信じることの難しさと、それでも未来を切り拓こうとする覚悟が描かれています。

次回もどうぞお楽しみに。


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