第27話『フェルグレイン会談 ――和平か、決裂か』
灰色の空が広がる廃都フェルグレイン。
かつて栄華を誇ったこの地は、今や朽ち果てた廃墟となっていた。
その中心に設けられた大広間には、緊張が張り詰めていた。
リュシアは静かに一歩を踏み出す。
隣にはユウト、レオン、結月が控えている。
対するは、かつての親族であり、偽王を名乗るセシル。
彼もまた、仲間を従えてその場に立っていた。
「我々がここに集ったのは、ただ一つの目的のためだ――」
セシルの声が響く。
「この国の未来を決めるためだ」
リュシアは冷静に応じた。
「争いではなく、対話を選ぶために」
◇ ◇ ◇
会談は初め穏やかに始まった。
だが互いの立場は明確で、妥協は簡単ではない。
セシルは言う。
「王座は血統にあり。だが、この国を治めるのは、民の信頼だ。
民が私を望むなら、私は王となる」
リュシアは返す。
「血統だけではなく、責任を持つ者こそが王となるべき。
あなたの考えも尊重するが、暴力は国を滅ぼす」
◇ ◇ ◇
緊張が高まる中、ユウトが口を開く。
「お互いの考えは違っても、同じ未来を願っているはずだ。
ここで決裂すれば、また民が傷つく」
結月も頷く。
「戦わずに解決できる方法は必ずあるはず」
◇ ◇ ◇
だが、セシルは厳しい表情を見せた。
「時間は限られている。互いの信頼が築けなければ、決着は避けられない」
リュシアは強く答えた。
「ならば、その時までに私は証明しよう。私が王として、民と共に歩む資格があることを」
◇ ◇ ◇
会談は夜まで続き、結論は持ち越された。
しかし、確かなことが一つあった――
この国の未来を賭けた戦いは、もう避けられない。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
フェルグレインでの会談は、緊迫した空気の中、互いの覚悟がぶつかり合う場となりました。
和平の道を模索しつつも、決裂の可能性が見え隠れするこの状況。
次回は、ついに迫る決戦の足音と、意外な裏切りの影が物語をさらに動かします。どうぞお楽しみに!
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