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第3話『チートスキルで企業コンサル!?元・異世界賢者、ビジネス界に殴り込み』

ここまで読んでくださってありがとうございます!


第3話では、主人公ユウトが本格的に“現代社会”というダンジョンへ踏み込みます。


異世界で培ったスキルと知識を駆使して、ビジネス界で華麗に立ち回る姿を楽しんでいただければ嬉しいです!


今回のテーマは「知恵こそが武器」。賢者は剣を振るわず、言葉と仕組みで勝つ!そんな爽快感を込めました。

「……それ、ウチに相談してみませんか?」


 俺は、東京・虎ノ門のビジネス街の一角にある高層ビルの応接室で、落ち着いた口調でそう言った。


 目の前にいるのは、大手アパレル企業の経営戦略部長・大崎。

 40代後半、神経質そうな眼鏡の奥の目が、明らかに俺を“ただの若造”として見ている。


「君、まだ20代でしょ?キャリア何年あるの?こっちは年商300億の企業なんだけど」


「たしかに、経歴は5年です。……異世界でですが」


「……は?」


「冗談です。いや、半分くらいは本気かも」


 怪訝な顔をした大崎に、俺はタブレット端末を手渡した。

 そこには俺が一晩で構築した業界分析資料。AIでは出せない、人間の“感情・購買心理”の動きまで踏み込んだ提案だ。


「商品の売れ行きが止まったのは、季節要因ではありません。SNS分析を表層だけで終えて、消費者心理の“意図の変化”を見逃している。それが真因です」


「……まさか、そこまで把握してるとは……」


「さらに、競合企業の次期キャンペーンは来月初旬。御社が今月中にブランドリニューアルを発表すれば、トレンドの主導権は握れます」


「……君、本当に何者だ……?」


 俺は静かに微笑んだ。


「“元・異世界の賢者”です。現代での肩書は、経営構造再構築の専門家。

 この世界を“攻略”するのが、僕の仕事です」


     ◇ ◇ ◇


 ──2時間後。


「神谷さん、本当にすごい。うちの会議資料より的確でした」


 大崎が、打ち合わせ終了後、深々と頭を下げた。

 俺の提案は即採用。正式にグリモワール・アドバンスとの業務提携が決定した。


 この案件だけで、月額報酬120万+成果報酬あり。


「これで運転資金も拡大。さて、次の仕掛けに進むか」


 俺はタブレットを開いた。

 次なるターゲットは、老舗飲食チェーン。


 売上不振、古い体質、社内の派閥争い――

 その“腐った組織”を解析し、根こそぎ再構築する。かつて、貴族の領地内政をやった時の知識が活きる。


「異世界と現代に境界線なんていらない。俺は、どこにだって通用する」


 俺の手には、“魔法”の代わりに“理詰めの構造”がある。


 言葉が、計画が、仕組みが――この世界を動かす“呪文”なのだ。


     ◇ ◇ ◇


 ──その夜、突然一本の電話が入った。


『神谷さん、ちょっと……うちの社内システムが、外部から不正アクセスを受けてまして……』


「は?」


『アクセス元、調べたら……あの《赤城システム》でした』


 ……なるほど。潰しに来たか。

 俺に敗北した元上司・赤城。どうやら、俺の急成長を潰すために、さっそく手を回してきたようだ。


 だが―――甘い。


 俺の作ったシステムには、“対呪詛用トリガー”のようなセキュリティが仕込んである。異世界式の魔導式暗号通信を応用してな。


「赤城……お前には、現実の恐ろしさを、もう一度教えてやるよ」

第3話、お読みいただきありがとうございました!


元ブラック上司に勝利したユウトが、今度は企業コンサルとして本格的に動き出しました。


戦いの舞台は、剣と魔法の世界からオフィスビルへ――。

次回は早くも敵の反撃が始まります。現代社会の陰謀に、異世界の知恵は通用するのか!?


ざまぁ成分と無双感はどんどん強化していきますので、引き続きお楽しみいただければ嬉しいです!


ブックマークや感想なども大歓迎です!次回もよろしくお願いします!

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